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文化庁主催の「書道と和紙のプロジェクト in ひのはら」が、東京都檜原村を皮切りに東京・代官山、京都へと巡回している。伝統文化である書道と和紙を現代のテクノロジーやエシカル思想と重ね、次代に継ぐ新たな表現を探る企画である。

2025年11月下旬から12月にかけて、檜原村の国重要文化財・小林家住宅などを舞台に展示や創作体験が行われた。書家の川邉りえこを中心に、詩人やアーティストら「現代文人五人」が集い、和紙の原料である楮(こうぞ)を採取し紙を漉き、自然の中で書をしたためた。これらの活動は書の素材性や身体性、思想性を再考する試みとして注目を集めた。

代官山では2026年1月16日から18日まで関連展示を開催した。初日にはメディアアーティストの落合陽一が登壇し、「書」とテクノロジーの融合をテーマに講演。書文化を記録としてではなく「更新」として継承する意義を語った。展示では、檜原和紙を用いた立体書作品やAIによる音環境を組み合わせた空間表現などが披露され、伝統と最先端技術が融合する光景が広がった。

会場では子どもたちが制作した巨大和紙の作品や、村のオオカミ伝承をテーマにした立体書なども展示された。来場者からは「自由な書の姿に勇気をもらった」「自然と人の関係を感じた」との声が寄せられた。

本プロジェクトは2月13日から15日まで京都・梅小路公園で開催される。会場では展示と映像を通じ、書文化の未来を考える機会を提供する。オンラインでは報告冊子「Akigawa Ethical Creative Report」が公開中で、理念や実践の内容を紹介している。

今回得られた知見は、秋川流域の芸術祭「つくる!あきがわアートストリーム」の今後の展開にも生かされる予定だ。山と都市を結ぶ文化の循環が、新しい日本の書文化を形づくろうとしている。

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