就職活動中、もしくは就職活動を将来に控え、やりたい仕事が見つからないという悩みや不安を抱えている新卒の方も多いでしょう。そのような状態では、就職活動もスムーズに進まず、不安と焦りが増えるばかりです。

ここでは、やりたい仕事が見つからない原因や理由を明らかにしたうえで、やりたい仕事の見つけ方や、具体的にどう行動すべきかについて解説します。

1 新卒就活生によくある9つの不安

初めての就活に不安を感じるのはあなただけではありません。まずは、新卒の就活生が感じやすい9つの不安を紹介します。

このうち、今回は「やりたい仕事がないのに就職先を選ばなければならない不安」にフォーカスして、やりたい仕事を見つけるための方法について、詳しく解説していきます。

2 新卒でやりたい仕事が見つからない場合の考え方

やりたい仕事が見つからないことに対して不安になりすぎずに、次のように考えてみましょう。

2.1 やりたい仕事が見つからないことは悪いことではない

就活を考えはじめたとき、やりたい仕事が見つからないと悩む新卒の方は意外と多いものです。

大学卒業時の年齢でやりたい仕事が思い浮かばず悩むのは自然なことで、自分はダメな人間だと自己否定したり、自信を喪失したりする必要はありません。

むしろ、やりたい仕事について悩むのは、自分の将来について真剣に向き合っている証拠といえるでしょう。

2.2 やりたい仕事探しに焦りは禁物~見つけるために動き続けることが大切

自分の気持ちに整理がつかないまま、仕事を決めて入社したとしても、自分に合ってなかったり、長く続かなかったりなど、あとで困る可能性もあります。そのために焦って、無理にやりたい仕事を決める必要はありません。

しかしながら、ただ何もしないままではやりたい仕事も見つけられず、時間だけが過ぎてしまいます。自分の適性を診断するために自己分析をしたり、就活に関するイベントに参加してヒントを得たりするのもいいでしょう。

少しずつでも前進しやりたい仕事を探すこと、やりたい仕事を見つける活動を続けることが大切です。

2.3 やりたいことを仕事にできている人はどのくらいいるの?

画像引用:「好きなこと」を仕事にする5つの方法意外と簡単に思えるようで… | Sirabee

(画像引用:「好きなこと」を仕事にする5つの方法意外と簡単に思えるようで… | Sirabee)

Sirabeeが全国10~60代の男女1,501名を対象に行った調査によると、「好きなことを仕事にしている」と回答したのは、全体の28.4%でした。さらに年代別にみると、40代までは男女ともに30%を上回ることがないことが分かります。就職活動で真剣に企業や業界について考えている方からすると、想像よりもはるかに少ないと感じるのではないでしょうか。

「やりたいことを見つけること」「やりたいことを仕事にすること」は、簡単なことではなく、多くの社会人が実現できないまま働いています。なかには、「仕事はお金のため」と割り切っている方も少なくないでしょう。それほど難しいことなので、「やりたい仕事が見つからない」ことで悩みすぎる必要はありません。とはいえ、できることならやりたいことを仕事にしたいものです。
就職活動の期間ほど、自分の興味と向き合える時間を取れる機会はなかなかありませんので、当記事で紹介する「やりたい仕事を見つける方法」を試してみてください。

3 新卒でやりたい仕事が見つからない原因・理由

まずは、やりたい仕事が見つからない根本的な原因や理由について考えていきましょう。

3.1 自分の強みなど自己分析ができていない

自分にはどのような仕事が向いているのかを理解していなければ、就活をスムーズに進めることは難しいでしょう。

そこで効果的なのは自分自身を見つめ直し、長所と短所を明らかにする自己分析です。自分の長所を活かせる仕事なら、やりがいを感じやすく、やってみたいと思えるでしょう。

反対に、自分の短所からやりたくない仕事も見つけられます。自己分析の結果をさまざまな業種や職種に照らし合わせて、自分の適性に合う仕事を考えてみましょう。

3.2 失敗したくないという恐れや不安・完璧主義的な思考

過去に失敗したトラウマを持つ人や完璧主義な人は、失敗したくないという思いや失敗への不安から行動できないこともあります。失敗を過度に恐れ、少しでも失敗の可能性がある仕事には就きたくないと、就活先を極端に狭めてしまいがちです。人気のある職種への就活なども、ハードルが高すぎると考え、諦めてしまう人もいるでしょう。

