シリーズ累計15万部(電子書籍含む)を突破した『マンガ ぼけ日和』(矢部太郎著/長谷川嘉哉原案/かんき出版)が実写映画化され、2027年に全国公開されることが決定した。主演には大竹しのぶ氏と三浦友和氏がW主演で夫婦役を演じ、二人を見守る医師役として櫻井翔氏の出演も決定。『ミッドナイトスワン』(2020年)などを手がけた内田英治氏が監督を務める。配給は東映。

原案は認知症専門医・長谷川嘉哉氏の著書『ボケ日和 わが家に認知症がやって来た! どうする? どうなる?』だ。この原案をもとに、芸人・漫画家の矢部太郎氏が認知症の症状の進行を四季になぞらえ、当事者と介護者の日常を優しい眼差しで描いた作品が『マンガ ぼけ日和』である。2023年2月の刊行以来、笑えて泣けると幅広い読者に支持されてきた。

映画化のきっかけは、矢部氏と長年親交を深めてきた内田監督がイギリス旅行中に手渡された原作を読んだことだった。内田監督は「マンガを読んで笑って、そして涙した私は、すぐさま映画にしたいと思いました」と振り返る。自身が20代の頃、認知症だった祖母に十分寄り添えなかった後悔が、映画化への強い動機となったという。

大竹氏は「哀しく、辛い方向からではなく『どこまでも愛』の視点から描いているところを観ていただければ嬉しいです」とコメント。三浦氏は父親や親しい友人が認知症を発症した経験を明かしつつ、「脚本が辛さだけでなく、夫婦や親子の愛情に重きを置いている内容になっていたことで出演を決めた」と語った。また、大竹氏とのW主演について「がっぷり四つの共演は初めてです」と期待をにじませた。

医師役を演じる櫻井氏は「微笑みながら、涙が頬を伝う。そんな温かな”人生”の話です」と作品の魅力を表現。原作者の矢部氏は「大切なだれかのことを想うこの映画『ぼけ日和』が多くの方に届き、知ってもらえることを願っています」とコメントを寄せた。原案の長谷川氏も「認知症は正しく理解すれば、必要以上に恐れる病気ではありません。介護は一人で抱え込むものでもありません」と、本作が社会に広がるきっかけになることへの期待を示した。

今や65歳以上の5人に1人が認知症になるといわれる時代、軽度認知障害(MCI)と合わせるとその数は1000万人ともいわれる。そうした社会的背景の中、本作はネガティブに捉えられがちなテーマを扱いながらも、ユーモアと愛情に包まれた夫婦の日々を通じて人生をポジティブに描き出す。脚本は内田英治氏と池亀三太氏が共同で担当した。

映画『ぼけ日和』は2027年全国公開予定。公式サイト(https://bokebiyori-movie.jp/)にて最新情報が随時公開される。