株式会社NASU(本社:大阪市中央区)の代表取締役であり、デザイナー・クリエイティブディレクターとしても活躍する前田高志氏が、新たな著書2冊を6月20日に同時発売した。刊行されたのは『3分でよくなるデザイン 25年の“気づき”が詰まったブラッシュアップ集』と『鬼フィードバック 新装版 思考プロセスの追体験でデザイン力が育つ』。いずれも、デザインの修正や評価に悩む現場のデザイナーやディレクターを支える実践的な内容となっている。

『3分でよくなるデザイン』では、日々のデザイン業務に潜む「なんとなく変」といった違和感に焦点を当て、その違和感を言語化しながら的確に修正する方法を紹介している。著者である前田氏が25年間の経験をもとに、デザインの本質を「情報」と「情緒」のバランスと捉え、ほんの少しの調整でクオリティを格段に高めるための視点と手法を余すことなく解説している。初心者からベテランまでが参考にできる豊富な修正事例や、感覚だけに頼らないプロの思考が凝縮された一冊だ。

一方の『鬼フィードバック』は、デザイナーとディレクターが一つの作品を共に磨き上げていく過程を対話形式で描いた内容となっており、単なるダメ出しではなく、目的を確認しながらフィードバックを重ねて完成度を高めていく様子がリアルに描かれている。バナーやチラシ、プレゼン資料、ロゴなど実例を通じて、「何が足りないのか」「なぜ修正が必要なのか」といったデザイン思考の根本が明らかにされる。読者は、修正の積み重ねがどのようにデザイン力を育てるのかを追体験できる構成となっている。

両書とも定価は2,200円(税込)、A5判・224ページのオールカラー仕様で、実務で活用しやすい形式となっている。なお、発売当日には出版記念イベント「NASUデザイン祭り」が株式会社NASUのYouTubeチャンネルおよび公式Xにて開催された。著者の前田氏が登場し、書籍の制作裏話や特典の紹介などを行い、リアルタイムでの視聴者との交流を通じてAmazonランキングの上位獲得も狙った。

前田氏は1977年生まれ。大阪芸術大学を卒業後、任天堂で約15年間にわたり広告販促デザインに従事し、2016年に独立。2018年には株式会社NASUを設立し、「デザインで成す」を理念に掲げ、企業のブランディングやクリエイター育成に取り組んでいる。これまでにも『勝てるデザイン』『愛されるデザイン』などの著書を発表しており、グッドデザイン賞や日本タイポグラフィ年鑑など多数の受賞歴を持つ。