東京・神保町で2026年1月18日と19日の二日間、出版クラブホールを会場に「Zine & Book フェス in 神保町」が開催される。主催は東京文化資源会議で、神保町の豊かな書籍文化を次世代へとつなぐ試みとして企画された。
世界的な雑誌『タイムアウト』による「世界で最もクールな街」ランキングで2025年に1位となった神保町は、古書の街としての伝統と、個人制作の小冊子Zineの新しい潮流が交差するエリアだ。今回のフェスは、その神保町の「今」と「未来」を体感できる展覧会として位置づけられている。
会場には三つの主要エリアが設けられる。3階ホールの「Zineエリア」では、全国から公募で集まった60組のクリエイターが自作のZineを展示・販売する。出展者と来場者が直接交流できる点も魅力だ。「Bookエリア」には神保町を拠点とする書店や出版社、印刷会社が並び、伝統と革新が共存する出版文化を紹介する。さらに「交流エリア」ではドリンクを片手に参加者同士が語り合い、オリジナルクラフトジン「Shot Story」も限定提供される。
トークイベントでは、研究者や編集者が登壇し、デジタル文化や街の変化などをテーマに意見を交わす。國學院大学の吉見俊哉教授や出版ジャーナリストの飯田一史氏など、業界の第一線で活躍する専門家が並ぶ。
4階会議室では、Zine初心者向けの制作ワークショップ「FANZINEを作ってみよう!」が開かれる。アートディレクター宮崎希沙氏の指導のもと、参加者はA6サイズの8ページ冊子を制作できる。また、著作権や肖像権を学ぶ法律講習会も実施され、弁護士による解説が行われる。
入場料は前売り500円、当日券は1000円で学生は前売・当日ともに500円。参加申し込みはPeatixで受け付けている。
神保町の長年の愛好家だけでなく、初めて訪れる人にも、本文化の奥深さを感じられる内容となっている。本イベントは令和7年度観光庁「地域観光魅力向上事業」の一環として実施される。




