2025年4月に開幕した大阪・関西万博を皮切りに、2029年以降のIR(統合型リゾート)構想など、大阪は今後の日本の発展を担う重要な拠点として注目を集めている。そうした中、2024年10月よりスタートした映像プロジェクト「GENKI DESUKA?」が、2025年5月26日に最終章を迎えた。
本プロジェクトは、大阪の「元気」と「笑顔」を全国、さらには世界へ届けることを目的に企画されたもの。全6作品はいずれも大阪を舞台に撮影され、日本中で愛されてきた音楽グループ・ケツメイシの楽曲を使用して構成されている。最終作のタイトルは、プロジェクトの象徴ともいえる楽曲「GENKI DESUKA?」。監督は俳優としても人気を誇る玉木宏が務め、主演には大阪出身の青木崇高を迎えた。
映像は、心の中にある感情や人とのつながりの大切さを描いたヒューマンドラマに仕上がっている。ストーリーは、人生に少し迷いや疲れを感じていた一人の男性が、かつてヒーローのように慕った父の記憶をたどりながら、大阪の街で出会った人々やチアリーディングチームRAIDERSの活力に励まされ、再び前を向いて歩き出すというもの。親から子へ、そして世代を越えて受け継がれる思いや人との関わりに焦点を当て、「HEART to HEART 心には心で 言葉には言葉で」というテーマが全編を貫いている。
今作の監督を務めた玉木宏は、映画『ウォーターボーイズ』で脚光を浴び、ドラマ『のだめカンタービレ』で人気を不動のものとした名古屋市出身の俳優。近年では映画『キングダム』シリーズや『ゴールデンカムイ』への出演でも話題を呼び、俳優業に加えて写真家や映像監督としても活動の幅を広げている。今作でもロケ地の選定から撮影方法、脚本に至るまで自ら手がけ、作品へのこだわりを随所に感じさせている。
一方、主演を務めた青木崇高は大阪府出身。NHK連続テレビ小説『ちりとてちん』や大河ドラマ『龍馬伝』『鎌倉殿の13人』などへの出演で知られる実力派俳優で、映画『ゴジラ-1.0』や『るろうに剣心』シリーズでもその存在感を発揮してきた。2025年大阪・関西万博ではスペシャルサポーターにも任命されるなど、大阪に縁の深い人物でもある。
プロジェクトはこれまでに第1弾「GENKI DESUKA? 高校生編」、第2弾「Hello」、第3弾「イェイイェイイェイ」、第4弾「はじまりの合図」、第5弾「テイクオフ」と続いており、それぞれが異なる視点から「元気」や「前向きさ」を表現してきた。いずれの作品もYouTubeで公開されており、視聴者の心に温かな感動を与えている。
大阪という街が持つ人情や笑い、そして底力。それらを映像という形で凝縮した「GENKI DESUKA?」プロジェクトは、まさに“元気の聖地”大阪を象徴する文化的な試みとして、多くの人の心に刻まれることだろう。