2018年11月28日・29日の2日間にわたって東京・有楽町にて開催された「日経クロストレンドEXPO2018」。最新のテクノロジーやトレンド、ヒットが体感・体験できるイベントで、さまざまなジャンルの企業が集まり、にぎやかな展示が行われました。
展示のほかにセミナーも開催され、各業界の最先端でビジネスをリードするキーパーソンが登壇。その中から、フェイスブックジャパンによるインスタグラムを活用したPRについて、参加者多数で満席となった注目のセミナーのレポートをお届けします。

新機能「ストーリーズ」利用者が増加中。期待されるインスタグラム効果とは?

「ストーリーズ」とは、インスタグラムの通常フィードとは別枠で展開されている機能のこと。短い動画や写真をシェアすることができ、24時間で自動消滅するのが特徴です。
このストーリーズは2016年8月にローンチ後、現在までにユーザー数が20倍まで一気に拡大したとのこと。この理由について、登壇したフェイスブックジャパンの執行役員で本部長の田野崎亮太氏はこう述べました。

「ストーリーズが登場する前までは、有名人の煌びやかなビジュアルや、友人知人の投稿がよく見られていましたが、ストーリーズではもっとカジュアルなビジュアルが見られるようになりました。さらに、投稿後24時間で自動消滅する分、気軽に投稿できるからか数が増え、ジャンルも旅行や料理、ペットなど多様化したことで、より自分の興味関心に近いものが増え、よく見られるコンテンツになりました」。

現時点のインスタグラム全体の数字として、国内の月間アクティブアカウント数は2900万。特に昨年17年10月から約1年間では900万も拡大していると田野崎氏は説明しました。
インスタグラム利用者というと、女性や若者が多いというイメージが定着している感がありますが、実はユーザーのうち43%が男性という割合で、そのうちの約9割のユーザーが昨年よりも利用頻度を増やしているというリサーチ結果が出たといいます。

グーグル検索のようにインスタグラムで知りたい情報をハッシュタグ検索するユーザーが増えているとよく聞きますが、田野崎氏によると、実際その通りで、その理由として、Webサイトよりも一般ユーザーの情報が豊富なため、よりリアルな情報を得られると考えている利用者が多数だということが、ユーザーインタビューを通してわかったと言います。

こうしたいくつかのエビデンスを挙げたうえで、では広告という観点から、インスタグラムをどう活用すれば高い効果を得られるのかという点について、田野崎氏は実際の活用例を挙げて紹介しました。
ある国内大手化粧品メーカーの事例では、広告媒体は主に雑誌広告を利用していたが、雑誌だけではなかなか到達できない層がいるという課題を抱えていたといいます。そこで、雑誌とインスタグラムの併用による広告展開をして検証することに。すると、20~34歳の女性に対して雑誌広告では9%に対し、インスタグラムでは27%という結果に。さらに両方接触したユーザーのほうが大きな態度変容を見せたという結果になりました。

また、新機能「ストーリーズ」の活用事例についても紹介。購買行動にどのくらい効果があるのかを、ある求人メディアで検証した例について、田野崎氏はこう語りました。
「そのメディアでは、サーチ広告を利用されていました。インスタグラムだとどのような効果が得られるか、ストーリーズも併用して実施し、検証してみることに。その結果、サーチ広告と比べてCVRが10%以上高く出ました。また、インスタグラムのフィードのみ利用の場合と、ストーリーズとの併用の2つのパターンで比較検証した結果、ストーリーズ併用のほうがさらに高いCVを獲得できました。利用金額はどちらも同額です。ストーリーズが伸びていることが、高いブランディング効果に寄与したと見ています」。

では、ストーリーズでどのようなクリエイティブだと効果的なのでしょうか。
田野崎氏は「モバイルではスクロールされるスピードがものすごく速いため、最初の3秒でキーメッセージを出していけるかどうかが最大のポイントとなります。そのため、コンセプトを“美しく一言で伝える”ことが重要です」と述べました。
また、田野崎氏は横長の動画でもスマホを縦にしたまま見る人が多いという傾向から、縦型訴求のほうが横型に比べて約7割も効果が高いという結果も得られたと言います。

最後に田野崎氏は「ストーリーズという新たな機能により、ユーザー数は今後も間違いなく増加が見込める、そんなメディアパワーを持つインスタグラムも上手く活用していただき、企業のブランディングの一助になれば幸いです」と締めくくりました。

(CREATIVE VILLAGE編集部)