企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)推進の必要性が注目を集めている昨今。DXに関連する資格にはどのような種類があるのか、何を取得すべきなのかも注目度が高まっています。

DXの資格にはデジタル技術に重点を置くもの、ディレクターやマネージャーなど導き手となる人に重要なスキルが身に付くものなど、さまざまです。

本記事ではDX関連の資格13選を紹介します。種類別に難易度や取得するメリット、どのようなキャリアパスへと繋がるのかも解説していきます。DX人材を目指す方はぜひご参照ください。

DXの資格とは?

DXの資格とは、DX化を推進できる人材になるために学んでおくと良いとされる資格のことです。DXの資格にはデジタルスキルの習熟度が直接的に問うものから、ビジネススキル、マネジメントを含めてDXに関連性が高いとされるスキルを問うものまで幅広く存在します。

DX関連資格_DXの資格とは

直接DXを学べる資格としては「DX検定」などが有名で、DXアドバイザーとして名刺に掲げることも可能です。

また、DXに直接関係はしないものの、DX推進を先導する人材として有利に働く資格もあり、自分自身が目指すキャリアビジョンによって選択していくとよいでしょう。

DXの資格が有利に働く職種

経済産業省は「デジタルスキル標準」を新たにとりまとめ、DX人材に必要とされるスキルを定義しています。その中ではDXを推進する主な人材として

が掲げられ、さらに細かい職種に枝分かれしていきます。

以下、DX推進に必要とされる職種の一部抜粋です。

  • UX/UIデザイナー
  • グラフィックデザイナー
  • データサイエンスプロフェッショナル
  • データエンジニア・フロントエンジニア
  • クラウドエンジニア
  • SRE
  • サイバーセキュリティエンジニア

そもそもDXの資格は必要?

DXに携わるうえで必ず資格が必要というわけではありません。しかし資格があると周囲に市場価値を伝えやすくなり、また取得資格の内容によって自らの得意な役割を伝えやすくなります。

企業がDX人材に期待することは、DXによる会社全体の変革、革新的なイノベーションです。AIやIoT、クラウドなどのデジタル技術、ITを駆使して道を指し示すことです。

DX推進は目に見えづらいため、資格によって一定の知識があることを示せる人材は、これからDXを進めたい企業にとって重宝されるでしょう。

またこれからDXを学ぶ人にとっては、基礎知識とスキルを効率よく学習できるDXの資格は、DX推進に携わるうえで重要と言えます。

【DX資格】直接的スキルに役立つ資格3選

ここからは実際にDX資格を紹介していきます。まずは直接DXスキルに役立つ、重要度の高い3つの資格をピックアップしました。

試験の詳細や難易度から取得すると得られるメリットまで、詳しく解説していきます。

DX検定

DX関連資格_DX検定
2018年7月に「一般社団法人 日本イノベーション融合学会」によって創設された資格試験で、IT技術トレンドやビジネストレンドを幅広く問う知識検定となっています。

DXに関わるIT技術やビジネスのトレンド用語も問われ、出題範囲はシラバス(計画書)として提示されています。「バズワード」と呼ばれる日々増加していく曖昧なキーワードを、正しく理解しておくことが重要です。

試験概要

試験は60分、120問の知識問題が出題。
Web受験も可能で、DX人材を育成したい多くの企業が取り入れています。

DX検定に合格という概念はなく、TOEICのように結果はスコアで認定され「スコア認定証」が後日発行されます。
スコアごとのレベル認定は以下の通りです。(※レベル認定は2年間有効)

スコア800以上 DXプロフェッショナル レベル
スコア700以上 DXエキスパート レベル
スコア600以上 DXスタンダード レベル

引用:DX検定™公式サイト

また、職種ごとの推奨レベルも設定されており、エンジニア・プログラマは650ポイント以上、AIエンジニアは800ポイント以上、プロデューサーは850ポイント以上となっています。

取得メリット

認定レベルは名刺やプロフィールにも掲載できるため、DX人材を目指す人が第一に考えるべき資格と言えるでしょう。転職の際にもDXを進めたい企業にアピールできます。

難易度

2022年7月に実施された『「DX検定」検定結果と検定概要について』によると、平均スコアは1000満点中567ポイントでした。スタンダードレベルの認定基準とされている600ポイントに平均が届いていないことから、難易度は比較的高いといえるでしょう。

同調査では「DXスタンダード レベル」に認定された割合は受験者全体の24.5%、「DXプロフェッショナル レベル」は6.4%となっており、特にプロフェッショナルレベルに到達するのは難しいようです。
高いスコアを獲得するには、シラバスを参考に、DXにまつわる用語を網羅的に把握しておくことが重要となるでしょう。

