松竹ブロードキャスティングが運営するCS放送「衛星劇場」では、7月の特集企画「令和によみがえる。懐かしのちょいレア劇場」と題し、過去に劇場公開されたものの、現在ではなかなか目にすることができない“ちょいレア”な映画4作品を放送する。

特集の目玉となるのは、1988年公開の青春映画「SO WHAT」。原作は『AKIRA』などで知られる大友克洋、監督は山川直人、脚本は平野靖士と水谷俊之が担当。主演には南渕一輝と東幹久が名を連ね、室井滋、竹中直人らが脇を固める。物語は、田舎町で退屈な日々を送っていた高校生ヒロシ(南渕)たちが、東京から来た転校生アキラ(東)を仲間に迎え、ライブイベントを企画する姿を描いた青春群像劇だ。ロックと友情、思春期の揺れる心情がリアルに描かれている。

そのほか、喜国雅彦の同名漫画を塩田明彦監督が映像化し、自身の監督デビュー作となった「月光の囁き」も放送される。フェティシズムやマゾヒズム的傾向を持つ少年と、彼を愛する少女との屈折した純愛を描いた異色の青春映画で、水橋研二とつぐみが主演を務める。

また、手塚治虫の原作をもとにしたラブストーリー「ガラスの脳」は、1999年に中田秀夫監督により映画化。主演は小原裕貴と後藤理沙。さらに、1987年公開の「精霊のささやき」では、雪深い森の館を舞台にした幻想的な物語が展開される。監督は植岡喜晴、主演はつみきみほ。

いずれの作品も、配信サービスなどでは鑑賞機会が少ない作品ばかりであり、往年のファンのみならず、新しい世代にとっても新鮮な発見となるだろう。「SO WHAT」の放送は7月3日(木)12時15分からと、7月11日(金)8時15分からを予定しており、他の3作品もそれぞれ7月中に順次放送される。

令和のいまだからこそ観たい、懐かしくも新しい“ちょいレア”な映画たち。この夏、CS衛星劇場のスクリーンでよみがえる。