株式会社AI Hack(東京都港区、代表取締役:中道大輔)は、生成AIやAIアシスタントからの自然言語によるアクセスに対応した次世代Web「NLWeb(Natural Language Web)」の構築支援サービスを開始した。これにより、既存のWebサイトが対話型の新しいWeb環境へと進化し、人間とAIの双方が自然言語を通じてシームレスに情報をやり取りできる仕組みが実現する。
ChatGPTやGeminiといった生成AIやAIアシスタントが広く普及する中、ユーザーの検索行動は従来のキーワード入力から会話形式へと移行しつつある。この変化により、AIがWebサイトから正確な情報を取得するニーズが急速に高まっている。また、ユーザー自身も従来のフォームやメニューを介した操作に代わり、自然言語で直感的に情報を引き出すことを求めるようになってきた。
こうした時代背景を受け、2025年5月にはマイクロソフトがNLWebの構想を発表。これは人とAIが同時に自然言語でWebにアクセスし、対話や操作を可能にするインフラであり、今後のWebの形を大きく変えると注目を集めている。AI Hackはこの構想を受け、日本企業向けにNLWeb構築を支援するサービスを立ち上げた。
同サービスでは、企業が保有する既存のWebサイトに対し、MCP(Model Context Protocol)を活用した対話型Web対応の改修を行う。これにより、ChatGPTなど外部AIとのスムーズな連携が可能となり、AI検索やアシスタントによるアクセスが容易になる。MCPは、生成AIエージェントがWebサイトなどのデジタルサービスと適切に連携・操作するための技術仕様であり、高精度な情報取得と対話を実現する鍵となっている。
また、Schema.orgやRSSといった既存のWebデータをそのまま活用できるため、大規模なリニューアルを行う必要がない点も特徴のひとつである。さらに、ベクトルデータベースの導入により、ユーザーは自然言語での情報検索が可能となり、AIもWebサイト上の情報を正確かつ安全に参照できるようになる。
AI Hackは今後、予約・購入・問い合わせといったWeb上の具体的なアクションも、外部のAIアシスタントから直接実行できるように対応範囲を拡大する方針である。さらに、新たなAIモデルが登場した際にも追加開発なしで対応できる柔軟性と拡張性を確保し、企業が長期的にAI対応を進められる環境を提供していく。
同社は、生成AI時代における企業の情報発信とWeb体験の革新を支援すべく、今後もサービスの高度化と迅速な対応を継続していく考えだ。



