株式会社Forcesteed Robotics(東京都江東区)は、ローカル環境で動作するAIエージェント基盤「Forcesteed‑Luqua(ルクア)」を開発したと発表した。企業の業務プロセスに合わせて長期的な知識を蓄積し、自律的に判断・実行できる点が特徴で、クラウドを介さない運用により機密情報を扱う環境での利用を想定している。MCPやROS2との接続にも対応し、ソフトウェアやロボットを含むリアルワールドとの連携強化を図る。
生成AIの普及とともに海外ではOpenClawをはじめとするエージェントアーキテクチャが注目され、複数のツールを使いこなす自律型AIが新たなソフトウェア基盤として期待されている。

しかし、こうした仕組みはクラウド前提で設計される例が多く、機密データの扱い、企業固有の業務ルール適応、既存システムとの統合など、日本企業の実運用では課題が残っていた。Forcesteed Roboticsはこの状況に対し、企業環境で安全に運用できるAIエージェント基盤の必要性を掲げ、Luquaの開発に至ったという。

Luquaは「記憶」「判断」「実行」「接続」「拡張」の五つのプロセスを継続的に行う自律型エージェントである。ユーザー固有のワークフローや業務ルール、履歴情報を長期記憶として保持し、それをもとに行動を自律判断する。レシピベースのワークフロー自動化、セッションをまたぐ検索、リスクベースの権限制御、定期タスクの管理などを備え、企業活動に合わせた柔軟な運用が可能とする。

さらに、MCPを中心とした外部ツール連携やROS2による外部機器制御に対応し、AIの判断をロボットや制御システムへ直接反映できる基盤としても機能する。また、VLMサブエージェントや並列エージェントによる拡張実行、スキル追加による機能拡張など、運用とともに成長する仕組みを取り入れた。画像やPDFの読み取り、ファイル監視、TerminalやWeb GUIといった操作インターフェースも用意される。
同社はLuquaを企業の業務基盤や製品に組み込む「知能基盤」として提供していく方針だ。ローカル環境でのAIエージェント運用を前提とした機能強化を継続し、MCPやROS2を通じた外部接続の拡張を進める。ロボットや制御システムとの連携を含む「フィジカルAI」領域への適用を重点領域として位置づける。

Forcesteed RoboticsはAI、画像認識、ロボティクスを組み合わせた技術開発と社会実装を行うスタートアップで、研究開発と現場導入をつなぐ取り組みを強化している。Luquaの提供により、現場ロボットの活用や認識・判断・制御を一体化したシステム構築をさらに推進するとしている。