「Unity」は、VR制作で特によく使用されるソフトです。有名ゲームである「ドラゴンクエストVIII」や「スーパーマリオ ラン」もUnityで制作されており、その使いやすさからUnityは初心者~上級者まで幅広く利用されています。
そこで今回はUnityの概要や基礎知識に加えて、参考になるウェブサイトなど、VR制作に役立つ情報をまとめました。

VRソフト「Unity」とは?汎用性の高いゲームエンジン!

UnityはVR開発に対応している、ユニティ・テクノロジーズ社が提供するゲームエンジンです。元々は3Dゲーム用として開発されたゲームエンジンであり、VRに加えて2Dゲームや3Dゲームの開発にも対応しています。
Unityが高く評価されているポイントは、主に「汎用性の高さ・手軽さ」の2つ。この説明だけでは少し分かりづらいので、Unityの概要をもう少し詳しく見ていきましょう。

提供会社 ユニティ・テクノロジーズ社
対応機器 ・パソコン…Windows、Mac、Linux
・スマートフォン…Android、iOS
・ゲーム機…Wii U、PlayStation(3/4)、Xbox 360
料金 ・Personal(初心者向け)…無料
・Unity Plus(個人開発者向け)…月額4,200円
・Unity Pro with Teams Advanced(法人、チーム向け)…月額15,000円
(※時期によって変動する可能性あり)
開発言語 C#、JavaScript、Boo
公式ページ https://unity3d.com/jp

上の表を見て分かる通り、Unityは対応機種が豊富です。2016年3月にはWebブラウザのサポートが終了しましたが、それでも様々な機種に対応しているエンジンであることから、「汎用性が高い」と評価されています。
また、開発言語はやや難易度の高い「C#」がメインですが、実はプログラミングスキルなしでもVRを制作することが可能です。この点については、後述で詳しく解説していきましょう。

Unityは初心者向けのエンジン?押さえておきたい3つの特徴!

いくつかあるゲームエンジンの中でも、Unityはその特徴から「初心者向けのエンジン」と言われています。では、具体的にどのような特徴があるのかについて、以下で詳しくご紹介していきましょう。

【Unityの特徴その1】プログラミングスキルが必要ない

Unityは有名ソフト「ホームページ・ビルダー」と同じく、ノンプログラミングでもVR制作が可能なエンジンです。Unityでは、初心者用に「物体・背景・エフェクト」を組み合わせるだけの機能が備わっているので、以下で挙げるように簡単なVRであれば、プログラミングスキルがなくても十分に制作できるでしょう。

Unityで制作できるものの例(ノンプログラミング)

  • モノをつかんで投げる動作
  • ボールを作り、そのボールを弾ませる動き
  • 3Dのゲームステージやキャラクター
  • 動きに合わせた効果音の挿入(ボールが弾む音など)

ただし、細部にこだわる場合はプログラミングスキルが求められるので、制作したいゲーム・映像は具体的にイメージしておくことが大切です。質の高いグラフィック・機能が必要になる場合は、Unityで最も多く使用されている「C#」から学び始めると良いでしょう。

【Unityの特徴その2】Web上の情報(日本語)が多い

VRを制作する上で、初心者が特に悩みやすいポイントが「情報収集」です。初めてのVR制作では、どうしても分からない部分が発生しますが、ツールによっては日本語の情報が少ないため、効率的に情報を収集できないケースは多く見受けられます。
その点、Unityに関する情報は数多くの日本人が発信しているため、スムーズな情報収集が可能。インターネットはもちろん、Unityについて学べる書籍も存在しているので、初心者にとっては取り組みやすいゲームエンジンと言えるでしょう。

【Unityの特徴その3】アセットストアの充実度が高い

アセットストアとは、Unityのユーザーが以下のようなものを公開・販売できるプラットフォームです。

アセットストアで公開・販売されているものの例

  • 制作したプログラムの一部(部品)
  • 3Dのゲームステージやキャラクター
  • コントローラーの機能を持つプログラム
  • アセットストアで公開・販売されているものは、機能拡張や開発に大きく役立ちます。すでに公開されているプログラムを活用すれば、同じ内容のプログラムを書く手間を大きく省けるでしょう。
    Unityのアセットストアには、数多くの素材が公開・販売されているので、これらを組み合わせるだけでもオリジナリティのあるゲームや映像を作成できます。
    ※参考:https://assetstore.unity.com/

    Unityだけでゲームは作れる?VRゲーム・動画制作に必要な機器をチェック!

    VRゲームや動画を制作するには、Unity以外にも必要なものがあります。必要な機器・環境がそろっていなければ、スムーズにVR制作を進めることは難しいので、以下でしっかりとチェックしておきましょう。

    VRゲーム・動画制作に必要な機器

    まずは、VR制作に必要な機器をご紹介していきます。

    パソコン VR開発に使用する、メインとなる機器。
    開発~チェックまで常に使用するため、スペックにこだわる必要がある。
    HMD 「ヘッドマウントディスプレイ」と呼ばれる機器。
    ゴーグルのような形であり、頭部に装着することで仮想空間を見渡せるようになる。
    ゲーム用のコントローラー VRゲームを制作する場合は、HMDとコントローラーを連動させる必要がある。

    上記の3つとUnityがあれば、ひとまずVR制作の準備は整った状態と言えます。しかし、各機器には様々な製品があり、製品の機能によってVR制作の進めやすさは変わってくるので、VR制作では「環境(スペック)」にもこだわらなくてはなりません。
    そこで次からは、VR制作に必要な環境についてもう少し詳しく見ていきましょう。

