これまで4回にわたってリモートワーク特集記事をお届けしてきました。
第5回となる今回は、クリーク・アンド・リバー社(以下C&R社)に会員登録いただいているクリエイターの方々を対象にしたアンケートをもとに、勤務状況や、リモートワークのよい点、悪い点を検証します。さらに、C&R社のエージェントに皆さんからの疑問に答えていただきました。リモートワーク可能な求人もご紹介しています。ぜひ最後までお楽しみください。

リラックスして仕事に集中できるメリットの反面、孤独感も

アンケート結果を見ると、リモートワークを行っているのは、全体の約74%。比較的リモートでの仕事がしやすいクリエイティブ職の特徴を反映した結果となりました。現在は行っていない方も、してみたいかどうかを尋ねると、80%がしてみたいと回答されています。

リモートワークでよかったこと

リモートワークをしている方によい点をフリー回答で尋ねたところ、最も多く上がったのは「通勤がない」ということです。満員電車に乗らずに済んだり、通勤の時間がないことで効率的に仕事ができたりと、多くの人にとってメリットがあるようです。中には「持病があるので、通勤なしで働けることがありがたい」という意見もあり、能力のある人が無理せず力を発揮できる要因にもなっていることがわかります。

また「もくもくと作業に集中できる」「リラックスできる」など、他人を気にせず自分のペースでできることを評価する声も目立ちました。「好きな音楽を流せる」という意見もちらほら。音楽にこだわりのある方も多いクリエイターの皆さんの中には、好きな音楽で仕事効率が上がる例もあるようです。

リモートワークでの困りごと

一方課題や困りごととしては、「孤独感」「周りが何をしているのかわからない」「気軽に相談しにくい」などコミュニケーション面の問題を挙げる方が多くいました。通勤がないための運動不足、通信環境の不安定さ、電気代がかかることなどを指摘する意見も。「際限なく仕事をしてしまう」「時間を決めないために計画性に欠ける」といった時間管理のお悩みもありました。そんな中、2割程度の方は「特にない」というお答えで、リモートワークに満足されているようです。

リモートワークをしていない方も、期待値は上昇傾向!

現在はリモートワークをしていないと回答した方たちも、約8割の方が「リモートワークをしてみたい」と考えているようです。「リモートが可能になったら地方への移住を検討している」、「週2日出社、週3日リモートという働き方をしてみたい」など、より進んだリモートワークの活用方法を検討している様子が見られました。

リモートをしている、していないに関わらず、多くのクリエイターにとって、働き方を考える上でリモートワークは欠かせない選択肢となっています。

数年かけて、リモートワークは永続的な制度として定着

さて、ここからはC&R社でWeb/広告領域を担当しているエージェント・片瀬に、クリエイターの方からのさまざまな疑問・質問に答えていただきます。
たくさんのご質問をいただきまして、全てにご回答することが叶わなかったこと、ご了承ください。

Q.リモートワークは、コロナ後も定着するでしょうか?

はい。永続的な制度として定着すると考えています。

東京都の調査では、リモートワークの導入目的に「育児中・介護中の従業員への対応」や「従業員の通勤時間、勤務中の移動時間の削減」を挙げる企業があり、4割程度の企業はリモートワークの継続・拡大を考えています。
※ 東京都産業労働局「多様な働き方に関する実態調査(テレワーク)結果報告書 令和3年3月」より

私が様々な企業の方とお話しする中でも「働き方の選択肢」として導入する企業が増えている印象です。ただし、急に全てが変わるのではなく、定着には数年かかると思います。

Q.私の勤め先では、リモートワークに対して在宅補助が支給されていません。他の企業ではどうなっているのでしょうか?

現状では、ほとんどの企業で在宅補助は支給されていないようです。しかし今後、制度として定着していく過程で見直されるのではないかと思います。
例えば、通勤手当てや家賃手当を廃止して在宅補助を支給するといった対応をとる企業が出てくるかもしれません。

Q.リモートワークでは、決まった時間帯で働くことが求められる点が不満です。管理されすぎず、もっと自由な働き方をしたいのですが……。難しいでしょうか?

