メディアプラットフォームを運営するnote株式会社は、2026年5月27日より、日本語で書かれたコンテンツを英語などの多言語へ自動翻訳して世界中に届ける機能を、全クリエイターを対象に本格提供すると発表した。対象は一定の基準を満たすテキスト形式の記事で、法人向けプラン「note pro」で公開されたものも含まれる。同社は本日4月22日より設定画面やヘルプを公開し、事前設定の受け付けを開始した。
本機能の導入により、日本のクリエイターが作成したエッセイやビジネスのナレッジ、企業の製品ストーリーなどが、海外の検索結果やSNSに表示されるようになる。クリエイターは自ら海外向けプラットフォームや外部の翻訳サービスを利用することなく、世界中の読者やバイヤーとの接点を持つことが可能になる。翻訳の可否はクリエイター自身が選択でき、アカウント単位だけでなく記事ごとに個別の設定も行える。
同社は2026年3月より約2万記事を対象に試験運用を実施しており、翻訳精度や海外からのアクセス傾向を検証してきた。背景には日本発コンテンツへの世界的な需要拡大がある。経済産業省の調査では、2023年の日本コンテンツの海外売上高は約5・8兆円に達しているが、その多くはアニメやマンガが占めている。noteは文章コンテンツが言語の壁で十分に届いていなかった現状を打破し、個人の体験や価値観を世界へ広めることを狙う。
これまでも同社は、GoogleやNAVER、株式会社KADOKAWAとの資本業務提携を通じて、生成AIや検索エンジンと親和性の高いプラットフォーム開発を進めてきた。今回の多言語対応においても、AIを創作のサポートや発信先の拡大手段として活用する方針だ。今後は英語以外の言語への拡大や、有料記事、メンバーシップ特典記事への対応についても順次検討を進めていくとしている。