写真家ヨシダナギ氏が撮影した渋谷の人々を大型写真で展示する「BAG@渋谷二丁目ストリートギャラリー」が、2月27日に全面オープンした。主催は東京建物株式会社が運営する「BAG-Brillia Art Gallery-」で、再開発が進む渋谷の工事現場仮囲いを活用し、街を歩く人々が日常の中でアートに触れられる空間を創出している。
本プロジェクトは、解体工事が進む渋谷二丁目の現場を舞台に、アートを通じて地域の魅力と個性を再発見しようという試みである。ヨシダ氏はこれまで、世界各地の少数民族やドラァグクイーンなど多様な個性を写してきたが、今回は変化し続ける渋谷の「今」を象徴する人々を被写体に選んだ。渋谷に縁のある一般応募者12組と、渋谷区観光協会観光大使の小林幸子氏を撮影し、計13点の新作として展示している。
2025年10月のプレオープンでは、Hip Hop ActivistのZeebra氏をはじめ渋谷に関わる著名人の姿が紹介され、街に集う多様な文化を表現した。今回は展示領域を拡大し、まちを支える人々をより身近に感じられる構成とした。通行者は仮囲いの壁面に並ぶ大判写真から、渋谷のエネルギーや人々の温度を感じ取ることができる。
この取り組みは、2025年10月に東京・京橋での常設ギャラリー営業を終了したBAGの新展開の第一弾でもある。特定の施設を持たず、街の空間ごとに展示形態を変える「サイトスペシフィック・ギャラリー」として活動し、建物が竣工するまでの期間をアートで活用している。企画制作は株式会社The Chain Museumが担当し、オンラインではアートプラットフォーム「ArtSticker」を通じて作品や制作背景を公開している。
東京建物は長年にわたり、アートを通じて都市の魅力を高める活動を行ってきた。本プロジェクトはその理念を体現するものであり、今後も街とともに成長するアート体験を展開していく考えだ。展示は2026年10月31日までを予定している。


