生成AI技術を活用したショートアニメコンテスト「Prince JAM! 2025」の受賞作品が、株式会社Puri Prince(本社:東京都港区、代表取締役:中山雅弘)によって発表された。本コンテストは、アニメーション分野における新たな才能の発掘と育成を目的としており、昨年に続いて今年も多くの個性豊かなクリエイターが参加した。

最優秀賞には、YUUUKI氏の『花が咲く星で』が選ばれた。YUUUKI氏は受賞に際し、評価されたことへの喜びと感謝を述べた上で、AI時代におけるクリエイターの本質について持論を語った。単に技術やツールを使いこなすだけではなく、「何を」「なぜ」作るのかという意図や、視聴者に届けたい想いが重要であるとし、その姿勢が審査員にも伝わったことが今回の受賞につながったと振り返った。

優秀賞には、Rockzheart氏による『Firewall』と、柳明菜氏の『NEO:ON』の2作品が選出された。また、特別賞として、アミューズ賞には柳明菜氏の『NEO:ON』、ISARIBI賞には藤田大和氏の『Re:Man』、イーリング賞とsola賞には『Firewall』、#SOZO賞には平田茉莉花氏の『ハイエナ目』、DB賞には銀ペガ໒꒱氏の『夢うつつとは今宵さだめよ』、MIXI賞にはHiBi氏の『蝉時雨リワインド』、そしてリヴァイ賞には『花が咲く星で』がそれぞれ選ばれた。

審査員を務めた広井王子氏は、AI技術の進展により創作のスピードや表現の幅が広がった一方で、今後は人間の「想像力」こそがより重要になると指摘。AIというツールを活かしつつ、人間ならではの感性や発想を武器に、自由な創作活動を続けてほしいとクリエイターたちにエールを送った。

Puri Princeの中山雅弘代表は、Prince JAM!を「新時代のアニメクリエイターを発掘し支援する」場と位置づけており、今回も多くの独創的な作品が集まったことに感謝の意を示した。また、アニメ制作がかつては困難を極めた表現手段であったが、現在は個人でも自己表現の手段として可能になったとし、今後も心・技・体を備えたクリエイターを支援していく考えを述べた。

さらに、Puri Princeは5月28日より、アニメ・マンガ創作コミュニティプラットフォーム「GoPrince」における第二弾αテストを開始した。このプラットフォームは、誰もが簡単にアニメ制作を楽しめるモバイル向け投稿環境であり、生成AIツールやブロックチェーン技術を活用することで、専門知識がなくともストーリー付きのアニメ制作が可能になる。2025年春夏頃にはオープンβテストの実施も予定されており、クリエイターの創造活動を幅広く支援していく。

Puri Princeは、今後もAIやブロックチェーンといった先進技術を活用しながら、創作の自由とクリエイターの自立を後押しするエコシステムの構築を目指している。今回の「Prince JAM! 2025」受賞作品は、同社の公式YouTubeチャンネルにて順次公開予定であり、新たな才能による表現の数々に注目が集まる。