しかし、行動を起こさなければ本当にやりたい仕事を見つける機会を失ってしまいます。失敗は成功への第一歩と考え、勇気を持って行動してみましょう。

3.3 自分に自信がない

自己肯定感が低く自分に自信がないと、「どうせ自分にはできないから」と考えてしまい、なかなかやりたい仕事を見つけられません。ネガティブな考え方を続けていると、どんどん悪い方へ進んでしまいます。

「この仕事は無理だけど、これならできるかも」というように、少しでもポジティブに考えるようにしてみましょう。新卒の就活生のみんなが自信満々で就活をしているわけではなく、何らかの不安を抱えています。

自信がないのは自分だけと思ってすぐに諦めずに、自信を持って、思い切って一歩踏み出しましょう。

3.4 周囲の人の目や評価が気になる

普段から周囲の目を気にしている人は知名度の高い企業や、尊敬される職種に就いて評価されたいと思いがちです。

他に興味を持てそうな仕事があったとしても、希望の仕事として踏み切れず、いつまでもやりたい仕事が見つけられない可能性があります。周囲の評価とやりたい仕事は必ずしもイコールではありません。

周囲の意見を聞くこと悪いことではありませんが、あくまでも参考程度とし、自分の考え方を貫く勇気も必要です。そうすれば、おのずとやりたい仕事が見えてくるはずです。

ここまで、やりたい仕事が見つからない原因や理由についてご紹介してきました。しかし、自分自身をよく理解していないと、自分がどの項目に当てはまるのかはわかりません。まずは、自己分析からスタートしてみましょう。

就活の自己分析の目的と方法とは?具体的な活用例も徹底解説!

4 【新卒向け】自己分析からやりたい仕事を探してみる

自分自身のことが理解できていないと、やりたい仕事はなかなか見つけにくいものです。そこで、過去の経験で思ったことや感じたこと、現在の思いや考えなど、さまざまな角度から自己分析をして、そこからやりたい仕事を探してみましょう。

4.1 理想の自分の将来から逆算して考えてみる

自分が将来どのような人間になりたいのかをイメージすることで、やりたい仕事が見えてくることがあります。そして、そのために何をすればいいのかも考えてみましょう。

例えば、「経営者になりたい」「海外で働きたい」「自分のアイデアを形にしたい」とイメージするのであれば、経営のノウハウが学べるような仕事、海外で活躍できる仕事、製造に関わる仕事、というように、自分の理想の将来に近づくための仕事が見えてきます。

将来像を考えすぎてストレスを感じる場合は、プライベートからイメージしても良いでしょう。

4.2 過去に経験した仕事・体験で自分が不満だと思ったものを考えてみる

過去の仕事の経験や体験にさかのぼり、不満に思ったことを取り上げることで、やりたい仕事を見つける方法もあります。まずは、過去の経験やアルバイトなどで、自分が不満に思ったり辛かったりしたことをリストアップしてみましょう。

「接客業でお客さんと常に笑顔で話すのが辛かった」という経験があるなら、営業職や接客業以外の仕事に、やりたい仕事があるのかもしれません。もちろん、これとは逆にうれしかったことや、楽しかったことをもとにして、やりたい仕事を見つける方法もあります。

お客さんからの言葉に励まされてうれしかったのなら、直接お客さんと関われるような仕事が、やりたい仕事に近いのかもしれません。過去に経験した仕事だけではなく、勉強や部活などの経験からでも考えることができます。そのとき「なぜ不満に思ったのか」「なぜ楽しかったのか」などを、深掘りして考えてみましょう。

