次々とヒット番組を生み出し、特にSNSからの拡散力が絶大なAbemaTV。最近では外部のクリエイターから企画を募集しプロデュースまで担ってもらうという「AbemaTVオープン化コンテンツプログラム」から生まれた番組が増えています。

中でも『偏愛リアリティショー フェチ恋』は、これまでテレビをはじめ数多くのメディアでヒット番組を手がけてきた放送作家・倉本美津留さんが発案。
新しい恋愛バラエティとして話題を呼んでいます。今回は、倉本さんと「AbemaTVオープン化コンテンツプログラム」を担当するAbemaTVの工藤良真さんにご登場いただき、番組制作などについて伺いました。

「AbemaTVオープン化コンテンツプログラム」とは
AbemaTVで実施している、従来の枠組みに囚われない斬新な企画や熱狂を生むコンテンツをオープンに募集、ご提供する枠と予算に対して「企画・制作・話題化」までをプロデュースしていただき、ヒットレギュラー番組を生み出していくプロジェクトです。

倉本 美津留(くらもと・みつる)
放送作家。NHK Eテレの子ども番組「シャキーン!」「ダウンタウンDX」「M-1グランプリ」「浦沢直樹の漫勉」などを手がける。これまでの仕事に「ダウンタウンのごっつええ感じ」「伊東家の食卓」「たけしの万物創世記」他多数。
近著に「笑い論 24時間をおもしろくする」(ワニブックス)「ことば絵本 明日のカルタ」(日本図書センター)「倉本美津留の超国語辞典」(朝日出版社)。

工藤 良真(くどう・りょうま)
株式会社AbemaTV プラットフォーム室 2012年、新卒でサイバーエージェントに入社。
株式会社アメスタのマネージャーとして動画事業を担当。2015年、株式会社AbemaTVに出向し、制作局、編成局を経てプラットフォーム室を新設。
提供する枠と予算に対して、枠組みに囚われないコンテンツを募集し、
「企画・制作・話題化」全てのプロデュースを担っていただくことで
新たなヒット番組を生み出していくAbemaTV独自のプロジェクトを担当。

出演者に共感できないからこそ発見があり、見たくなる

――今回お2人が手がけられた「偏愛リアリティショー フェチ恋」は具体的にどんな番組でしょうか?

https://abema.tv/video/title/90-1223
倉本 今回Abema TVさんからお誘いをいただき、新しいメディアで何かを開発するのは自分の真骨頂なのでいくつか案を出したんです。その中のひとつが今回の「フェチ恋」で。

工藤 倉本さんから提案いただいた「フェチ恋」は、例えば「ぽっちゃりした女子が好き」とか「なまってる女子が好き」など、こだわりの恋愛観を持った男女を集めて、2泊3日一緒に暮らす様子を追う偏愛リアリティーショーです。

倉本 どんな人でも、異性のどこが一番魅力的に感じるかとか、恋愛観にこだわりってあるんですよね。趣味嗜好は千差万別なので、男性でぽっちゃりした女性が好きな人もいる。ぽっちゃりしてることをコンプレックスに感じている女性とマッチングすることで、女性も自分自身をポジティブに捉えられるようになるようなことができたらなって。

かつてテレビの元気な時代に今回のような企画をいくつかやっていました。中でも読売テレビの「BLT」というバラエティの「こだわり屋さんの恋人募集」というコーナーがすごく盛り上がって。1週目に「私はタトゥーが入った男性じゃないとダメなんです」「薄毛の男性が好きです」という個性的な恋愛観の女性が出てきてアピールする。次の週に、スタジオにたくさんの該当する男性が集合するという企画です。そんな形式で恋愛企画をやってみたらなんだかえもいわれぬ感動が生まれたんですよね。客観的な美男美女がモテるっていうところとはちがう本当の恋愛観というか、人と人の繋がりを感じられるようなコーナーでした。それぞれの個性や恋愛観が大事にされてきている今の時代だからこそ、あの企画がピッタシやん!と思っていて。そしたらAbemaTVさんがやりましょうと言ってくれたのでよかったな~と。

工藤 おかげさまで、今まで僕が携わった番組の中でもかなり手応えがあるものになりました。王道の恋愛リアリティーショーに抵抗感があった方達も興味を持ってくださったり、恋愛リアリティーショー好きな女の子もそのままスライドして見てくれたり。我々にはないノウハウ、アイデアは流石だなと思いました。

