テクノロジーとアートが交差する都市フェスティバル「DIG SHIBUYA 2026」が、2026年2月13日から15日までの3日間、渋谷区で開催される。主催はSHIBUYA CREATIVE TECH実行委員会と文化庁などで、区も共催する。渋谷の街全体を舞台に、五つの公式プログラムが展開される。
初日の目玉は、公園通りを一日限りの屋外劇場とするパフォーマンス「DIG SHIBUYA THEATRON」である。交通を部分的に規制し、街をそのまま劇場として使う。パルコが企画・プロデュースを担当し、音楽は蓮沼執太氏が手がける。通行人が観客にも演者にもなり得る構成で、都市の日常をアートとして再発見する試みとなる。
デジタルアートプログラム「SCREENS CONTEXTUALIZED」では、渋谷の街中サイネージを活用して、40人以上のアーティストによる映像作品を上映する。街角のディスプレイから巨大ビジョンまでを結び、渋谷全体を「屋外美術館」に見立てる構想だ。MIYASHITA PARKなどが展示拠点となり、訪れた人々は街を歩きながら作品を鑑賞できる。
文学とAIの融合を掲げるのは、三島賞作家・中原昌也氏を学習した「声帯AI中原昌也」による展示「声帯で小説を描く!」である。来場者がAIと声で対話しながら共同で小説を紡ぐ体験ができる。DOMMUNEが企画を担当し、渋谷パルコで映像インスタレーションやワークショップを実施する。
夜には、音楽家・坂本龍一氏の精神を継ぐ音楽イベント「RADIO SAKAMOTO Uday」も開かれる。国内外のアーティストが出演し、渋谷の夜を「未来の音が生まれる場」として彩る。出演者には韓国のDJ・250やKIRARA、国内からはSTUTS、蓮沼執太らが名を連ねる。
また、テクノロジーとアートを実践的に学べる「Opening Event」も開催される。世界のクリエイターとスタートアップが集い、トークセッションやピッチ、ミートアップを実施。韓国のアーティスト、セオ・ヒョウジョン氏による無料ワークショップも行われ、プログラミングを通じて「動きのデザイン」を学ぶことができる。
本イベントは、日本博2.0事業の一環として実施され、渋谷の文化とテクノロジーを国内外に発信することを目的とする。実行委員会は「街そのものを創造の舞台とする試みを通じ、新しい都市文化のあり方を探りたい」としている。
「DIG SHIBUYA 2026」 https://digshibuya.com



