今や、Webメディアは人々の生活に深く入り込み、インターネット上のいたるところで見られるようになりました。

近年では、企業によるオウンドメディアやブログ・SNSをはじめとして個人で運営できるWebメディアが増えており、誰もが日常的にWebメディアを運営している状態といえます。
せっかくですから、そのWebメディアで収入を得てみてはいかがでしょうか。

この記事では、さまざまなマネタイズの手法を紹介していますので、参考にしていただければ、ご自身のWebメディアも収益を得られるようになるかもしれません。

そもそもマネタイズとは?

そもそもマネタイズとは?

簡単に説明すると、マネタイズとはWebメディアを運営して収益を得ること(収益化)を指します。

企業でのWebメディア運営は、利益を生み出すことを目的としている場合が多いため、収益化を行うことは重要です。また、個人のWebメディアでも本格的に運営すればコストがかかりますので、たとえ趣味だとしても、ちょっとした収入があればうれしいものです。

なお、マネタイズの手法には、大きく分けて「広告」と「有料販売」の2つがあります。
まずはこの2つについて見ていきましょう。

広告

Webメディアに広告を掲載し、広告料を得る方法です。広告には、大きく分けてインターネット広告やアフィリエイト広告、記事広告などがあります。

インターネット広告はWebメディア内に広告枠を設け、広告が表示される回数やクリック率によって広告料が変動するものです。
アフィリエイト広告はアフィリエイト事業者と契約し、Webサイトを訪れた人が広告をクリックしてサービスや商品を購入することで報酬が発生します。
そして記事広告は、商品やサービスなどを取材・リサーチし、広告そのものを一つの記事(コンテンツ)としてWebメディアに掲載することで広告料を得るものです。

有料販売

自社や個人が提供する製品・サービスを有料販売して収益を得る方法です。
有料販売にもいくつかの方法があり、製品・サービスを売り切りで販売するものや、定額課金となるサブスクリプション方式などがあります。
ただし、いずれの方法にしても、購入者の期待に応える製品・サービスを作り続けることが必要です。

広告を利用したWebメディアのマネタイズ手法

広告を利用したWebメディアのマネタイズ手法

自社製品やサービスがない場合に取り入れやすいのが、広告を使ったマネタイズ手法です。Webメディアに広告を掲載することで、掲載料や報酬を得ることを目的とします。
種類別に詳細を見ていきましょう。

ネイティブ広告

ネイティブ広告とは、Webメディア上の他のコンテンツでと同じ見た目で、一見広告とわからないような形で掲載されている広告です。

コンテンツ上に広告を入れるため、一時期ステマと呼ばれ話題になったステルスマーケティングと混同されるかもしれませんが、ネイティブ広告はコンテンツと区別できるように「広告」「PR」などの文字を記事に入れている点が大きく異なります。

ネイティブ広告の場合、普段は広告を目障りだと思っている読者にも、広告を見せられているという不快感がなく自然に広告を見てもらえます。また、バナーなどを掲載する広告と比べてメディアのデザイン性も損ないません。

純広告

純広告とはWebメディア上に広告枠をつくり、他企業の広告を貼ることで掲載料を得る方法です。掲載料は掲載期間やクリック数などによって決まります。

ただし広告を出す企業は、広告効果が見込めないWebメディアには掲載しないため、ある程度のPV数が必要です。

アフィリエイト広告

アフィリエイト広告は、成功報酬型といわれている広告です。
ASP(アフィリエイト・サービス・プロバイダ)に登録して、さまざまな広告をWebメディアに掲載し、そのWebメディアを訪れた人が広告をクリックして、製品やサービスを購入することで報酬が得られます。

現在では、アフィリエイト広告の掲載を目的としたWebサイトやブログも多くあり、個人や初心者でも取り組みやすいマネタイズ手法です。たとえPV数が少なくても、訪れる読者のニーズに合わせた広告を掲載すれば成約率が高まり、報酬がアップすることがあります。

アドネットワーク

WebメディアやSNSなど広告の掲載が可能な多くの広告媒体を束ね、それらの媒体にまとめて広告を配信する広告配信ネットワークです。有名なところでは、Google AdSenseやYahoo!ディスイプレイアドネットワーク(YDN)などがあり、これらをアドネットワーク事業者と呼びます。