デジタルトランスフォーメーション検定

DX関連資格_デジタルトランスフォーメーション検定
DX人材の中でも、DX推進のアドバイザーや責任者であることを「一般財団法人 全日本情報学習振興協会」が認定する資格です。DXの現状から方法論まで網羅し、DX推進を目指す企業のサポートや人材育成のアドバイスまでできる人材として認められます。

「DXオフィサー認定試験」「DX推進アドバイザー認定試験」の2種類の試験に分かれており、試験内容の学習範囲や試験内容項目は同じでも「DXオフィサー認定試験」の方が問題数が多く、記述方式の難易度も高くなります。

試験概要

試験内容は「DXの現状」「DXの技術」「DXの展開」の3つに大きく区分され、DXの基礎知識からIT技術、DX人材の課題まで読み解く必要があります。

DXオフィサー認定試験」「DX推進アドバイザー認定試験」の違いは以下の通りです。

  問題数 試験時間 出題形式 合格率
DX推進アドバイザー認定試験 100問 1時間30分 2択・4択 70%以上の正答で合格
※難易度による
DXオフィサー認定試験 102問 2時間30分 4択・記述式 70%以上の正答で合格
※難易度による

DXオフィサー認定試験は4択問題に加え、記述式も含まれるため、より深い知識が求められます。

取得メリット

DXアドバイザーとして、経営、人材育成、マネジメントといった経営戦略側のリーダー的ポジションを獲得することも期待できます。日本全体でDX人材が不足していることにより、DX推進とDX人材の育成がおこなえる人は重宝されます。

コンサルタント、ビジネスデザイナー、DXアドバイザーとして、DX推進のリーダーであるCDO(最高デジタル責任者)も視野に入り得る資格です。

難易度

合格率、合格者数の詳細が発表されていないため、正確な難易度はお伝えできません。ですが対策講座に申し込むことで試験対策ができるため、出題傾向が分かりやすいという点で難易度は少し下がるでしょう。

DX推進アドバイザーが2択と4択の選択式に対し、DXオフィサーは4択と記述式も出題されるため難易度が高くなります。

+DX認定資格

DX関連資格_+DX認定資格
DX推進の基礎が学べる、DX入門に相応しい検定資格です。DXはどのように進めれば良いのか、その基礎力を測れる認定資格となっています。

「+DX認定資格」の公式サイトには模擬試験が用意され、気軽に取り組みやすい資格と言えるでしょう。

経済産業省による「DX(デジタルトランスフォーメーション)」の定義や、総務省による「特集 進化するデジタル経済とその先にあるSociety 5.0」など、DXに関連するレポートや資料から、問題が出題されるため、IT技術やデジタル化に疎い人でも比較的受験しやすい資格となっています。

試験概要

試験はCBT方式のため、ネット環境があれば、自宅や職場から随時受験可能です。専門知識が無くてもDX推進にまつわる資料から問題が出題されるため、ハードルは低いと言えるでしょう。

試験内容はDX推進の理解、アイデア構築、デジタル化した企業のその後、人材育成の考え方、社内だけにとどまらず社外との連携についてなど幅広い知識が求められます。

問題数は30問、正答率80%以上で合格です。

取得メリット

試験に合格すると「+DX合格ロゴ」が支給されます。名刺に記載することでDX人材であるとアピールでき、DX推進のアドバイスをできる立場にもなれるでしょう。

+DX合格ロゴはSNSでもシェアできるため、DX人材である証を持って情報発信していくことも可能です。

難易度

専門知識がなくても資料を読み込むことで合格を目指せるため、難易度は易しい方ではあります。ですが合格に必要な正当率は80%以上のため、30問中24問以上正解しないといけません。

運営団体「IoT検定制度委員会」が公開している出題参考資料をしっかりチェックしておきましょう。

【DX資格】間接的スキルに役立つ資格10選

DX関連資格_間接的に役立つ資格10選
ここではDXの知識を直接問うものではなく、間接的に役立つ資格10選をそれぞれ解説していきます。

DXにはデジタル化による変革、企業の根柢の考え方も変えていく狙いがあります。DXに関わる技術を学ぶのか、DX推進を導くアドバイザーを目指すのか、キャリアプランによって勉強する資格を選んでいくと良いでしょう。

ITストラテジスト

DX関連資格_ITストラテジスト
「ストラテジスト」を日本語に訳すと「戦略」という意味になり、経営とITを結びつける戦略家を目指せる資格です。デジタル化で企業、さらには人々の暮らしを良くする「DX」との相性がよく、DXに関連する資格の中では外せない存在です。

