国内最大級のファッションとデザインの祭典「TOKYO CREATIVE SALON 2026(東京クリエイティブサロン2026、TCS2026)」で、銀座エリアが街歩き型の体験企画を展開する。一般社団法人銀座商業施設協議会が発表したもので、会期は3月13日から22日までの10日間である。銀座各所を巡りながら、ファッションやアート、伝統文化に触れられる内容だ。
注目企画の一つが、廃棄花の削減を掲げる「銀座の街の花贈り」である。2022年に始まった社会貢献活動「GINZA SOCIAL ACTION」の一環で、「1本は自分に、1本は大切な人に」を合言葉に、数寄屋橋公園などでチューリップの生花2本を無料配布する。3月14日正午開始で、予定数に達し次第終了する見込みだ。会場の一部では、押し花の絵葉書を作り、大切な相手に送るワークショップも行われる。
銀座の伝統的な「銀ぶら」を現代的にアレンジした謎解きイベント「GINZA QUEST 2」も実施される。ファッションの歴史や街のエピソードを手掛かりに、銀座を歩きながら謎を解く仕立てである。3月13日から22日まで毎日開催し、午前11時から午後6時まで受け付ける。参加費は無料で、松屋銀座の裏手、あづま通り沿いのイベントスペース「松屋倶楽部」に設置される「GINZA KIOSK」で配布される冊子を入手してスタートする。
この「GINZA KIOSK」は、銀座エリアの情報発信拠点としても機能する。期間中、スナップ撮影イベントや、未来の自分や家族宛てにメッセージを託すタイムカプセル企画「GINZA FUTURE POST」、毎日ファッション大賞の歩みを紹介するパネル展示などを無料で展開する。銀座で何を楽しむか迷った来街者の案内所的な役割も担う。
商業施設との連携も特徴である。松屋銀座は「松屋の地域共創 日本の春×TOKYO CREATIVE SALON」を掲げ、広島県福山市のデニムと群馬県桐生市の刺繍を組み合わせたショーウインドーを展開する。世界的評価の高いメイドインジャパンデニムや刺繍文化を紹介し、日本各地の技術を銀座から発信する狙いだ。一定額以上の購入者には、アップサイクルデニムを使った非売品トートバッグのプレゼントも用意される。
GINZA SIXでは、約650年の歴史を持つ能楽に親しむイベント「春霞 お花見能楽堂」を20日に開催する。能と花見をテーマにしたトークやワークショップ、半能「嵐山」の上演に加え、能装束の展示や能面体験も予定されている。銀座・和光は館内を桜の装飾で彩り、時計をテーマにしたトークショーで、日本のものづくりの魅力を伝える。
TCS2026全体のテーマは「FUTURE VINTAGE―過去の記憶を未来へ継ぐ、新たな創造」である。赤坂や渋谷、新宿など9エリアで都市型プログラムを展開し、ファッションやデザイン、クラフトを通じて東京の創造力を世界へ発信する。銀座では、伝統と革新が交差する春の街を舞台に、この期間だけの体験で来街者を迎える構えだ。





