Rox株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役:四辻俊昭)は、SNS動画の台本・構成・演出をAIで分析・改善するマーケティング支援ツール「RoxDirector(ロックスディレクター)」の事前登録受付を2025年5月28日に開始した。このツールは、感覚に頼りがちだった動画制作の現場に、AIによる構成分析とスコアリングを導入することで、誰でも成果につながる動画を戦略的に制作できる環境を実現する。
RoxDirectorは、AIが台本の添削、構成の粗探し、音声の自動文字起こし、そして総合的なスコアリングまでを一括で行う。これにより、従来は制作経験に依存していた動画の構成力や演出力を、数値化されたデータで裏付け、再現可能にすることが可能となる。
背景には、SNS動画が主流となる中で、構成やストーリー、演出の質が視聴者の記憶に残るかどうかを左右する重要な要素となっている現状がある。だが現場では、台本作成の属人化や非効率な作業体制、構成と成果の因果関係が不明瞭なまま進行しているケースが多く、改善が困難だった。RoxDirectorはこれらの課題を、AIによる定量的分析で打破しようとしている。
主な機能は三つある。まず、台本や構成に対するAIの自動添削機能があり、文章の違和感や構成の粗を検出して修正を提案する。次に、動画内の音声を正確に文字起こしする機能があり、編集効率の大幅な向上を図る。さらに、構成・演出・台本をスコア化することで、成果に直結する改善点が明確になる。これらを一体化したことで、動画制作のロジック化を強力に支援する。
技術の中核には、同社のAIプロダクション「RoxAI STUDIO」によって開発された独自のAI統合基盤「RoxAIエンジン」がある。このエンジンは、演出、ストーリー、台本など動画の各要素を専門のAIエージェントが評価・スコア化し、主観に左右されない定量的な改善提案を提供する。技術統括の松本郁也氏率いるチームによって開発されたこの技術には、実用新案の申請も行われており、今後の特許取得も検討中だという。
実際の導入事例では、人気インフルエンサーの台本作成時間が約90分から5分に短縮されたほか、大手企業においては文字起こし作業が97%削減されるなど、大幅な効率向上が確認されている。企画立案や改善分析を含めた総合的な工数削減率はおよそ91%に達しており、制作現場に大きな変革をもたらしている。
また、今回の事前登録では、正式リリース時の優先アクセスや限定デモ体験、導入パッケージの特別割引といった特典が用意されている。詳細および申し込みは、RoxDirectorの公式サイトから受け付けている。
Rox株式会社は「世界中を楽しませる」というビジョンのもと、勘に頼らないロジカルな動画制作支援を推進し、企業やクリエイターのSNSマーケティングを次の段階へと導く方針だ。RoxDirectorは、データとAIによる新しい動画制作のスタンダードとして、今後の普及が期待される。