資格保持者に求められる役割も「ITを活用した事業革新・業務改革」など、DXと重なるスキルが求められます。企業の代表的なポジションの方に推奨される資格で、CIOやCTO、ITコンサルタント、そしてDXアドバイザーを目指す人におすすめです。

試験概要

1日で4回に分けて試験を受けることになります。試験時間は合計300分にもおよび、四肢択一、記述式、最後には論述式の問題が出題されます。

取得メリット

DX推進にはIT技術の知識が不可欠です。そのため、IT戦略のマネジメントが得意なITストラテジスト資格保持者は、DXを推進する企業、これからDX戦略を検討している企業にも強くアプローチできるでしょう。

DX人材が不足している日本において、さらなる活躍の場が期待できます。

難易度

ITストラテジストは受験者のレベルが高いにもかかわらず、例年の合格者率は15%前後となっています。難易度はかなり高いと言えるでしょう。

ITコーディネータ

DX関連資格_ITコーディネータ
経済産業省が推進する資格のひとつで、DX推進を図るために国家プロジェクトの一環として設立された資格です。ITと経営の融合を実現させ、企業のDXを実現へ導くプロフェッショナルであると認定されます。

試験概要

資格を取得するためには試験の他に「ケース研修の受講・修了」という条件があります。どちらか一方が合格、または終了してから、4年以内にもう片方もクリアしないといけません。
試験は年3回、CBT方式で試験会場は約300ヵ所の中から選択できます。

取得メリット

ITコーディネータならDXが進んでいない企業の、ITサービス活用を指南することも可能です。DX推進により企業内のデジタル化だけではなく、ITサービスを経営戦略に活用する動きも活発になってきている近年において、DX人材として活躍することも期待できます。

難易度

合格率は平均して60%前後となっており、これまでの資格と比べると少し難易度は易しいでしょう。ですが出題範囲は幅広く、しっかり対策して望むことが前提です。

公式FAQによると、合格ラインは正式には発表されていませんが、60〜70%程度と記述されています。

プロジェクトマネージャ

DX関連資格_プロジェクトマネージャ
ITストラテジストと同様に「情報処理推進機構」が運営する国家資格です。システム開発のプロジェクトリーダーを目指す人、任される人材に推奨される資格となっています。

DXのシステム開発プロジェクトのマネジメントを目指し、計画からメンバーの支援など、チーム全体が常に同じ目標を目指し、遂行できるよう導ける人材であることが認定されます。

試験概要

出題方式はITストラテジストと同じく4科目に分かれ、午前Ⅰ(50分)午前Ⅱ(40分)そして、午後Ⅰ(90分)午後Ⅱ(120分)と長丁場になります。1日かけて受験するため、体力と精神力も必要でしょう。

取得メリット

DXには欠かせない、IT技術を用いたシステム開発のプロジェクトをマネジメントできる人材であると認められるため、DX推進チームメンバーの指南役としての立ち位置も期待できます。

自分のITスキルを生かして企業のDXを支えたい人にとって、最適な資格と言えるでしょう。

難易度

プロジェクトマネージャは高難度試験のひとつで、合格率も12~15%と低い水準であることが分かります。選択式、記述式、論述式まであるため、習得した知識の応用力も試されます。

ITパスポート

DX関連資格_ITパスポート
ITの知識を基礎から学べる国家資格で、これから社会人になる学生や学び直しにも最適なスキルです。AI、ビッグデータ、IoTや、経営戦略、マーケティング、プロジェクトマネジメントなど、ITに関する幅広い知識を証明できます。

試験概要

試験はCBT方式で随時おこなっており、日時と空席状況は公式サイトから確認できます。
出題形式は100問の全て四肢択一式で、試験時間は120分です。

取得メリット

ITの基礎知識から学び直したい人、これから勉強を始める人の登竜門のような存在であるため、DXについて調べる前にITのことも知りたいと考えている人に最適な資格です。

難易度

そこまで難易度は高くなく、合格率も平均して50%前後。他の国家資格と比べると比較的合格者が多い傾向です。小学生の受験者からも合格者がいるので、しっかり勉強して望めばどなたでも合格を狙える資格であると言えます。

AWS認定

DX関連資格_AWS認定
企業で利用される有名なクラウドサービスのひとつである「Amazon Web Services(AWS)」のスキルが認定される資格です。デジタル革新を目指すDXにおいて、クラウドの活用は必須スキルであり、スペシャリストはDX人材として重宝されるでしょう。

