日本のプロeスポーツチーム「CAG OSAKA」が、2025年5月10日から18日までブラジル・リオデジャネイロで開催された世界大会「RE:L0:AD 2025」において、レインボーシックス シージ部門で日本のチームとして史上初の決勝進出を果たし、準優勝を収めた。これは同タイトルにおけるアジアチームとしても過去最高の成績となり、日本eスポーツ史における大きな節目となった。
同大会は、ゲーム開発会社Ubisoftと大会運営のBLASTが主催する、レインボーシックス シージの国際大会であり、2025年シーズンの開幕戦として開催された。賞金総額は52万ドル(約7,500万円)で、Ubisoftの公式パートナープログラム「R6 Share」に参加する20チームが出場した。予選では、試合ごとに持ち点である「ブレット」を賭け合う独自のルールが採用され、CAG OSAKAは4試合目に地元ブラジルの強豪Team Liquidに14ブレットを賭ける大勝負に出た。予選敗退のリスクがかかる中での一戦だったが、見事勝利を収め、プレーオフ進出を決定づけた。
プレーオフでは、初の有観客試合という重圧の中、韓国のBNK FEARXやアメリカのWildcardなど世界の強豪を次々と撃破。粘り強い戦いぶりは現地ファンの注目を集め、日本のタクティカルFPSチームとして初となる世界大会決勝進出を果たした。決勝戦では、地元ブラジルの絶対王者FURIAと対戦。完全アウェイの状況下で果敢に挑み、善戦を見せたものの惜しくも敗北。準優勝に終わったが、アジアチームとしての過去最高順位を記録し、賞金8万ドルを獲得した。
CAG OSAKAは、2018年にレインボーシックス シージ部門を設立して以来、日本のトップeスポーツチームとして数多くの国際大会に出場。2024年には「BLAST R6 Major Manchester 2024」で世界ベスト12入りを果たし、2025年2月の「Six Invitational 2025」でも同順位に入るなど着実に実績を積み重ねてきた。今回の「RE:L0:AD 2025」での準優勝は、長年の努力の集大成といえる結果であり、世界に通用する日本チームの存在を強く印象づけた。
大会の興奮冷めやらぬ中、CAG OSAKAはすでに次の挑戦に向けて動き出している。6月15日には「Asia Pacific League 2025 – Stage 1:APAC North」が開幕を控えており、さらには「Esports World Cup 2025」や「Six Invitational 2026」といった世界大会への出場を視野に入れ、さらなる高みを目指していく。
なお、『レインボーシックス シージ』は、2025年6月10日より基本プレイが無料化され、『レインボーシックス シージ エックス』として新たに展開される予定となっている。これにより、同タイトルの競技シーンはさらに盛り上がりを見せることが予想される。