「あなたの仕事はこれ」と会社から決められるのではなく、自分がやりたいと思う仕事に自然と関わっていくようになり、自分の思い描いた通りのキャリアアップを実現している…これって一つのキャリアの理想像だと思いませんか?それを実現できる場所があるのです。その企業は「ミクシィ」。

入社間もなく“社会人の歩き方”もまだわからない頃からいきなり新規事業に関わったり、上司も先輩もいない部署で手探りしながら仕事をしたり・・・。
今回登場いただいたデザイナーの遠藤さんと小林さんはそんな未知の扉を開きながら、自らのキャリアを開拓していきました。

これからのキャリアプランのヒントとなるような、お二人のケーススタディをご紹介します。

株式会社ミクシィ Vantageスタジオ CHAROPグループ メインデザイナー 遠藤 茜(写真左)
2013年株式会社ミクシィに新卒で入社。デザイナーとしてアプリや、それに付随するプロダクトのデザイン制作、Webサイト制作、バナー制作などを担当。
2018年4月からは現在の部署にてSNSアプリ「CHAROP」の企画から制作、運用まで一貫して手掛けている。
株式会社ミクシィ LX事業部 MD部 エクスペリエンス商品開発G 商品企画デザイナー 小林 奈々 (写真右)
2016年株式会社ミクシィに新卒で入社。デザイナーとしてアプリのUIや広告回りのデザインを担当。2016年10月に商品開発を手掛ける部署に異動し、モンスターストライクに登場するキャラクターをミニフィギュア化した「ぷちっとフィギュアコレクション」を企画から販売戦略まで手掛ける。

自分のキャリアを自らの手でクリエイトしているという手応えを得ながら成長

――お二人に入社から現在までのご経歴を紹介いただきたいのですが、小林さんは入社後、どのような業務経験をしてきたのですか?

小林 はい、私は新卒入社4年目で、入社後約半年間はグループ会社が提供するマッチングアプリのUIデザインを主に手がけました。

そのサービスは当時まだできたばかりで、デザイナーは私含めみんな新卒。そのため、具体的な指示を待つのではなく、仕事は全て自分で考えて行う状況でした。

当然、最初は分からないことだらけでしたが、どうしたら良いサービスになるか、ユーザーに喜んでもらえるか、日々考えて仕事に取り組みました。
また、デザイン以外でも、例えばアプリ内に掲載する人物写真の撮影スケジュール管理やディレクションを担当するなど、様々な業務を行いました。おかげでどんな状況でも自ら考え、行動する習慣が早い段階で身につきました。

ただ、どちらかと言うと元々はモノづくりの方に興味があって、いつかはそれを仕事にしたいと思っていました。それで、ある程度仕事の流れを掴んだ段階で異動を希望して、現在の部署でモノづくりに携われることになったんです。

ミクシィには自分の意思で社内異動ができる制度(ミクシィ・キャリア・チャレンジ)があり、もちろん異動先の条件などはありますが、自分でキャリアを考えてステップアップできる環境があります。

――小林さんの希望が叶ったというモノづくりとは具体的にどんなものですか?

小林 私は現在「ぷちっとフィギュアコレクション」という商品を企画開発から開発まで一貫して手がけています。

これは「モンスターストライク(モンスト)」に登場するキャラクターを手のひらサイズにフィギュア化したもので、現在第3弾まで展開しているシリーズです。

実はミクシィがミニフィギュアを自社で手がけるのはこのシリーズが初めてなんです。
モンストのキャラクターにもっと愛着を持ってもらうために、勉強机や会社のデスクなどの身近な場所に置いておける小さなサイズのフィギュアを思いつきました。
また、モンストのキャラクターは、イラストからはキャラの正面しか分からないものが多いので、360度楽しめるフィギュアにしようと考え製作しています。

ただ、それまで私自身もミニフィギュアをつくったことがなくて。でも、社内にはずっとフィギュア製作に対するポジティブな意見が上がっていたので、思い切って私が「やります!」と提案したんです。半ば勢いで手をあげましたが(笑)、上司に「じゃあやってみたら」と言ってもらい、会社にも承認してもらうことができました。

――皆が躊躇する中、小林さんが勇気を出して提案したプロジェクトが実現し、商品として世に出すことができたときは感慨深かったのではないですか?