倉本 出演者の恋愛観に共感できないからこそ見られるというのもあるんです。「こういう人達もいるんだな」というのが見ているうちに共感になって、「自分だったらどうだろう」「今まで自覚はなかったけど私って何にこだわってるんだろう」と考えるきっかけにもなる。自分の嗜好がピンポイントでわかってくると、人間関係もスムーズになりますよね。自分のこだわりをしっかり確認して、または、こだわりを思い切って捨てて、いずれにしても嘘のない自分で人と繋がっていくことって今の時代必要だと思うんです。

――自分とは違う恋愛観を持った人達を見ることで気づきそうですね。

倉本 そう、番組を見ていて「こんなこと考えたことなかった」とか「ぼんやり思ってはいたけど、これで輪郭がはっきりした」とか、気づきを誘発するのが僕の企画、すべての仕事に通底していることなので。観ている人に、気づきをプレゼントしたいんですよね。

企画書だけじゃなく話題化までさせるヒットプロデューサーを生み出したい

――『偏愛リアリティショー フェチ恋』はAbemaTVオープン化コンテンツプログラムの中から選ばれたものですが、そもそものこのプログラム実施の経緯というのは?

工藤 AbemaTV開局当初は、番組の多くを社内で制作していましたが、その中でAbemaTVが求めるものや目指すものは見えてきたものの、やっぱり内部でずっと作り続けていると、企画や考えが時に偏ってしまうと。そこで、空気を入れ替えるじゃないですけど、新しいエッセンスを注入したいよねっていうタイミングで始めました。

現時点でかなり応募はいただいてます。採用率に関しては地上波より高いと思うので、実現できるかもという期待値を持ってくださっているのかもしれません。でも僕らはどちらかというと「番組の企画をください」というよりは番組自体が話題になり、多くの方に届けるところまでまで担当していただきたいと思っていて、このプロジェクトを通して、一緒に話題化させてヒットコンテンツを作って届けるということをしていきたいと思っています。

倉本 作り手にとってはやりがいのある環境ですよね。それをやることによって見返りも大きいっていう感覚でやれるから。地上波と違うメリットがありますね。

――コンテンツ的にも、テレビでやろうとするとどうしてもできないようなこともAbemaTVだったらできそうだからやりたいっていう方も多いですか?

工藤 そうですね。あと「自分は今こういう番組をやってるけど、本当はこういうことがしたいんです」という熱い思いを持った方が来てくれることが多いです。

倉本 それって重要なことですよね。番組をつくるとき、1人の強い思いをどれだけピュアに発信できるかっていうのがヒットに繋がるんです。見えないことを思いっきってやらないと、新しい扉は開かない。AbemaTVさんはそういう感覚が共有できるから、いいなと思いますね。「行ってまえ!」みたいな勢いというか(笑)。

工藤 まさにそうですね(笑)。

倉本 野球でも3割打ったらすごいんだから、それくらいの冒険感覚があるのが理想ですよね。10本やって3本OKてなったときに、その3本は次の時代を変えてしまう傑作になる。僕はAbemaTVさんとそんな番組一緒に作れたらうれしいと思ってます。

制作者の人柄が滲み出るような番組が求められている

――AbemaTV内でのヒット番組の傾向ってありますか?

工藤 AbemaTV内でよく言われるのは視聴者が「共感」できることがまずひとつ。あとは、スマホの画面を占拠するものなので、ながら見しながら「これ面白いな」ではなく、見なければならないと思わせるぐらいの魅力があるかということを重要視して企画を考えています。

今回の「フェチ恋」などを含むAbemaTVの恋愛リアリティーショーは「あいのり」や「テラスハウス」と同じジャンルだと思われがちなんですけど、スキマを狙ったような、あるようでなかったコンテンツで。設定はもちろんなんですが結構キュンキュンするシーンが既存のコンテンツより多く、ドロドロしすぎない青春のリアリティーショーというところで若者にしっかり刺さっている。告白のシーンが注目されてTwitterで拡散されていたり、ダイジェストの動画がYouTubeで再生数が上がったりと、話題化しやすいコンテンツがそのまま番組のヒットに直結してるんですよね。
リニア視聴以外のオンデマンド視聴も伸びるっていうのは、見終わった後に「こんな面白いものやってるんだ」っていう反響でもあるので。見逃しても見たくなる理由っていうのも武器としてありますね。

