ブランディングスタジオのRightDesignInc.は5月27日、クライアント企業に5日間滞在してデザインによる事業課題の解決を図る短期集中伴走型プログラム「RightCamp」を始動した。生成AIの普及に伴い、デザインの役割やプロセスが世界的に見直されるなか、従来の受発注関係を超えて事業に溶け込むパートナーとしての新たな関わり方を提示する。

生成AIの爆発的な普及により、専門的な訓練を受けずともウェブサイトやビジュアルの制作が可能になり、クリエイティブの内製化が進む一方で、ブランドの一貫性や顧客体験の設計といった複雑な領域でデザインの需要はむしろ高まっている。同社は、AIによって無数の選択肢が瞬時に生成される現代だからこそ、文脈を理解して残すものを判断する「選びぬく力」や差別化のための「目」が重要になると指摘。要件定義から納品へと一方向に進む従来の制作モデルは破綻しつつあるとし、デザイナーが現場に身を置いて対話を重ねる必要性を強調する。

今回始動したプログラムでは、同社のメンバーが対象企業に5日間集中して滞在する。定型の納品物を設定せず、現場で抽出した課題に応じて成果物の形を柔軟に設計することが特徴である。既存プロダクトのデザイン改善や新規事業の立ち上げ支援、ブランディングの再構築など、対応領域は事前のヒアリングをもとにカスタマイズする。その場でのデザイン作業と課題深掘りのディスカッションを並行して実施し、短期集中で密度の高い協働を行うことで、現場の曖昧な課題をクリアにすることを目指す。

ソフトウェア開発の分野で顧客企業に伴走する職種が注目されているように、企業間の境界線が溶け合う働き方は今後さらに増加するとみられる。同社は今後、同プログラムを積極的に展開していく方針である。