株式会社河出書房新社は、エネルギー、環境、人口、食糧といった世界の諸問題に関する学際的研究の第一人者、バーツラフ・シュミル氏による最新刊『Invention and Innovation(インベンション・アンド・イノベーション) 歴史に学ぶ「未来」のつくり方』(栗木さつき訳)を2024年3月15日に刊行した。

・「発明(インベンション)」イコール「イノベーション」ではない
・イーロン・マスクの不都合な真実
・原子力は「成功した失敗」だった
・脱炭素化は急いではいけない
・「指数関数的成長」は誤解されている
・現代文明をつくった空前絶後の10年間……

シュミル氏が本書で取り上げる発明とイノベーションは多岐にわたる。人類がこれまで発見してきた様々な新事実、工夫には、私たちの生活を豊かにし、目覚ましい成果を上げたものもあれば、致命的な結果をもたらし、取り返しのつかない事態を招いた例も少なくない。シュミル氏は、それぞれの発明と成果、イノベーションと私たち人類の関係について、歴史と時代背景とを丁寧に紐解きながら、その数々の失敗、誤算から導き出される教訓を明らかにする。

AIやバイオテクノロジーなど、新たな技術がつぎつぎと生まれ、各企業によるPR、メディア各社による報道、楽観的な見通しが大量に拡散されている現在、それらの技術が本当に現実的なものなのか、どの程度期待に値するのか、果たして我々は理解できているだろうか。シュミル氏が連綿と続く歴史の中から見出した、目の前の事実(ファクト)を捉えるための姿勢、技術革新と世界の未来を見据えるための提言の数々は、ビジネスパーソン、学生をはじめ、幅広い読者に科学的かつ多角的な視点を与え、今まさに必要とされているビジョンを指し示している。

本書は、与えられた雑多な情報に惑わされない、本物の見識、思考力を手に入れるために、様々な学際的研究に関わり、「知の巨人」とも称される著者が著した世界最高水準の教養書。

シュミル全著作を読むビル・ゲイツ氏が本書を絶賛!

私は彼の著作44冊[『Invention and Innovation』の原書刊行当時]をすべて読んでいる……過去の出来事を彼ほどうまく説明できる人はいない。どんな発明の才や創意工夫の積み重ねがあって、現在の私たちの生活が成り立っているかを知りたい方には、本書を強く推薦する。
※ビル・ゲイツ氏のウェブサイト「Gates Notes」から引用

これまでシュミル氏の著作を愛読してきたマイクロソフト共同創業者ビル・ゲイツ氏は自身のサイト「Gates Notes」で、毎年恒例となっている年末の推薦図書、「2023年の冬に読むべき本」の3冊のうちの1冊に本書を選定し、上記のような賛辞を贈っている。

【著者紹介】
バーツラフ・シュミル(Vaclav Smil)
カナダのマニトバ大学特別栄誉教授。カナダ王立協会フェロー。エネルギー、環境、人口、食糧、技術史、リスク評価、公共政策などの領域で学際的研究に取り組んでいる。2013年、カナダ勲章を受勲。現在、日本国政府が主導する国際的プラットフォーム「Innovation for Cool Earth Forum」(ICEF)の運営委員会メンバーを務める。著書は40冊以上におよび、邦訳書に、『Numbers Don’t Lie――世界のリアルは「数字」でつかめ!』(NHK 出版)、『エネルギーの人類史』(青土社)など。

[訳者]
栗木さつき(くりき・さつき)
翻訳家。慶應義塾大学経済学部卒業。シュミル『Numbers Don’t Lie』(共訳)のほか、J・シェーファー/ M・カーリンズ『元FBI 捜査官が教える「情報を引き出す」方法』(東洋経済新報社)、J・D・シュバ『米国防総省・人口統計コンサルタントの人類超長期予測』(ダイヤモンド社)、M・デスモンド『家を失う人々』(海と月社)など訳書多数。

引用元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000599.000012754.html