IT専門調査会社のIDC Japanはこの度、国内と世界のAR/VR関連市場・用途セクター別支出額予測に関するレポートを発表し、AR/VR市場の成長が海外諸国と比較して日本は見劣りすることから、新たな市場開拓が必要だと指摘していたことが分かりました。IDC Japan シニア マーケット アナリストの菅原啓氏は「能動的なユースケースの開発と両事業領域での新規使用者層の開拓を進めることが両分野の停滞を食い止めるカギになる」と話します。

表1を見るとAR/VRハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスを合わせた支出額は2023年に34.2億ドル(約3,700億円)の市場に成長すると推測されています。2018年から2023年までの年間平均市場成長率(以下:CAGR)は21.5%と予測されます。産業分野別では消費者向け支出額が2023年も続いて11.6億ドルとトップにランクインし、組み立て製造とメディア関連がそれに続くと予測されています。

表2では世界のAR/VR関連市場支出額が2023年には1,606.5億ドルに達する見通しで、これは2018年のおよそ2倍以上もの数字に値します。2018年から2023年にかけてのCAGRは78.3%と高い成長が見込まれています。この数字は2018年に発表された2017年から2022年にかけてのCAGRの71.6%を上回る数値です。

地域別では中国がAR/VR支出が行われる地域として最大、米国がそれに続くと推察されています。2023年には米中両国の支出が全世界の3/4近くを占めるとみられます。

菅原啓氏プロフィール

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(CREATIVE VILLAGE編集部)