小林 初めての経験だったので、正直なところ、どこまでできるのか不安もありました。しかし、「モンストのファンの皆さんに喜んでもらいたい!」という想いを強く持ち続けながら取り組みました。企画開発では、製造工場まで行きクリエイティブのチェックをしたりと、ほとんど全ての工程を担当して、本当に様々なことを経験することができました。

実際に発売後はキャラクターを360度見られることにファンのみなさまにも喜んでいただけて、Twitterでイラスト付きで解説をしてくださる方もいるなど、ファンの方々に届けることができた実感が湧きました。

現在はおかげさまでシリーズ第3弾まで発売でき、ここまで継続してこれたのも、手にとってくださるファンの方の存在があってこそ。これからも価値あるものをつくっていこうというモチベーションになっています。

――遠藤さんは入社からこれまでデザイナーとしてどんなことを手がけられてきましたか?

遠藤 私は入社7年目になります。アプリのデザインをしたくて入社しました。最初の配属先で希望していた新規アプリのデザインを任されることになったのですが、やはり分からないこと、上手くいかないことも多く、自分が思うほどサービスに対して貢献できていないなと感じていました。
まずは経験のある先輩の元で、きちんとデザインの手ほどきを受けたいと思い、異動を希望し、家族向けフォトブック作成サービスを提供しているグループ会社へ異動をしました。

そこでデザイナーとして約3年間、アプリにとどまらずWebサイトやフォトブック、年賀状など様々なプロダクトのデザインも担当し、さらにデザイナーの役割を超えて、サービス全体の目標に対して何ができるか、という部分まで考えて業務ができるようになりました。
与えられたデザインの課題だけを担当するのではなく、サービス全体を把握した上で自分に、チームに何ができるか考えるということを学べたこと、実践できたことは本当に大きかったです。

その後、社内公募制度(ミクシィ・キャリア・チャレンジ)を利用してマッチングアプリを提供するグループ会社に異動し、そこでは配属当初に力を発揮しきれなかったアプリのデザインを一から手がける仕事ができました。

具体的には既存アプリのリニューアルを行い、過去のUI/UXをベースにデザインを一新させ、新規課金率を上げることができました。入社当初にはできなかった仕事ができるようになり、満足感はありました。

ただ、次のステージとして、今度はサービスの企画段階から関わりたいと思うようになり、2018年に社内公募制度で現在の部署に異動して「CHAROP(チャロップ)」という新規アプリを担当しています。ここではデザイナーの枠を超え、事業責任者やエンジニアと一緒に企画から手がけています。

――常にどうスキルアップしたいのかイメージを明確にお持ちなんですね。着実に力を身につけてこられた印象を持ちます。
今手がけられているというCHAROPではどのような役割を担われているのか教えてください。

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遠藤 CHAROPは同じ趣味や興味関心というつながりから気軽なコミュニケーションができるSNSサービスとして開発しているものです。現在iOS版を先行配信していて、今後AndroidやWeb版の開発も検討しています。

私が異動してきた時点では、このサービスはまだ大枠の内容しか決まっていませんでした。私含め3名のメンバーで具体化していったのですが、一から企画を手がけるだけでなく、デザイン、数字管理、CS業務…とデザイナーという職種の枠を超えて、全体を見るPO(プロジェクト・オーナー)のような感覚で動いています。

これまでに様々な業務でインプットしてきたことを、今ここで思いっきりアウトプットしていて、その中で足りない部分が出てきたらまたインプットするという、スキルセットの再構築をしながら業務を回しています。
6年もいると一通りの業務を経験してきているので、大体それなりにこなせるようになってきたのですが、それでもまだ自分にはこれが足りない、という気づきを得られることが、今自分の中ですごく貴重な体験となっていますね。

どう成長していくかー社員個人の希望や理想を尊重するミクシィの人材育成スタイル

――お二人ともやりたいことが明確にあって、それを実現するために異動もしながら確実にスキルアップを図っていますね。“自分のキャリアを自分で切り拓く”ことって、現実はそうスムーズにいかないことも人によってあると思うのですが、お二人のお話を聞くと、とても自然なことのように感じます。

