就職活動の準備で行う「自己分析」。自分を分析することの難しさに直面している就活生も多いのではないでしょうか?
自己分析とは「自分の適性に関する理想と現実を埋める」作業。

この記事はキャリアカウンセラー資格を取得している、株式会社クリーク・アンド・リバー社の採用人事による監修つきですので、「正しいやり方がわからない」といった悩みだけではなく、「面接に活かせる深みのある内容にならない」のような、その先の面接活用への悩みまで解決できるようになっています。

就活はもちろんのこと、面接官が気になっている「入社後のキャリア設計が答えられるようになるまで活かしてみてくださいね。

就活の自己分析の目的とは?

恐らくほとんどの方が就活で初めて「自己分析」に臨むと思います。中には漠然と「自己分析は必要ないのでは?」と考えている方もいるでしょう。しかし、自己分析の目的を知ればそこで得た答えが就活の成功だけにとどまらず、様々なことに応用できると気付くはずです。

それでは、自己分析の目的について見ていきましょう。

1-1.自分の適性を理解するため

長所は「自分に適正のある仕事」短所は「自分に適正のない仕事」に繋げ、自分の適性理解・志望動機の裏付けに活用することができます。しかし、実際に取り組むと自分のことをよく分かっているようで、意外と理解できていないことに気が付く方が多いのではないでしょうか?

ですから、そうした自分の長所や短所を知るためには「自分史」をつくり、育った環境や行動を書き出してみましょう。

特に自分の長所と短所について自己分析をしていて「短所は出てくるけれど長所は分からない…」と悩む方もいらっしゃるのではないでしょうか?これは主観的に他者と自分を比較しているために陥ってしまうことが多いようです。長所が見つからない方は友人や両親など自分をよく知る身近な人にインタビューするのも良いでしょう。

面接では自分の弱さを乗り越えるためにどうしたか、自分の強みを活かしてどう会社に貢献していくのかといったことを聞かれるでしょう。自己分析がきちんとできていれば、これらの質問に困ることもありません。

「自分史」をつくる上で「長所」と「短所」に加えてもう一つ、

1-2.企業選びの基準を明確にするため

自己分析は何も面接を通過するためだけにするわけではありません。自分が受ける企業を選ぶ際にも役立ちます。就活は会社に選んでもらうという面も確かにありますが、自分も会社を選べる立場だということを忘れてはいけません。

就活において最初に行なう作業はエントリーシートの提出ですが、ただ闇雲に出しても無駄な労力が増えるだけです。できるだけ受ける企業を絞ったほうが、エネルギーを分散させずに済むでしょう。もし仮にどこかの企業に運良く内定が決まったとしても、入社してから自分が思っていた仕事と違うということにもなりかねません。

このようなミスマッチは、求職者にも企業側にもメリットは1つもありません。しかし、自己分析をして自分の価値観を理解し、本当に自分が行きたい企業はどこなのかが理解できれば、就活における軸が明確になります。

軸が明確になれば、志望する企業への対策に集中することができ、入社後のミスマッチも防ぐことができるのです。

2.就活の自己分析の方法とは?

続いては、自己分析の具体的な方法について解説していきます。
具体的な自己分析方法が分からず悩んでいる方はぜひ参考にしてみてくださいね。

2-1.STEP1.過去の経験を詳しく書きだす

最初に行なうのは、自分の今までの過去について詳しく書いていく作業です。小学生、中学生、高校生と時系列に沿って順番に書くとよりスムーズでしょう。書く内容は、例えば、自分が「頑張った経験」や「大変だった経験」などのテーマを出して、そのテーマに合った内容を具体的に書きます。書き出すことで、自分の価値観(苦手でも好きなこと・各経験で覚えた感情)が分かり、就活の自己PRに役立ちます。

自己分析自分が好きなことや得意なことを知ることは就活において非常に大切といえます。これは大した内容じゃないからと控えめになる必要はなく、どんなに些細な体験でも構いません。なるべく多くの情報を書き出しましょう。部活動やアルバイトなど、どのような情報が自己分析のヒントになるか分からないからです。

2-2.STEP2.エピソードを掘り下げる

大まかに過去の経験を書き出すことができたら、次はそれらのエピソードをさらに掘り下げていきます。例えば、どうしてその活動に取り組んだのか、どうしてその活動に打ち込むことができたのか、その活動中にどのような課題にぶつかったのかなどです。

ここでのポイントは、「なぜ」を上手く活用することです。1つ1つのエピソードになぜと問いかけることで、どんどん分析を掘り下げることができるようになります。打ち込んだこと1つとっても、なぜを繰り返せば何段階にも掘り下げられるはずです。

こうして分析していくと、自分が頑張ったことからは自分の長所が、問題にぶつかったことからは自分の短所がそれぞれ見えてきます。このように、詳しく掘り下げることで志望動機や自分の強みなどが明確になり、より精度の高い自己分析を行なうことができるでしょう。また、面接においては長所と短所の根拠を求められることが多いので、この作業をしておくと有利になります。