クラウドプラクティショナー、アーキテクト、デベロッパー、オペレーションなど、各分野のプロフェッショナルとして認定されます。

試験概要

特に受験資格はありませんが、受験するレベルに応じて目安となる実務経験の年数、スキルを提示しています。

レベルごとにクラウドプラクティショナー、アーキテクト、デベロッパー、オペレーションなどの職種、分野ごとに、より深い知識とスキルを求める試験に枝分かれしています。

  実務経験の目安 受験対象目安
FOUNDATIONAL 特になし AWS認定の基礎知識を知りたい人
ASSOCIATE 特になし 基本的なプログラミングの概念に精通している人
PROFESSIONAL 2年以上のAWSクラウドの経験 多くのアプリケーションの深い知識、さらに提案、設計できる能力がある人
SPECIALTY 専門領域の実務経験5年以上 各分野によって異なるが、深い専門知識と設計、構築、提案できる能力がある人

取得メリット

AWS認定を受けると各分野のスペシャリストとして認められ、DX推進のために必要な人材として注目されるでしょう。

経済産業省がDXを進めるために必要な人材として、アーキテクト、エンジニア、サイバーセキュリティに精通している人と掲げているため、今の時代の波に乗れば転職も優位に働きます。

難易度

受験するレベルに応じて難易度は異なり、SPECIALTYともなればかなり難しいと言えるでしょう。専門領域の深い知識と、実務経験がカギとなります。

AI実装検定

DX関連資格_AI実装検定
AIの基礎から実装、ディープラーニングに関する能力を測る検定です。日本ディープラーニング協会が主催しているG検定やE資格のレベルに合わせ「B級」「A級」「S級」の3段階の認定レベルが用意されています。

試験概要

レベルによって出題内容も異なり、B級ではAIについて直感的な理解度を測ります。専門知識を学習した、高校生や大学生でも受験しやすいレベルです。

以下にレベルごとの詳細をまとめました。

レベル 試験時間 配点 合格基準 認定証
B級 40分 30題 70%以上 ディープラーニング実装師 B級
A級 60分 数学:20題
プログラミング:20題
AI:20題
70%以上 ディープラーニング実装師 A級
S級 60分 ディープラーニングの
様々なモデル:50題
70%以上 ディープラーニング実装師 S級

取得メリット

DX推進でAI実装による効果が注目されている中、技術者不足が問題視されています。AI実装検定で認定証を獲得することで、AI技術者として活躍が期待できます。

難易度

B級レベルであれば専門領域の勉強をした高校生、大学生にも推奨できるレベルです。

S級は現在のAIに関する資格の最難関とされ、AI実装だけではなく画像処理や自然言語処理など、より実践的なスキルが試されるため難易度は高くなります。

Python3エンジニア認定試験

DX関連資格_Python3エンジニア認定試験
分かりやすい文法が人気のプログラミング言語「Python3」のスキルを認定する資格です。

Python資格には5種類の検定が用意され、ソフトウェアディベロップメント、ネットワークエンジニアなど、専門分野に特化した認定が受けられます。DXに必要なエンジニアとして評価されるでしょう。

試験概要

Python3エンジニア認定には「基礎試験」「実践試験」「データ分析試験」の3つの試験があり、基礎試験ではPython未経験の人でも挑戦できるレベルとなっています。

問題数40問(すべて選択問題)と、合格ライン正答率70%は3試験とも共通です。

取得メリット

Python3エンジニア認定を取得することで、AI開発・運用や機械学習、ビックデータの活用ができる人材と認められます。DXを推進した企業にとってデータ分析といったデジタル化案件に強い人材確保は不可欠です。

難易度

基礎試験の合格率は約75%前後と、難易度も高くないことが分かります。データ分析試験も基礎試験に合格した人、Pythonを扱う仕事に従事している人であればそこまで難しい試験ではありません。

レベルに応じて受験する試験を決めると良いですね。

データベーススペシャリスト

DX関連資格_データベーススペシャリスト
膨大なデータの管理、データベースシステムを構築、活用できるスペシャリストであると証明する国家資格試験です。情報処理技術者試験のひとつで、品質の高いデータベースの開発運用、保守ができる人材と認められます。

試験概要

ITストラテジストなどと同様に、1日に4つの科目を受験します。試験は年に1度、秋期に実施されます。

応用情報技術者試験(AP)などに事前に合格している人は、一番初めの午前Ⅰが免除になりますので、少しゆとりをもって受験に望めますよ。

取得メリット

データベーススペシャリストになることで、DX推進時代を生き抜くビックデータ管理者として活躍できるでしょう。アナログからデジタルへ急速に移行している日本において、外部の技術者を取り入れたい企業は多く、転職にも有利になるでしょう。

