VR撮影用のカメラはスマートフォン用の手頃なものから、1台数百万円する業務用のカメラまで多くの種類があります。ここではまず初心者向けのVRカメラを4つ紹介し、その後に中上級者・プロ向けのVRカメラも5つ紹介します。

VR撮影初心者におすすめのカメラ4選!

VR撮影用のカメラは年々安くなり数万円で手に入るようになっています。ここではそのような手頃な価格で初心者向けのカメラを4つ紹介します。

RICHO THETA…手に握って撮影しやすい

RICHO THETA(シータ)は、リコー製のVRカメラで、初心者向けのカメラでは特に人気があります。細いリモコンのような形状で握りやすく移動しながらの撮影が簡単にできるのがメリットです。
また、コンパクトデジタルカメラ用の三脚が使用できるため、設置しての撮影もできます。設置して撮影する場合はスマホと連携し、スマホをリモコンにしてシャッターを切れます。
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この製品はiPhone・Android・パソコンと、大部分の機器に対応しています。総合的に一番使い勝手がいいVRカメラといえるでしょう。

Gear 360…機能のバランスが良く安価

Gear360はサムスン製のVRカメラです。RICHO THETAと同じく万能型のカメラで、特に画質はRICHO THETAよりもやや高くなっています。
RICHO THETAとの一番の違いは形状です。RICHO THETAの「リモコン形」に対してGear360は「球形」となっています。球形のデザインは近未来的でおしゃれですが、反面「持ちにくい」というデメリットがあります。また、スマホなどに接続するのも難しくなります。

RICHO THETAと比較して特に優れている部分は価格です。VRカメラの価格は変動が激しいため簡単には比較できませんが、多くの時期でRICHO THETAより安い価格で販売されています。機能面では総合的にRICHO THETAの方が優れていますが、「とりあえずVRを撮ってみたいだけなので安い方がいい」というときはGear360がいいでしょう。
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KeyMission 360…防水・耐衝撃性などに優れる

KeyMission 360はニコンが製造する、アウトドアでの撮影にもっとも適したVRカメラです。
ニコンの公式ページを見ても、スカイダイビング・絶壁のロッククライミングなど、これ以上ないハードな撮影シーンがトップのイメージ画像になっています。

30mまで潜水できる耐水性、2mの高さから落下させても壊れない耐衝撃性、マイナス10度の気温でも使える耐寒性、JIS/IEC保護等級6という高い防塵性を備えています。濡れても落としても、その他どんな状況でもかなりのレベルまでダメージに耐えられるということです。もっとも堅牢なVRカメラなので、屋外での撮影が多い人はKeyMission 360を使用するといいでしょう。

Insta360…iPhoneに直接接続できる

Insta360はiPhone専用の360度カメラです。他のVRカメラでもiPhoneに接続することはできますが、データの転送や映像の処理でかなりの時間がかかります。Insta360ならそのような時間のロスがなく、通常のiPhoneのビデオ機能のようにスムーズに撮影し保存できます。
映像の編集がしやすいのもメリットです。VRカメラはそれぞれ専用の編集アプリ・ソフトを持っていますが「どんな機種・パソコンにも対応する」というものは操作がしにくいのです。Insta360のアプリはiPhoneに特化しているため、操作も非常にスムーズになっています。

VR動画撮影の中・上級者向けカメラ3選!

中・上級者向けのVRカメラは「デジタルカメラや一眼レフを複数台合体させる」という仕組みです。ここでは特に知名度の高い3台を紹介します。

iZugar Z4XL…超小型カメラを4台結合

iZugar 社製のiZugar Z4XLは超小型デジタルカメラZE1 Cameraを4台合体させて360度全方向を撮影できるようにしたものです。
ZE1 Cameraはパソコンマウス程度の大きさの板ほどの小型サイズ。これだけの小ささで一眼レフといった大型レンズを装着できるのが特徴です。カメラのボディが小さいため、全方向を撮影するときに「カメラのボディが撮影の邪魔にならない」というのがメリットです。
【Gigazine】コンパクトボディで「4K撮影」と「レンズ交換」を両立したレンズカメラ「Z-cam E1 Camera」

Gopro Omni…アクションカメラを6台結合

Gopro OmniはGopro社の製品でHERO4 Blackというアクションカメラが6台結合してサイコロ型になっています。
iZugar Z4XLの4台よりも台数が多いため、さらに自然なVRを撮影できます。カメラも普通のカメラでなくアクションカメラなので、動く被写体もブレずに撮影できるのが特長です。

Mooovrig…一眼レフが5台結合、スポーツ・アクションの撮影に

Mooovrigは韓国のmooovr社の製品です。一眼レフのキヤノンEOS M3を5台結合させるという豪華なカメラです。一眼レフのためスポーツやアクションの撮影も高画質でできるようになっています。日本ではアイドルグループ・アップアップガールズ(仮)のライブ撮影などで使用されています。
【MoguraVR】アップアップガールズ(仮)の360度ライブ映像撮影現場へ潜入してきた

完全プロ向け!最上級のVR撮影カメラ2種類

プロが撮影したVR動画を観ていると「どんなカメラを使っているのだろう」と気になることもあるでしょう。プロ用のVRカメラは用途に応じて次々カスタマイズされるのでどこまでも上がります。ここでは、価格が決まって市販されているプロ向けのVRカメラを2つ紹介します。

Gopro Odyssey…アクションカメラ「HERO4 Black」が16台合体

Gopro OdysseyはGopro社の製品で、先に紹介したGopro Omniがさらに進化したものです。Gopro Omniと同じアクションカメラHERO4 Blackを結合させます。違いは台数でGopro Omniが6台なのに対し、Gopro Odysseyは16台結合しています。これだけカメラが多いとそれぞれの映像のつなぎ目も自然になり、より美しいVR映像を撮影できます。

Nokia Ozo…8つのマイクで音声を拾う、音声も立体的にできる

Nokia Ozoはノキア社が提供するVRカメラです。8つのカメラと8つのマイクが合体していて、特にマイクの数が多いため音声も立体的に録音できます。形状はボール型で大きさは人の頭くらいです。そこに8つの目玉が付くようにレンズが8つ付いています。撮影している映像をパソコンでリアルタイムにモニタリングできるのも特徴です。カメラマンが撮影するのと同時進行で監督や編集者が映像をチェックできるのです。映画などの制作現場ではこの機能は特に役立つでしょう。

まずは撮影に慣れることが肝心

プロ用や中上級者向けのカメラも紹介してきましたが、初心者向けとして紹介した4つのカメラでも、十分に高画質なVR映像を撮れます。普通の写真やビデオの撮影と同様、VRの撮影でも被写体選びやシャッターチャンスを逃さないことが、一番の基本となります。この基本をしっかり修得するために、まずは手頃な初心者向けのカメラでVR撮影に慣れるようにしましょう。

(CREATIVE VILLAGE編集部)

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