4.3 やりたくない仕事を考えてみる・消去法で考えてみる

視点を変えて、やりたくない仕事を考えてみることで、やりたい仕事を探すという方法もあります。

やりたくない仕事は、やりたい仕事よりも比較的簡単にリストアップできるでしょう。例えば、「ノルマのある仕事はやりたくない」なら営業職はやりたい仕事からは遠くなるかもしれませんし、「単調な作業はやりたくない」なら工場での製造の仕事などは、やりたい仕事の選択肢から消去することができます。

仕事に関することだけでなく、自分が苦手なことを考えても構いません。選択肢が広すぎて煮詰まる場合は、消去法で残った中からやりたい仕事を見つけてみましょう。

4.4 「向いていること」から考えてみる

やりたい仕事が見つからない場合は、ご友人に自己分析を手伝ってもらいましょう。「何をやっているときに夢中になれるか」「数年後にどんな自分になっていたいのか」等、考えてみましょう。人より得意なこと、自分の性格に合っていることを選んだ方が、モチベーションを維持しやすく、周りから評価される可能性も高まります。

最初はやりたいと思っていなかった仕事だとしても、楽しさや充実感を得ることができれば、好きな仕事に思えるでしょう。向いていることや得意なことだけではなく、うまくいきそうなことでも構いません。

5 新卒でやりたい仕事を見つけるための具体的な行動

やりたい仕事を見つけるためには、自分自身を知るために、自己分析をすることはもちろんのこと、企業説明会や就活イベントへの参加をはじめ、就職・転職エージェントを活用してみるなどの、積極的な行動を起こすことが大切です。

5.1 企業説明会に参加する

気になる企業のブースがあれば、先輩社員に話を聞いてもらったり、質問ができる機会を利用して、人事の方に顔を覚えてもらいましょう。例えば、

・新卒に求めていること
・入社後どんなキャリアを想定しているのか
・今どういった仕事をしているのか等

など質問してみましょう。OB・OG訪問に似た経験ができるため、自分のやりたいことや適性に合うかどうかを判断するチャンスになります。

5.2 業界研究セミナー・就活イベントに参加する

世の中にはたくさんの職業がありますが、多くの人はごく一部しか知らないものです。視野を広げるためにも、全国各地でおこなわれている就活イベントに参加してみましょう。

就活イベントでは一度にさまざまな業界の企業に出会うことができるため、やりたい仕事を見つけだす手掛かりにもなります。また、業界をある程度絞れている人は、業界研究セミナーに参加してみましょう。

業界動向や事業内容をはじめ、実際にその業界で働く方の話を聞くことができるため、仕事に対する具体的なイメージを掴むこともできます。

5.3 インターンシップで実際に業務を体験する

企業に赴き、実際に業務の一部を体験できるインターンシップは、やりたい仕事を見つけるのに有効な方法の一つです。業界や企業についての理解を深めたり、自分の適性を見極めたりすることができます。仕事に興味や愛着を持つことができれば、やりたい仕事につながるでしょう。

また、職場で働く先輩と話すことにより、社風を身近に感じることもできます。期間はさまざまですが、2~3日程度なら複数のインターンシップに参加できるため、やりたい仕事探しに役立つでしょう。

5.4 就職・転職エージェントを活用してみる

就活で悩んでいる場合は、就職・転職エージェントを活用してみると良いでしょう。

就活のプロである専任アドバイザーが、就活をサポートしてくれます。客観的な適職診断により、向いている仕事を教えてくれると共に、求人紹介も受けられます。

1人で就活するより効率的で視野も広がるため、やりたい仕事を見つけやすいでしょう。その他にもセミナーや勉強会の開催、自己分析やES、面接対策など、さまざまなサービスを提供しています。

就活に関する幅広いサポートが受けられるため、新卒の就活で不安な方には特におすすめです。

6 まとめ

やりたい仕事が見つからないと悩み、不安になっている新卒の方は多いものです。しかし、そのような悩みや不安は、自分の将来に真剣に向き合っている証拠と捉えることもできます。

やりたい仕事を見つけるためには、自己分析からスタートするなど少しずつでも行動することが大切です。もし、自分で自己分析や企業研究などを進めることが難しい場合は、多くの就活サポートを受けられる就職・転職エージェントをフルに活用してみましょう。

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(CREATIVE VILLAGE編集部)