こちらも制度が定着するうちに見直されていくと思いますよ。
ただ、私が見たところ、当社スタッフの中には、現状でも時間を管理されすぎることなく、自由な働き方をしている人が大勢います。もちろん、時間の自由という一点のみで転職を考えることはないと思いますが、もし悩まれていることがあれば、お気軽に当社にご相談ください!

Q.自宅だと際限なく仕事をしてしまいます。ON/OFFのメリハリをつけるコツはありますか?

実は私もリモートワークをしており、際限なく仕事をするタイプなのでお答えは難しいのですが……(笑)
メリハリをつけるのが上手な担当スタッフに聞いてみました。1週間ごとのタスクを考えて計画を立て、終業したら「PCを閉じる、携帯を見ない」ことを徹底しているそうです。試してみてください。

Q.仕事仲間との、ふとしたコミュニケーションって働く上でけっこう大事ですよね。そういうものが減ってしまって少し寂しいです。
リモートでもコミュニケーションの楽しさを大切にして働きたいと思うのですが、どんなことを工夫したらよいでしょう?

コミュニケーションの課題は、担当スタッフからもよく相談されます。共通の悩みのようですね。

私の担当スタッフ同士でオンライン交流の場を設けてみたところ、思っていた以上に好評でした。率先してそういう機会をつくるのもよいのではないでしょうか。企業側でもそうした悩みの解消のために、意識的に交流の場をつくるところもあります。

私個人としては、連絡するときはなるべくメールやチャットだけで終えず、電話やオンラインツールを積極的に使うようにしています。タイミングや相手の表情や声のトーンに配慮しつつ、可能なら仕事以外の会話もするように心がけています。

Q.その場にいればすぐに解決できそうなことも、チャットやZOOMを通すと時間がかかってすぐに聞けないことがあります。新しい職場で早く仕事を覚えるため、工夫するとよいことはありますか?

新しい仕事や職場に慣れる/早く仕事を覚えるということに関しては、コロナ後に難しさが出たところだと思います。担当スタッフの方を見ても、慣れるまでに以前よりも少し時間がかかる印象があります。

原因のひとつは、遠隔でのコミュニケーションのために見える範囲が狭まることだと考えています。そのため最初のうちは可能な範囲で出社をして、直接のコミュニケーションをとるとよいかな、と思います。
リモートワークでも指示を待つだけでなく自らコミュニケーションをとったり、「報連相」を徹底するなどでコミュニケーションの機会を増やすと、慣れる/覚えるが多少早くなるのではないかと思います。

Q.リモートの時代に合った新しい仕事にはどのようなものがありますか? キャッチアップするためにはどうしたらいいでしょうか。

リモートワークが定着する過程では、よりデジタルシフトが進むことが考えられます。クリエイティブ業界ではその流れの中、データ分析、マーケティングオートメーション(MA)、salesforceなど、デジマ(デジタルマーケティング)領域の人材需要が増えています。

つい最近も、30代後半のスタッフから相談を受けました。その方は進行管理などのディレクションがメインで、これという得意分野がなくこの先が不安だということでしたので、「デジマ関連のセミナーに参加したりして勉強し、資格取得を目指すとよいのでは?」とアドバイスをしました。C&R社でもデジマ関連のセミナーが増えていますので、ご興味のある方はぜひご参加ください。

【直近で開催予定のデジマ関連セミナー
デジマ入門 vol.3 ~GAとは~
10月28日(木)開催
https://www.creativevillage.ne.jp/101640
自身をアップデート!Webディレクター&Webデザイナー向け Webマーケティングセミナー
11月4日(木)開催
https://www.creativevillage.ne.jp/102619

リモートワーク可能な求人を集めました

さて、アンケートでは具体的な求人についてのご質問もいただきました。今回を機会にリモートワークを考えた方もいらっしゃるでしょう。

こちらではリモートワーク可能な求人を業界ごとにピックアップしています。参考にしてみてください。

映像業界×リモートワークOK>>
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また、リモートワークによるお仕事を希望される方向けに、専用の相談フォームを設けています。
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新型コロナをきっかけに広まったリモートワークは、通勤から解放され、自分のペースで仕事ができるメリットを生みだした反面、会社からの適正な補助がないことや、気楽なコミュニケーションのとりづらさ、仕事への慣れや習得に時間がかかるなどの課題も出てきています。今後数年をかけて定着していく中で、多くの課題が改善され、よりよい制度となっていくでしょう。

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