2-3.STEP3.分析した内容を整理する

続いては、あぶり出した情報を分析していく作業です。まずは、それらの情報の中に共通点はないかを確認しましょう。

行動パターンなどにもし共通点があれば、それが自分の強みや弱みといった特徴である可能性が高いです。共通点を見つけるためには、偏った視点ではなく多角的な視点で情報を分析していく必要があります。共通点が見つかったら、自分のキャッチコピーなどを付けてみるのもいいでしょう。自分の長所を的確に表すワードがあれば、相手の印象に残る自己PRができます。

また、整理の際には採用する人の立場になることを忘れないようにしましょう。相手も人間です。自分が「これから一緒に働きたい!」と思う人間を採用しようとするのが自然でしょう。ですから、過剰な自己アピールや面接官が引いてしまうような自己分析にならないように注意する必要があります。

自己分析の最終的なゴールは、「自分はどういう人間で何ができるのか」、「自分はどんなことをしたいのか」、「自分はなぜこの会社を選んだのか」という3点を明確に話せるようになることです。これらが明確になれば、相手企業に自分の人間性や熱意、将来性などを知ってもらうことができるでしょう。

3.就活の自己分析の活用例

それでは、自己分析を就活にどう活かしていくのか、具体例を見ていきましょう。

3-1.自己分析の結果に合う会社を選ぶ

自己分析がしっかりできたのなら、会社選びの軸ができ、働きたい会社が絞れてきます。ですから、次はその自己分析結果と会社の特徴に接点があるかを確認しましょう。

また、自己分析で見つけた長所と短所を適職判断や面接に活かす方法について『左ききのエレン』原作者・かっぴーさんは「CREATIVE VILLAGE」のインタビューでこのようにお話しされていました。

「特に就活生は”得意なこと”を探してしまうと思いますが、僕は逆に”苦手なこと”をリストアップしていくことで見つけました。
こうすれば自然と”得意なこと・やりたいこと”が残る。さらに、自分と合っていない仕事に就いてしまう可能性も低くなると思ったんです。」

自分の特長と接点が多い企業ほど自分に合っている可能性が高いです。例えば、もし自分がチームで力を合わせることで能力を発揮するタイプなら、チームワーク重視で仲間意識の強い会社を選ぶ必要があります。

それが分かったら、会社説明会の際にはチームでの仕事を大切にする会社に絞って話を聞くことができます。このように、会社と自分にどのような共通点があるのかが自己分析によって分かるのです。もし、自分との接点が少ない会社に入ってしまうと、ミスマッチが起こり退職することにもつながってしまうので注意しましょう。

3-2.他者に自分を分析してもらう

人間は自分のことをなかなか客観的に見られないものです。もしかしたら自己分析と他人から見た自分の見え方にずれがあるかもしれません。自分が長所だと思っていた部分が実はそうではなかった、あるいは自分の弱みだと思っていた部分が周りからは意外と良い部分に見えていたということもあるでしょう。

自己分析ですから、他の人に自分のことを分析してもらうのも1つの方法です。自分は周りからどう見えているのかを詳しく聞くのです。他人のほうが、より客観的に自分のことを見ている可能性があります。面識がない人だと情報量が少なく、分析にならないので親しい友人や家族などに自分のことを分析してもらいましょう。親しい相手なら、多少言いにくい自分の弱みの部分も教えてくれるかもしれません。

自分が物腰柔らかい人間である場合は真逆の「ズバッと意見を言ってくれる」ような人に分析してもらうといいでしょう。

自分と真逆の性質をもっている人に他者分析をお願いすることで、自分の考えに対して問いかけてもらうことが多くなり、自分が考えていた「当たり前」が違っていたことに気が付くでしょう。この「当たり前だと思っていたこと」が自分の「価値観」です。

「価値観」は自分のモチベーションに置き換えることもできます。
入社した企業で活躍するためにはモチベーションを維持することが必要です。自分の「モチベーション」と企業の理念が合致していることが理想です。

4.就活の自己分析で役に立つ本

自己分析に活用できるノウハウ本をまとめてご紹介します。
自己分析の目的をさらに明確にしたい方や実際に自己分析を進めている中で行き詰ってしまった場合に活用してみてくださいね。

『さあ、才能(じぶん)に目覚めよう』
https://www.nikkeibook.com/item-detail/32143

長坂 有浩『SWOT分析で攻略する就活面接試験』(2015)
http://tsuchiyashoten.co.jp/books/study/study-employment/study_employment_001190.html

田口 久人 『受かる!自己分析シート』(2008)
http://www.job-forum.jp/saisokunaitei

梅田幸子『あなたが「一番輝く」仕事を見つける 最強の自己分析』(2017)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321703001194/

5.まとめ

就活における自己分析は、志望動機や自己PRを考えるうえで必要不可欠な作業です。一見面倒に感じられますが、自分のことを理解できれば企業とのミスマッチを防げるだけではなく、入社後のキャリア設計にも役立ちます。

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(CREATIVE VILLAGE編集部)