ゲームサウンド開発を専門とする株式会社AZSTOKE(東京都世田谷区、代表取締役社長:中島 健太郎氏)は、同社が運営する屋外特化型フィールドスタジオ「SKYSQUARE(スカイスクエア)」の収録音源で構成されたテックデモ作品「GRAVITY(グラビティ)」を公開した。あわせて、国内最大級のゲーム開発者向けカンファレンス「CEDEC2026」への出展・セッション登壇も発表している。

「GRAVITY」は、公式キャラクター「Loopdirock(ループディロック)」が巨大な鉄骨や金属素材が降り注ぐ過酷な環境を歩み進む映像作品だ。作品内のすべての効果音がSKYSQUAREで収録された音源のみで構成されており、次世代のゲーム音響表現の可能性を提示する技術デモンストレーションとなっている。

収録の核心となるのは、総重量1トン近くに及ぶ巨大な鉄骨を自社で購入し、ヤンマー製ショベルB7Σで高く吊り上げてコンクリート地面へ自由落下させるという前代未聞の手法だ。衝突の瞬間に全方位へ炸裂する重低音や、鉄骨がへこみ歪む際の物理エネルギーは、屋外スタジオの広大な音響空間があってこそ実現できたものだという。

また、「地鳴り」の再現にも独自のアプローチを採用している。CLASSIC PRO CPW18II-4ウーハーユニットとYAMAHA PC4002のパワーアンプを組み合わせ、超低周波の振動をプレハブハウスに直接響き渡らせることで共振を発生させ、その振動をマイクで捉えるという手法だ。当初は15インチのサブウーファーを使用していたが、求める「圧倒的な重低音」には届かず、18インチへのサイズアップによって理想の空気振動の再現に成功した。

さらに、雨音や雷といった環境音の収録では「天候を待ち伏せする」という徹底した現場主義を貫いた。スタッフが現地で完全待機し、激しい雨が鉄素材を叩く音や落雷の轟音を、その瞬間が訪れるまで粘り強く待ち続けて収録。一般的な音源ライブラリとは一線を画す、その日・その場所でしか生まれない生々しい空気感の封じ込めに成功している。

これらの収録ノウハウは、2026年7月22日から24日にパシフィコ横浜 ノースで開催される「CEDEC2026」にて完全公開される予定だ。7月22日(水)には「大規模!屋外『フォーリーフィールド』の圧倒的な物理エネルギー収録と実践」、7月24日(金)には「【UE5×RIGDOCKS】自社専用システムを構築!『SKYSQUARE』から始まる次世代の音響ワークフロー」の2セッションに登壇する。期間中はブース出展も行い、テックデモの視聴やフィールドスタジオの詳細を案内する。

テックデモ「GRAVITY」は公式YouTube(https://youtu.be/FX4-trOW3HQ)で公開中だ。