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転職に有利なポートフォリオの作り方と制作フロー

転職に有利なポートフォリオの作り方と制作フロー

ポートフォリオは自己表現のツールのため、決まったフォーマットがありません。そのためどうやって作ればいいのか迷うことも多いのではないでしょうか。

この記事では、現役の転職エージェントに「ポートフォリオの作り方」についてインタビューしました。
そもそもポートフォリオとは何か、企業が見ているポイントや載せるべき情報をまとめています。

ポートフォリオとは自身を表現するための集大成

デザイナー、イラストレーター、フォトグラファーなどのクリエイターが転職のときに必須のツールがポートフォリオです。

クリエイターの採用では、採用担当者自身もクリエイターというケースが多々あります。同じ職種の人に「自分にはこんなスキルがある」「課題に対してこんな解決方法を提案できる」といったことを表現するために必要です。

そして、ポートフォリオとは、これまで手がけてきた仕事や学んできたデザインを表現するための集大成であるべきです。

ポートフォリオ作りに必要な二つのポイント

ポートフォリオ作りには、二つの大事なポイントがあります。

ポイント1.デザインのスキルを見せる
ポイント2.伝える力があるかを見せる

どちらも大切で、ひとつだけでは優れたポートフォリオとは言えません。
残念ながら、イラストをたくさん載せるだけ、デザインしたWebサイトのキャプチャを載せるだけのポートフォリオを作るクリエイターさんは非常に多いです。

次の章では、ポートフォリオで何を伝えるべきか、企業が見ている項目を紹介します。

ポートフォリオで何を伝えるべきか、企業が見ている項目

企業がまずチェックするのは、以下のような視覚的なデザインセンスです。
・デザインのスキル
・どんな勉強をしてきたか
・デッサン力があるか
・最新のトレンドを取り入れた表現方法をしているか
など。

まずはポイント1の「デザインのスキルを見せる」ことが求められます。
ただしこれだけでは、ポイント2の「伝える力があるかを見せる」が満たせていません。

伝える力があるポートフォリオとは?

企業は、デザインに対する情報整理力や説明力を総合的に見て「伝える力」があるかを判断します。

では、どのような情報を盛り込めば伝える力を判断できるでしょうか。
答えは解決方法と思考プロセスです。

解決方法と思考プロセス
・どんな課題があり、それを解決するためにどんなコンセプトを掲げ、どのようにデザインとしてアウトプットしたのか
・課題から解決に向かうまでどのような思考でそこに行き着いたのか

企業で働くクリエイターはアーティストではありません。自社やクライアントが抱える悩みを、どのようにデザインの力で解決したのか。それが判断できる思考プロセスを載せることが「伝える力」があるポートフォリオです。

工夫をまとめた一言ポイントや、改善点を箇条書きにしても構わないので「デザインスキル」「伝える力」両方を意識したポートフォリオ作りを心がけてください。

悪いポートフォリオとは?

先述の通り、自分のスキルを見せるだけでは悪いポートフォリオと言わざるを得ません。
手がけた仕事のアウトプットだけを並べても、考え方や完成までの途中経過が読み取れないからです。

スキルを見せることはもちろん、解決方法と答えを導くまでの途中経過を盛り込んだ「伝える力」のあるポートフォリオ作りを心がけましょう。

ポートフォリオの作り方

ここからは、載せるべき項目・作品の順番・作品数など具体的なポートフォリオの作り方についてご紹介します。

ポートフォリオに載せるべき項目

意識すべき2つのポイントを念頭に、具体的にポートフォリオに盛り込むべき項目をご紹介します。

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掲載協力:UNDERLINE(https://u-d-l.jp/

1作品のメインビジュアル

全体の構成とテイストが一目でわかるビジュアルを載せましょう。細部のデザインについては別枠を設けるなどして補足をします。
メインとなるビジュアルのキャプチャ以外にも、パソコンの画面にはめ込んだイメージや、縮小したページの全体像を載せることも有効な表現方法です。

