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障害者の日常行動をAIで解析し、デザイン作品へと変換するプラットフォーム「Poteer(ポティア)」に、新たなストア機能が加わった。運営する株式会社bajji(東京都台東区、代表取締役・小林慎和)は1月23日、障害のあるデザイナーが自身の制作物を直接販売できる仕組みを正式にリリースした。

Poteerは、AIが視線や歩行、声のリズムといった行動データを解析し、企業でも活用可能なデジタルクリエイティブに変換するサービスである。障害者が「働くこと」が難しいとされてきた領域において、個々の行動を仕事に変える新しい雇用モデルを提示している。

日本では障害者の法定雇用率が2.5%と定められているが、業務設計の難しさやマネジメント負荷、通勤対応などが課題となり、実際の雇用は進んでいない。結果として、18〜64歳の障害者の約9割が職業として評価される場を得ていないとされる。Poteerはこうした構造的課題の解消を目指している。

今回のストア機能により、障害のあるデザイナーは自らの作品をデジタル素材やグッズとして販売できるようになった。これにより創作が継続的な収益につながり、企業側にとっても障害者雇用が「コスト」ではなく「価値創出」へ転換されることが期待される。企業は販売作品を自社の広告や報告書、イベント素材などに利用できる。

Poteerは個人利用のほか、企業向けにも導入が可能である。導入企業は法定雇用率への対応やESG施策推進に役立てられる上に、独自性のあるクリエイティブ資産の創出にもつながる。AIによる支援で在宅での制作も可能なため、雇用管理の負担を軽減できる点も特徴である。

開発の背景には、代表の小林が自身の息子が重度の知的障害を持ちながら働く場を得られなかった経験がある。福祉と雇用の間に存在する課題に直面し、AIの力で「働くことの定義」を拡張する仕組みとしてサービスを構想したという。

bajjiは2019年設立。ウェルビーイングやSDGs領域におけるプロダクト開発を行い、これまでにグッドデザイン賞や日経賞などを受賞している。今回のPoteerストア展開により、同社はAIによる社会包摂型インフラの構築をさらに進める考えである。

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