スタートアップ業界最大級のイベント「IVS2025」が、2025年7月2日から4日までの3日間にわたり、京都市の「みやこめっせ」をメイン会場として開催される。今回は新たな試みとして、生成AIを活用したエンターテインメント作品を公募するクリエイティブコンテスト「IVS NEOCREA(ネオクリエ)」が、AIゾーンの主要コンテンツとして実施されることが発表された。
「IVS NEOCREA」は、「AI × エンタメ × テクノロジー」をテーマに据え、アートやショートムービー、アニメーションなど、多彩なジャンルのAI生成作品を対象とするショーケース形式のコンテストである。参加作品は、2024年6月16日以降に制作されたものであることが条件となっており、最終審査は7月4日午後2時30分からロームシアター京都サウスホールにて行われる。
審査員には、松竹株式会社の井上貴弘常務や映画コメンテーターの有村昆、KLab株式会社の真田哲弥CEO、タレントで起業家のくりえみ、GET Entertainment Inc.の松原勝哉マーケティングディレクターなど、各分野の第一線で活躍する著名人が名を連ねている。彼らは、生成AIの新たな可能性を体現するクリエイティブ体験と、作品としての完成度の2点を主な審査基準として、次世代の才能を発掘する。
応募締切は6月27日23時59分まで。一次審査でノミネートされた作品の制作者には、IVS会場への招待が行われ、最終審査当日には約1,000人規模の観客の前で作品が上映される予定だ。また、受賞者には40万〜50万円相当の副賞や、審査員からの直接フィードバック、トロフィー授与のほか、将来的なコラボレーションの機会も提供される。
このコンテストの企画・運営には、生成AI活用を推進するスタートアップやAI分野の専門家が携わっており、AiHUB株式会社の園田励代表取締役や、Cynthialy株式会社の國本知里代表取締役などがセッション企画を担当している。スポンサーには松竹ベンチャーズ株式会社、GET Entertainment Inc.、AiHUB株式会社、Cynthialy株式会社、Vidu.com(ShengShu AI HK Limited)が名を連ね、次代のエンターテインメントを支援する体制が整っている。
IVSは2007年に始まり、国内外のスタートアップや投資家、大企業、クリエイターなどが一堂に会する日本最大規模のスタートアップカンファレンスとして発展してきた。2025年は「Reshape Japan with Global Minds」をスローガンに掲げ、世界の潮流を取り入れながら、日本の未来を共創する場を目指している。最終日となる7月5日には、次世代育成を目的とした「IVS Youth」も開催され、小中高生に向けたアントレプレナーシップ教育にも力を入れる。
歴史ある京都の地で、AIとクリエイティビティが交差する「IVS NEOCREA」は、日本のエンターテインメント業界とテクノロジー分野に新たな一石を投じることになりそうだ。