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マンション建設現場の仮囲いをアート展示スペースに変える取り組みが、東京都品川区で始まった。株式会社オープンハウスグループは、一般社団法人サステナブル芸術創造機構(SACO)と共同で、若手アーティストの支援を目的としたアートプロジェクト「[仮]展 – KARIKAKOI ART EXHIBITION-」を開催する。会場となるのは、同社グループが手がける新マンションブランド「INNOVAS(イノバス)」の第1号物件「イノバス不動前」の建設現場だ。

同プロジェクトでは、普段は景観を遮る役割を持つ仮囲いを、未発表のアーティストにとっての「ステージ」として再解釈。街の人々が通りすがりにふと目をとめるような、開かれたアート空間「ストリートミュージアム」として活用する。募集する作品のテーマは「イノベーション」。革新的な視点や技法を持つアクリル画、水彩画、油絵、デジタルアート、イラストレーションなどの平面作品を対象とし、2025年8月31日まで応募を受け付けている。年齢、国籍、プロ・アマチュアを問わず、個人・グループいずれの応募も可能だ。

プロジェクト名の「[仮]展」には、建設途中の現場の仮囲いと、キャリア初期のアーティスト、双方の「これから」を掛け合わせる意味が込められている。審査は、アートと社会をつなぐ活動に携わる森陽菜氏(SACO代表理事)をはじめとする4名の専門家が行い、選出された作品は建設現場に掲出されるほか、同社施設内でも展示される予定。また、アーティストへのインタビュー記事がオウンドメディア「O-EN HOUSE PROJECT」に掲載される。

このプロジェクトは、同社の社会共創活動「O-EN HOUSE PROJECT」の一環として実施されるもので、「挑戦する人や組織を応援する」という企業姿勢のもと、これまで発表の機会に恵まれなかったアーティストに向けた支援の場を提供する。関係者は、建設現場という一時的な空間に創造の可能性を見出し、アートと社会が交差する新しいあり方を模索すると語る。

オープンハウスグループは、今回の展示を一過性のものとせず、今後もアートを通じた持続可能な社会づくりに取り組む方針を示している。完成までの過程をも街の景観として楽しむ本企画は、都市開発と文化支援を同時に実現する新たな取り組みとして注目を集めそうだ。

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