『GQ JAPAN』が主催するアートイベント「GQ JAPAN クリエイティブ・ウィークエンド」が、2025年7月5日と6日の2日間にわたり東京・銀座のGinza Sony Parkで開催される。今年で2回目を迎えるこのイベントでは、「GQ クリエイティビティ・アワード」2025年の受賞者たちによる作品が展示され、観覧者はそれぞれの創作の核心に触れることができる貴重な機会となる。
同アワードは、『GQ』が2023年に創設したもので、アート、建築、音楽など幅広い分野において時代を切り拓くクリエイターを称えるプロジェクトである。今回のイベントには、大森元貴(Mrs. GREEN APPLE)、GILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAE、建築コレクティブ・GROUP、藤倉麻子、陶芸家の安永正臣の5組が参加。それぞれの分野で革新を続ける彼らの作品が一堂に会する。
アーティストの大森元貴は、Mrs. GREEN APPLEのフロントマンでありながら俳優としても活動する多才な表現者だ。展示作品《僕が居ようが居まいが》は、自身の思考や感性の原点に迫る写真群で構成されており、ジャンルを超えて創作を続ける彼の本質に触れられる内容となっている。
現代美術作家GILLOCHINDOX☆GILLOCHINDAEによる《ギロニカ》は、戦争や災害をテーマにした巨大な絵画であり、スペイン内戦を描いたピカソの《ゲルニカ》から着想を得たもの。能登半島地震を契機に制作されたこの作品は、幅約5メートル、高さ約2.8メートルのスケールで、鉄パイプのフレームを用いた構成が特徴的だ。瓦礫をコラージュするような描写により、現代の悲劇と芸術の関係性を深く問いかける。
GROUPは、井上岳、齋藤直紀、中井由梨、棗田久美子、赤塚健による建築コレクティブ。彼らは2025年大阪・関西万博に向けて設計を手がけた《トイレ1 夢洲の庭》の最新模型と映像を展示する。夢洲に本来あった自然環境を中庭空間で再構築し、人と自然の共生を促すコンセプトが込められている。
映像作家の藤倉麻子は、都市と自然の風景を極彩色の3DCGやインスタレーションで表現するアーティストだ。今回は《Never Ending Sunlights》《ずばぬけた看板の光》を含む3つの映像作品を通して、現実と虚構、色彩と風景が溶け合う独自の世界を提示する。作品内では、人工物が自律的かつ不規則に動き、観る者に視覚的な違和感と驚きを与える。
陶芸家・安永正臣による《Melting vessel 溶ける器》シリーズは、高さ137センチ、幅96センチと巨大でありながら柔らかく有機的なフォルムをもつ陶芸作品だ。釉薬自体を焼成するという独自技法を用いたこのシリーズは、石や砂などのテクスチャーとの対比により、圧倒的な存在感を放つ。さらに動物の姿をかたどった《Empty Creature(空虚な生物)》などの作品も展示される予定だ。
イベントの開催時間は両日とも11時から19時まで。会場はGinza Sony Parkの3階と4階で、住所は東京都中央区銀座5-3-1。入場は無料だが、事前のオンライン予約が必要で、現在は二次予約の受付中。申し込みは先着順で、予約枠が埋まり次第終了となる。また、当日枠も若干数用意されており、イベント当日の8時から予約受付が開始される。詳細な予約方法や注意事項は専用予約サイトにて確認可能だ。
本イベントはコンデナスト・ジャパンが主催し、TikTok JapanおよびGUERLAINが協賛する。『GQ JAPAN』は、世界のカルチャーをリードするグローバルメディアブランド『GQ』の日本版として、男性のスタイルや創造性を称える情報を発信している。