    VRゲーム・動画制作に必要な環境

    VR制作では各機器のスペック、つまり環境によって動作状況が変わってきます。例えば、スペックの低いパソコンで映像をチェックすると、動きが鈍くなる影響で効率が落ちるだけではなく、VR酔いを引き起こしてしまう恐れもあります。
    そのため、可能であれば以下の環境を整えておくようにしましょう。

    パソコン 高性能なGPUを搭載したパソコンが理想的。
    数万円ほどで購入できる製品では難しく、最低でも10万円以上のパソコンが求められる。
    GPU単体では、最低でも3万円程度の製品を購入することが望ましい。
    HMD 「PlayStationVR」が有名だが、ほかにも以下のような種類がある。

    ・Gear VR
    ・Google Cardboard
    ・HTC Vive

    パソコンでVR制作を行う場合は、パソコンに接続できるタイプの製品(5万円~10万円程度)が必要になるため要注意。

    ゲーム用のコントローラー VRゲームを制作する場合は、HMDとセットになった商品が便利。
    代表的なセット商品としては、「Oculus Touch」が挙げられる。

    上記の中でも、特にパソコンは制作環境を大きく左右するため、GPUの性能にはしっかりとこだわるようにしましょう。

    初心者からレベルアップを目指したい!Unityについて学べるサイト&本5選

    前述でも軽く触れましたが、Unityに関する知識はウェブサイトや書籍から学ぶことができます。そこで次からは、初心者のレベルアップに役立つサイト&本をいくつかご紹介していきましょう。

    Unityについて学べるウェブサイト

    ウェブサイト名 特徴 URL
    ドットインストール ・Unityの基礎知識を学べる
    ・動画で解説されている
    ・各レッスンは3分程度(全26回)
    https://dotinstall.com/lessons/basic_unity
    SONICMOOV LAV ・簡単な3Dゲームの制作方法を紹介している
    ・初心者でも十分に理解できる内容
    ・スムーズに追えば、1時間で3Dゲームを作れる
    https://lab.sonicmoov.com/game/unity-3d-game/
    はじめてのUnity ・初心者~中級者向け
    ・Unityの基礎が幅広く解説されている
    ・2Dシューティングの内容が充実
    http://tutorial.unity3d.jp/
    VRを始めよう!サンプルアセットと学習用チュートリアル – Unity Blog ・公式サイトのサンプルが掲載されている
    ・学習用チュートリアルがまとめられている
    ・VRアプリに関する知識を一通り学べる
    https://blogs.unity3d.com/jp/2015/12/09/get-started-with-vr-sample-pack-learning-articles/
    Google Cardboardで始めるVR開発入門 ・低コストでのVR開発を目指しているサイト
    ・解説が丁寧であり、画像つきで分かりやすい
    ・様々な動作に関する記事がまとめられている
    http://nn-hokuson.hatenablog.com/entry/2016/10/25/213328

    上の表を見て分かる通り、ウェブサイトごとに制作物のテーマやレベルが大きく異なります。そのため、まずは自身で「何を作りたいのか?」をきちんと計画してから、参考になるウェブサイトを選ぶようにしましょう。

    Unityについて学べる本

    書籍名 特徴 URL
    Unityの教科書 Unity 2018完全対応版 2D&3Dスマートフォンゲーム入門講座 ・ゲーム開発の基礎を学べる
    ・2D~3Dまで幅広く対応
    ・イラストつきで初心者向き
    https://www.amazon.co.jp/dp/B07FGG9LGB/
    VRを気軽に体験 モバイルVRコンテンツを作ろう! ・モバイルVRコンテンツの書籍
    ・VRアプリの基礎を学ぶのに最適
    ・実践的な内容も収録
    https://www.amazon.co.jp/dp/B0751DMQNV/
    UnityではじめるC# 基礎編 ・Unityの基礎に加えて、C#も学べる
    ・読むだけでアプリを作成できる
    ・作成~リリースまで、幅広くまとめられている
    https://www.amazon.co.jp/dp/B01MFAJOHO/
    Unityの寺子屋 定番スマホゲーム開発入門 ・VRアプリの総合情報誌
    ・エンジニア養成を目的にしている
    ・今後のVRについても触れられている
    https://www.amazon.co.jp/dp/B06ZZQSJ9K/
    VRエンジニア養成読本 ・VRアプリの総合情報誌
    ・エンジニア養成を目的にしている
    ・今後のVRについても触れられている
    https://www.amazon.co.jp/dp/B06ZZQSJ9K/

    書籍もウェブサイトと同じく、自身の目的・レベルに合わせたものを選ぶことが大切です。そのため、まずはVR制作の目標を明確にしてから、参考にする書籍を選ぶようにしましょう。

    VR開発では必要な環境を整え、サイト&本から基礎知識を学ぼう

    いかがでしょうか?

    Unityは汎用性の高さ、使いやすさが魅力的なゲームエンジンですが、スムーズにVR開発を行うためには機材・環境を整えることが大切です。求められる環境は人それぞれですが、VR開発の目的・目標を明確にしておけば、必要なスペックもある程度判断できるでしょう。
    また、使いやすいとは言え基礎知識は求められるので、今回ご紹介したサイト&本を参考にしながら、着実にスキルを身につけることが大切です。

    (CREATIVE VILLAGE編集部)