遠藤 挑戦できる環境があって、なおかつその幅が広い。職種の枠を超えて手掛けられるので、自分がこうなりたいと思ったタイミングで、その道を拓きやすいと感じています。

挑戦というと、失敗したらどうしようと不安に思うこともあるかもしれませんが、当社では“失敗は財産”という考え方なんです。失敗してしまってもまた次の活躍のチャンスが掴めるように配慮されていると感じますね。

小林 男女の差もなく、手を挙げれば誰でもチャンスを与えてくれます。社歴は関係なく、私と同じ新卒社員でも新規事業に挑戦するメンバーが周りにはたくさんいます。

――世の中には、仕事で壁にぶつかり、会社に自分の居場所を見出せなくなって不安になり、辞めてしまうという人もいる中で、ミクシィさんは社員一人ひとりが自分の存在感を発揮して活躍できる場がきちんと用意されている。安心して働ける環境があると思いました。

遠藤 その人のポテンシャルも引き出すくらい、社員一人ひとり、きちんと尊重してくれる会社だと思います。

実は私、就職活動の時、ミクシィはエンジニアで採用試験を受けたんです。
デザイナーになりたいという気持ちは強かったのですが、美大出身ではないので就職活動を進めるうちに諦め感が出てきてしまって。

ただ、面接の時に、私の発言内容の端々にデザイナーへの関心度が滲み出るものだったようで(笑)、人事がそれを汲み取ってくれて、「デザイナーとして受けてみてはどうですか」と勧めてくださったんです。

そのお声がけがなければ、今ここにはいなかったかもしれないし、デザイナーにもならなかったかもしれない…。そう思うと、自分のキャリアにおいて、良い助言をしてくださった人事に感謝するとともに、良い選択をしたと思っています。

小林 私は就職活動の際に、IT業界に冷たいイメージを持っていて(笑)、ミクシィという会社のこともほとんど知りませんでした。
たまたま参加したイベントで人事の方に自分の作品集を見ていただく機会があって、そこで初めてしっかりと会社のことを知りました。

私は仕事でモノづくりをしたかったので、メーカーへの就職を希望していたのですが、ミクシィが人とのコミュニケーションを大切にするというポリシーを掲げていることにとても共感して、採用に進ませていただき、今に至ります。
メーカーでなくても、モノづくりという自分のやりたかったことが実現できているので、今はとても満足しています。

遠藤 社内公募制度(ミクシィ・キャリア・チャレンジ)もあるので、ミクシィは”こうなりたい”というキャリアのイメージが明確になったときにそこへの道が拓きやすいですね。職種の枠に捉われずに自由にチャレンジできて、自分の希望を後押ししてくれる、そんな風土がミクシィにはあると思います。

会社プロフィール


ミクシィグループは、“ユーザーサプライズファースト”の企業理念のもと、ユーザーの皆さまの想像や期待を超える価値提供に取り組んでいます。当社グループは1997年の創業以来、SNS「mixi」やスマホアプリ「モンスターストライク」など、友人や家族といった親しい人と一緒に楽しむコミュニケーションサービスを提供してきました。これからも、”フォー・コミュニケーション”と定めたミッション(私たちのやるべきこと)を遂行するため、人々の生活がより豊かになる未来を思い描き、ITの側面からコミュニケーションの活性化を促す事業・サービスを推進し、より良いコミュニケーションの創造に取組んでいきます。

■ 社名  :株式会社ミクシィ
■ 所在地 :東京都渋谷区東1-2-20 住友不動産渋谷ファーストタワー7F (本社)
■ 設立  :1999年6月3日
■ 代表者 :代表取締役社長執行役員 木村 弘毅
■ 事業内容:ソーシャル・ネットワーキング サービス「mixi」 ひっぱりハンティングRPG「モンスターストライク」等
■ URL:https://mixi.co.jp/index.html

撮影:TAKASHI KISHINAMI インタビュー・テキスト:岩淵留美子(CREATIVE VILLAGE編集部)