倉本 例えば、手がけているM-1でグランプリで僕は予選審査をしているのですが、予選の最初のほうにいる一般参加者やまだ誰も知らないような芸人のなかに、先鋭的な面白さを見つけることがあるんですよ。決勝まで進むのはなかなか難しいけど、なにか光るものがある。そういう火種みたいなものを作り手が集めて、番組を作るものあるかもしれませんね。AbemaTVからとんでもないお笑いの革命児が出てきたぞ、みたいな。

企画が面白くてもそれを誰が回すのか、演出にどう工夫があるか、人柄がどれだけ出るかってことでまったく違ってくる。制作者・出演者の人柄が思いっきり滲み出ている番組が減ってきているように感じるんですけど、本当におもしろいのはそこだと思うんですよ。AbemaTVさんは、人柄を滲み出させるコンテンツに合っている気がします。

工藤 今、倉本さんがおっしゃった通りで、制作者のこだわりが自己満足ではなく、世の中に受け入れられ大きな流れをつくっていく、そういう可能性が個人的には今世の中に足りない気がしていて。それがこのプラットフォームだと活かせるのかなと思っています。なので「内に秘めた思いを大きく世の中に解放してください」とクリエイターの方に伝えたいです。よりそのチャンスを広げられる役割をこのプロジェクトが担えればそれが自ずとヒット番組に繋がっていくのかなと考えています。

思いを伝えるための演出力があれば、どんなことでも面白くできるはず

――最後に、オープン化コンテンツプログラムに応募してみたいと思ってるクリエイターへ、アドバイスやメッセージをお願いします。

倉本 テレビっぽくないことを考えてみたらと思います。テレビとはこういうものだっていう固定観念をまず捨てて考えてみたらいいんじゃないかな。僕が言えるのは、どんなことでも面白くならないものはないっていうこと。自分の好きなものを人に伝えるときには、人に伝える演出力がいるんです。好きなものって人それぞれと違うから苦労するけど、最後まで人に伝えようとするその苦労が発明を生み出すと思います。自分は一体何が好きなのか掴み直して企画を練る。今これが流行ってるからどうのこうのとかじゃないっていうのがいいんじゃないですかね。

工藤 AbemaTV内のヒット番組には色んな成功要因があり、それを掛け算していき、さらにヒット番組を作りだしていこうとということはすでにAbemaTV内でチャレンジしています。僕が今わざわざこういう場をいただいいてるのは、まだAbemaTVにはない意見や思い、トレンドを発信していきたいから。いわゆる二番煎じみたいなものでは勿体無いので、できれば世の中にまだない新しいジャンルの企画があればぜひ応募いただきたいです「こういうジャンルを作りました」のような。「フェチ恋」の企画を提案いただいた時に「“偏愛”というジャンルの恋愛リアリティーショーを作ったんです」と説明いただいたのですが、そのような新たな扉を開けるような企画を待ってます。

倉本 いいですね、いろんなことやりたいね。

――それによってテレビ業界も変わるかもしれないですね。

倉本 そうですね、お互い刺激し合うことが大切です。

工藤 AbemaTVをうまく実験台に使って欲しいなと思います。

――ありがとうございました。

インタビュー・テキスト:上野 真由香/撮影:大門 徹/編集:CREATIVE VILLAGE編集部

企業プロフィール

「AbemaTV」は、”無料で楽しめるインターネットテレビ局”として展開する、新たな動画配信事業。
2016年4月に本開局し、オリジナルの生放送コンテンツや、ニュース、音楽、スポーツ、ドラマなど多彩な番組が楽しめる約20チャンネルを全て無料で提供し、利用者を伸ばしています。
登録は不要で、スマートフォンやPC、タブレットなど様々な端末でテレビを観るような感覚で利用することができるほか、「Amazon Fire TVファミリー」や「AndroidTV」など主要なテレビデバイスにも対応しています。
その他にも、通信量を半分に削減可能な「通信量節約モード」や見逃した番組をいつでも楽しめる「Abemaビデオ」のテレビデバイス対応など、楽しみ方の幅を広げ、利便性を高めるための取り組みも積極的に行っています。

https://abema.tv/

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『M‐1グランプリ』『ダウンタウンのごっつええ感じ』『一人ごっつ』『シャキーン!』『浦沢直樹の漫勉』ほか数々のテレビ番組を手がけ、今や当たり前になっている「笑いのルール」を多数考案。日本の笑いを裏で支える立役者が「しくみ」を明かします。

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