2プロジェクト名

担当したプロジェクト名と、WebサイトであればURLも掲載して実際の画面を確認できるようにしましょう。 サービスが終了している場合はその旨も記載しておけば問題ありません。

3制作担当

自分がそのプロジェクトのどこを担当したのかを記載します。
IllustratorやPhotoshop、イラスト作成などのデザイン経験だけでなく、コーディングもできるのか、JavaScriptなどのプログラム領域も任せられる人材なのかなど、採用側はその人の力量を計る術になります。
自社メディアを運用する企業であれば、WordPressの構築や改修ができる人材は評価が高い傾向にあります。

4コンセプト

その作品やデザインは誰に向けてどのような点を意識して作られたものなのかを記載する必要があります。
ビジュアルだけでは判断できないポイントを読み手に伝えることが必要です。

5工夫点

問題解決のために実施した施策、デザインでこだわったところなど工夫した点をアピールしましょう。

[例]
「毎日続けるフィットネス」をテーマに、見放題の動画コンテンツを配信。目玉コンテンツをわかりやすく配置しながら、運動時間とカロリー消費量を絡めて大きく表示することで運動に対するモチベーションを維持する仕組みを随所に盛り込んだ。

自社のプロジェクトだとしても、ユーザーにどのような価値を提供するためのデザインなのか、デザインの目的や考え方を載せることが大切です。

複数人でプロジェクトを担当した場合

デザインの仕事は、複数人でひとつのプロジェクトを担当することも少なくありません。
・レイアウト
・デザイン
・コーディング
など、アウトプットした成果物に対してどこまでを自分が担当したのか明記します。

当たり前のことですが、担当した分野やスキルは正直に答えましょう。嘘をついて入社しても、スキル不足が露呈して後々自分を苦しめることになります。

載せる作品の順番

紙もWebも、基本的には上から・最初から順に見るので、スキルを積んだ直近の作品から見せていくのが良いでしょう。

色々なデザインを手がけたのであれば、自分が一番得意なデザインを載せて、まずは採用担当者の目を引くのも一つの手です。

会社によって作品の順番を変えるべきか

応募する会社によって作品の順番を入れ替えることは必須ではありません。
基本的には先述の通り、自分の一番得意とするデザインをアピールできる汎用性のある構成にしておくことが大事です。

分野の全く異なる業界や職種に複数応募する際は、並び替えを検討すると良いでしょう。

載せる作品の数

採用担当者は日々多くのポートフォリオに目を通さないといけないため、手がけた案件をすべて載せるといったことは避けてください。

たくさんのデザインを手がけてきたとしても、十個以内が現実的な掲載数です。
量を増やすよりも、ひとつひとつの案件を丁寧に説明することの方が重要です。

作品数が少ない場合

手掛けてきた作品が一つや二つでは、ポートフォリオに載せる作品数としては少なすぎます。応募者のスキルや考え方を少ない作品だけで判断するのは難しいからです。

作品数が少ない場合は、掲載用に作るしかありません。

Webデザイナーであれば、市販されている商品の架空のサイトを作ってみました、のような見せ方でも構いません。
ご自身の転職活動のみに使うのであれば、実際の商品画像を引用しても問題ないかと思います。ただし、あくまでも架空のサイトである旨を記載しておいてください。

作品はWebデザイン・ロゴデザイン・パッケージデザインなんでも構いません。
自分なりに何を課題に感じ、どういったコンセプトで制作したのか。それらを伝える情報を記載します。

また、応募する求人の業務内容に合わせて作成ができればさらにプラスです。
Webデザインの仕事であればWebサイトを、UIデザインの会社であればスマホのUIを作ってみました、など。