難易度

IT資格の中でも最も難易度の高い部類にあたり、合格率は15%前後です。受験対象者の定義を「高度IT人材として確立した専門分野をもつ者」としているため、受験者のレベル自体もかなり高いことが予想されます。

その中でも合格者はごく少数。実務経験と深い専門知識が問われる試験です。

基本/応用情報技術者試験

DX関連資格_情報技術者試験
情報技術者試験には基本、応用の2つがあり、DX人材も含む、高いスキルをもつIT人材を目指す人におすすめの試験です。

基本情報技術者試験は令和5年度より随時実施となる予定となっており、ITエンジニアの登竜門として注目が高まっています。

基本情報技術者試験では、ITエンジニアとして活躍したい人のために、基礎知識が身につけられます。応用情報技術者試験ではより高度なスキルが要求され、システム開発、IT基盤構築など、システムエンジニアとしてキャリアアップを狙う人におすすめの資格です。

試験概要

試験はどちらも午前、午後の2科目です。試験時間、出題形式なども共通しているため、詳細は以下にまとめました。

  試験時間 出題形式 出題数と解答数
午前 150分 多肢選択式(四肢択一) 出題数:80問
解答数:80問
午後 150分 多肢選択式 出題数:11問
解答数:5問

取得メリット

応用情報技術者試験に合格するとITエンジニア、システムエンジニアとしてビジネスで活躍できる人材と認められます。また、企業によっては資格手当に該当することもあるので、チェックしておくと良いでしょう。

さらに先に紹介した、ITストラテジスト、ネットワークスペシャリスト、プロジェクトマネージャなどの高度試験の、午前I を免除することが可能です。

難易度

基本、応用とも合格率は20%前後の水準となっています。実務経験を積んでいる人なら、独学でも合格できる可能性もありますが、対策なしでは難しいでしょう。

ネットワークスペシャリスト

DX関連資格_ネットワークスペシャリスト
インフラエンジニアやネットワークエンジニアを目指す人が注目する資格のひとつで、目的に合わせたネットワークシステムの構築、運用が可能であると認定されます。

DXの基盤を支える情報セキュリティにおいて、高い技術力と技術支援も期待されるポジションとなるため、ディレクターやプロジェクトマネージャーとしての活躍も期待できます。

試験概要

「ネットワークスペシャリスト」は「情報処理推進機構」が運営する国家資格のひとつです。1日に4科目受験する点は「ITストラテジテスト」などと同様ですが、出題形式など微妙に異なるため、概要は以下にまとめます。

  午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時間 50分 40分 90分 120分
出題形式 四肢択一 四肢択一 記述式 記述式
出題数
解答数
出題数:30問
解答数:30問
出題数:25問
解答数:25問
出題数:3問
解答数:2問
出題数:2問
解答数:1問

取得メリット

ネットワーク、情報セキュリティにおいて幅広い知識と技術力が証明されているため、企業からも評価を受けやすくなります。

難易度

ネットワーク、情報技術系の資格の中でも高難度の試験であると分類されています。合格率は15%前後、年によってさらに低くなることもあります。一筋縄ではいかないので、時間をかけてしっかり知識を増やしていくことが重要でしょう。

DX資格を選ぶ際のポイント

DX関連資格_選ぶ際のポイント
どのDX資格を勉強しようか迷った際は、自分のキャリアプランを思い浮かべ、必要なスキルを選定していくと良いでしょう。

専門分野に特化しDXの基盤を支えるなら

  • AWS認定
  • データベーススペシャリスト
  • ネットワークスペシャリスト

などから希望の職種に合わせて選ぶのがおすすめです。

DXを推進するDXコーディネーター、コンサルタントを目指すなら

  • デジタルトランスフォーメーション検定
  • ITストラテジスト
  • プロジェクトマネージャ

などを選ぶと良いでしょう。

DXの知識を問う資格と関連資格を組み合わせると、DX人材として確かな地位を築けます。

まとめ

DXの資格には、DXの知識が直接身に付く資格から、広くIT分野に関わる間接的な資格まで、数多くあることが分かりました。

本記事で紹介した資格は、特にDXに関連性の高いものを抜粋して紹介しています。目的やスキルに合わせて、自分自身のキャリアアップに繋がる資格を選んでいくと良いでしょう。

DX人材はまだまだ人手不足です。資格を取得することで社会でも評価され、転職の際にも有利な資格となるでしょう。