沖縄県を拠点に活動するシステムエンジニア兼写真家の杉澤穂成氏(jose)は2026年5月1日、NFC(近距離無線通信)技術を駆使して物理的なアート作品にデジタルな記録を融合させる新ブランド「ARKUNO(アクノ)」を立ち上げた。あわせて同日、制作拠点の拡張を目的にクラウドファンディングサイト「CAMPFIRE」での支援募集を開始した。
同ブランドは、モダンなレジンアートの内部にデジタル空間への入り口となるNFCタグを内蔵している。作品にスマートフォンをかざすとオーナー専用のページが立ち上がり、結婚や起業といった人生の節目となる「想い」を一度だけ書き込める仕組みだ。この記録は後から変更や削除ができない不変のデータとして保存され、刻印した瞬間から経過時間がページ上で時を刻み続ける。作品を通じて、あの日から今日まで歩んできた時間の積み重ねを可視化し、デジタル証明書としての機能も備える。
杉澤氏は、家族が寝静まった深夜に自宅の食卓で制作を続けてきた。今回のプロジェクトは、食卓での作業環境を脱して専用のアトリエを設立し、大型作品の制作やクリエイターが共創できる拠点を構築することを目指している。募集期間は5月30日までで、リターンにはNFC搭載のキーチェーンやレジンアート、コミュニティーへの参加権などが用意されている。
今後の展望として杉澤氏は、琉球松やデイゴなど沖縄特有の素材を用いた作品開発や3Dプリンターによるデジタル造形に注力する意向である。単に鑑賞するだけの対象ではなく、人々の生活に寄り添い、共に時を刻む「人生の伴走者」としての新しいアート体験を沖縄から世界へ発信していく考えだ。