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特殊メイクアーティスト AKIHITOさん(後編)

『TVチャンピオン特殊メイク王選手権』で見事3連覇を果たし、現在は様々なハリウッド映画の特殊メイクを手がける、アーティストのAKIHITOさんに、これまでの生い立ちやプライベートなことまで、またクリエイターへのアドバイスなど、お話しを伺いました。

前編「先生に学ぶことができたのは、実質3日間だけ」に引き続き、今回はその後編をお届けします。

 

■ まさか自分があの名作に携わる日がくるとは

渡米してはじめて携わった映画は、『ハルク』の粘土彫刻とペイント担当でした。ロサンゼルスにある特殊メイク工房KNBで手がけました。KNBでは、その後、映画『ナルニア国物語』の中で登場する“ライオン”と半身半獣の“タムナス”の彫刻と色塗りも担当しました。

イメージ視聴者に感情移入させるため、いかにリアルなものにみせられるかに監督がこだわっていたので、もちろんCGと合成するとはいえ、ライオン一体を製作するのに、2~30人がかりで製作期間は約3ヶ月。半身半獣のタムナスにいたっては、メイクに毎日4時間もかかりました。

ADIという工房で仕事をしたときには、遂に念願の映画『エイリアンVSプレデター 』の、クイーンエイリアンのデザイン粘土彫刻とペイントを任されました。 これは本当に嬉しかったです。昔、好きで観ていたエイリアンシリーズに、まさか自分が携わる日がくるとは思いもしませんでしたね。

そのほか、『トランスフォーマー』『ミスト』『インディ・ジョーンズ/クリスタル・スカルの王国』『ドラゴンボールZ』『ターミネイター4』『アリス,イン、ワンダーランド』などの特殊メイクも手がけ、実績をつくることができました。

でも、プロジェクト単位で動くこの業界では、プロジェクトが終了したら“解散”となります。次の仕事がくるかどうかは、実力だけでなく、タイミングと人脈が非常に重要になります。

 

■ AKIHITOさんにとってのクリエイティブとは

「自分を表現できる手段」。
コミュニケーションツールの一つだと思っています。

イメージ渡米してはじめの3年くらいは、一日8時間くらい粘土にさわり続ける日々でした。プロジェクトに携わっても英語が解らず、また話すこともできなかったので、時間を持て余し休み時間にオリジナルの作品を作っていました。そうすると、不思議と相手の方からいろいろと声をかけてくれる。

「ものづくりをすることによって、コミュニケーションができるんだ。」そして、「自分を表現する手段は、作品をつくることなんだ」と、あらためて実感しました。

作品のデザインのほとんどは、“ひらめき”です。
自分が手がける作品のコンセプトは、一見グロテスクな様にみえても、その中に“妖艶”さを感じさせるもの。 どちらかというと、男性より女性に好まれるようなものの方がいいですね。ビューティー系の特殊メイクは僕が初だと思いますよ。

 

■ 味が変わった!?

「食べる」ことが好きです。日本に帰国する時の楽しみのひとつですね。

イメージアメリカではそこそこのお寿司は食べられても、美味しいラーメンが食べられない。ラーメンが好きなので、帰国したら必ず食べに行くラーメン屋さんがあったんですが、最近食べに行ってみると「味が変わった!?」と思ったんですよ。でもそのあと気づきました。変わったのはラーメンではなく、自分の味覚だったんです。

日本とアメリカだと、食文化の違いでどうしても味付けが違うので、日本食がしょっぱく感じてしまうんです。 逆に日本のチョコを食べると、「・・・味がしない!」と感じてしまいます(笑)

 

■ 努力=苦労ではない

学んだ時間は関係ない、ようは自分のやる気次第!

まずは『努力』、次にそれを『続ける』こと。そして今の環境を作ってくれている周りに対して『感謝する』こと。
努力=苦労ではありません。『楽しく努力』してほしいです。

それから、楽しく努力することを『続けて』ほしい。

日本人はよく「頑張って!」とか「頑張る!」と言うけれど、英語には“頑張る”という英語は存在しません。 言い方が違うだけかもしれませんが、もう十分頑張ってきた人に頑張って!とは言わず、「enjoy!」「fun!」「good Luck!」といった「今を楽しめ!」というよう言葉をかけることが多いんです。

そして、自分の弱さに勝つための“強い気持ち”をもって、最後まで貫き通す。
メディアに惑わされることなく、自分自身をしっかりもって、『いいもの』『悪いもの』を、自分の目でしっかり見極めてください。

akihitoprofs

AKIHITO(あきひと)

有限会社 真偽屋(しにせや)
代表取締役


福岡県出身。
「TVチャンピオン特殊メイク王選手権」3連覇。一流メイク関係者が世界各国から集まる「インター,ナショナル,トレイドショー(米)」アバンギャルドメイクアップ部門で日本人初の優勝。独創的なアイデアとセンスで新しい世界に挑戦し続けている新進気鋭の特殊メイクアーティスト。


現在LAの特殊メイク工房のキーアーティスト、造形作家として活動中。


【受賞歴】
テレビ東京「たけしの誰でもピカソ」誰ピカMUSEUM出演
「特殊メイクの美」を披露。
テレビ東京「TVチャンピオン特殊メイク王選手権4」優勝(3連覇)
インターナショナルメイクアップトレイドショー (米), アバンギャルドメイクアップ部門優勝。
テレビ東京「TVチャンピオン特殊メイク王選手権3」優勝(2連覇)
1998年 テレビ東京「TVチャンピオン特殊メイク王選手権2」優勝


【これまでに携わった作品】
映画「ターミネイター4」
映画「ドラゴンボールZ」
映画「インデージョーンズ / クリスタル,スカルの王国」
映画「ミスト」
映画「トランスフォーマー」
映画「ナルニア国物語/第2章 カスピアン王子の角笛」
映画「グラインドハウス」
映画「ヒルズ、ハブ、アイズ 2」
映画「AVP2 エイリアンVS, プレデター」
映画「リーピング」
映画「カニング、キラー 殺戮の沼」
映画「ヒルズ、ハブ、アイズ」
映画「アイランド」
映画「ランド、オブ、ザ、デッド」
映画「ナルニア国物語 ライオンと魔女」
映画「AVP エイリアンVS, プレデター」
映画「ハルク」


2002年 渡米
2001年 円谷プロダクション、TVシリーズ「ウルトラマンコスモス」
メイン怪獣デザイナー担当。
TVシリーズ「アナザ、ヘブン」特殊メイク担当。
1999年 映画「アナザ、ヘブン」特殊メイク、造型。
1998年 hide with spread beaver 全国追悼コンサートツアー 舞台美術担当。
1997年 ハウス食品CM「スープが自慢の鶏ガラ、豚骨ラーメン」特殊メイク担当。
1996年 hide with spread beaver 全国ツアー Psyence a go so long!! 」
舞台美術担当。
1995年 「ユニバーシアード95 in福岡」開会式用、150体のビデオマンを
デザイン造型担当。


【特別講義歴】
資生堂学園 資生堂美容技術専門学校
大阪デザイナー専門学校 東京、大阪、名古屋モード学園 ハリウッドワールド美容専門学校 東京映像芸術学院 代々木アニメーション学院ECCアーティスト専門学校  東洋美術学校  WAOクリエーティブカレッジ  バンタンデザイン研究所 山野美容芸術短期大学校 アトリエアルーア  アミューズメントメディア総合学院 バンタン映像芸術学院  中国デザイン専門学校 椎田めぐみ幼稚園

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