作品のバリエーションは多彩にすべきか

多彩な作品を載せることで、どういったテイストが得意なのか、応用性があるのかを判断してもらえるメリットがあります。
ただし、バリエーションを複数載せる場合、全ての作品が同一レベルのクオリティであることが大事です。

かっこいいイラストは描けるけど、かわいいイラストはイマイチといった場合、無理にバリエーションを出す必要はありません。
求人情報をよく読み込み、企業がどのような人材を求めているかを考慮して取捨選択しましょう。

手がけた作品の詳細を明かせない場合

企業のプロジェクトによっては、案件名や手がけたデザインを公にできない場合があります。
ビジュアルや会社名を載せられなくても、具体的な案件名を伏せて手がけた担当領域を文章だけでも掲載することをオススメします。

自身の経験やスキルを判断できる事例は、漏らさずアピールすることが大事です。

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紙のポートフォリオの必要性

ポートフォリオと言えばファイリングや製本したものが思い浮かぶと思います。ですが、最近では必ずしも紙のポートフォリオは必須ではなくなりつつあります。
この章では、紙のポートフォリオの必要性についてご紹介します。

クリアファイルへの封入や製本は重要視されなくなってきている

Webデザイナーであれば、印刷物は用意せずにWeb上のポートフォリオだけで完結するケースが増えています。
Webサイトを作ること自体がスキルを表す一環になるので、Webポートフォリオは今後も増えていくと思います。

コーディングができることは必須か?
自分でポートフォリオサイトを構築する場合は、コーディングスキルをアピールできるという点でプラス要素になります。
ですが、Web上のポートフォリオ作成サービスなどを使用してもマイナスになることはありません。

コーダーやプログラマーでない限り、コーディングスキルはプラスαとして捉えておきましょう。

面接用に紙のポートフォリオを用意すべきか

最近では、面接であってもタブレットやPCを持参して作品を見せる人が増えています。
企業から紙で見せるべき、のような指摘をされたことはありません。紙のポートフォリオがなかったとしても、それが原因で選考に落ちることはないでしょう。

イラストレーターも最近はデジタルでイラストを描くことがほとんどなので、タブレットやPCを持参して見せてもいいのではないでしょうか。
もしも紙で別途用意する場合は、A4サイズのクリアファイルに作品を印刷して封入する程度で大丈夫です。

ただし、紙面に関わる求人の場合は、紙のポートフォリオは用意しておきましょう。印刷物としてのポートフォリオ自体が選考の判断基準になるケースもあり得るからです。

立体物の作品はどのようにアピールすべきか

立体物や絵画は、写真に撮って掲載します。面接の時に持っていけるようにあれば、実物を持っていくのもいでしょう。

ポートフォリオのお手本

PRESENThttp://presnt.jp/

余白を効果的に使い、インタラクション要素を程よく組み込み、
世界観を壊すことなく見るものを引き付ける。

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UNDERLINEhttp://u-d-l.jp/

グリッド状にデザインをまとめて情報を整理し、
欲しい情報へ迷うことなくたどり着ける導線設計。

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NAOKI FUKUSHIMAhttp://fukushimanaoki.com/

大胆に余白を使用することで作品を際立たせ、
ひとつひとつがギャラリーを見ているかのような整然さを感じさせる。

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rumisugai design workshttp://rumisugai.com/

ファーストビューに一切無駄な要素を加えない、
すっきりとしたデザイン。

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HASEGAWAHIROSHI.JPhttps://hasegawahiroshi.jp/

各所にインタラクション要素を組み込み、
サイトを見ること、操作することそのものを楽しくさせるデザイン設計。

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まとめ

デザインスキルはあるけれど、その伝え方がわからないというクリエイターさんは非常に多いです。
この記事を参考に、足りていなかった情報や工夫すべきポイントをまとめ直してみてはいかがでしょうか。

ポートフォリオの作り方についてもっと詳しく聞きたい、ポートフォリオをチェックしてもらいたいそんな人はポートフォリオ添削サービスをご利用ください。

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