Webメディア上に広告枠を用意してアドネットワーク事業者と契約すれば、事業者が選んだ広告が自動的に掲載され、クリック数などに応じて報酬を得ることができます。
ただし、Webメディアの方向性に合わない広告が掲載される可能性もあるので、システムで掲載広告を制限できる場合は内容に合わせて設定したほうがよいでしょう。

有料販売を利用したWebメディアのマネタイズ手法

自社製品やサービスなどがある場合は有料販売も利用できますので、広告と併用すれば、収益アップが見込めるでしょう。
主な有料販売のマネタイズ手法を解説します。

有料コンテンツ

有料販売を利用したWebメディアのマネタイズ手法

Webメディアのコンテンツを有料化して販売する方法となり、課金方法は基本的に都度課金となります。

通常コンテンツは無料で提供して読者を増やし、より有益なコンテンツは有料会員のみ利用可能にするなど、読者の課金を促す工夫が必要です。そうすることで、最初は無料コンテンツで満足していても、利用を続けるうちにもっと情報が欲しくなり有料コンテンツへ課金、ということが期待できます。

なお、コンテンツを購入してもらうためには、権威性や専門性があり信頼を得ているWebメディアであること、コンテンツ管理を続けて品質を保つことが必須です。

サブスクリプション

サブスクリプションとは、製品やサービスを都度課金して購入するのではなく、一定期間契約してサービスなどを継続利用してもらうマネタイズ手法です。利用者は定額制で料金を支払うことにより、契約期間中のみサービスを利用できます。

サブスクリプションには音楽配信や動画配信サービスをはじめ、最近では定額制で洋服借り放題のサービスや専門家による提案をサービスの主軸とする方法もあります。

これらのサービスを維持するためには一定の利用者数を確保し、契約を継続してもらうことが重要となるため、解約率が上がらないように利用者の行動分析をして、サービス改善につなげることが必要です。

自社製品の販売

自社の製品やサービスを販売する方法です。
Webメディア内で商品を訴求するためのコンテンツを作り、販売ページに誘導します。セールスコピーライティングの技術があれば、商品の魅力をよりアピールできるでしょう。

また、すぐに購入につながらなくても、そのWebメディアのファンができれば見込み客の確保ができます。

マネタイズをより効果的に行うには?

収益化を強化する上で、どのような工夫が必要なのでしょうか。ここまでに紹介したマネタイズの効果をより得るために、2つのポイントを解説します。

Webメディアに合った広告の位置を考える

掲載する広告は、コンテンツのどの位置に配置するかで効果が変わります。

たとえば、広告業界では有名な「Zの法則」「Fの法則」というものがあります。
これは、人の視線が紙媒体やモニター上で「Z」、もしくは「F」の形に合わせて動くため、その線上に広告を貼るのが効果的だということを指す法則です。

さまざまなWebサイトを見ていると、特に上部・右上・下部に広告が表示されているパターンが多く、この法則に則っていることがわかります。
Webメディアのデザイン性とともに、広告の位置にもこだわってみましょう。

良質なコンテンツを作成する

Webメディアのコンテンツが良いものでなければPV数は増えず、そうなると広告の効果も上がらないため、製品・サービスの販売も難しくなってしまいます。

そうならないためにも、たとえばブログを収益化する場合は、アクセス数を増やすために対象のペルソナ設定や、多くの人に求められるキーワードの選定といったSEO対策をするとともに、利用者にとって本当にメリットのある内容を配信し続ける必要があります。
そして、そこに適切な広告をつけることで、初めてマネタイズできるようになるのです。

さあ、マネタイズのための第一歩を踏み出そう

この記事ではWebメディアでのマネタイズ手法について解説しましたが、ご自身のメディアで活用できそうな手法は見つかりましたでしょうか。

Webメディアを収益化させるためには特別な技術は必要なく、誰にでも行えます。
しかし安定した収益につなげるには、良質なコンテンツや適切な広告を用意し、そして常にコンテンツの内容を精査して更新し続けることが重要です。
取り組んでも、すぐには効果がないかもしれませんが、コツコツと続けていきましょう。