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博多・中洲に誕生した横丁空間「NEOスナック街 窟(KUTSU)」が、日本最大級の空間デザインアワード「日本空間デザイン賞2025」において食空間部門の銀賞を受賞した。応募総数853点の中からの選出で、地域の文化再生と社会的意義が高く評価された。

この施設を企画・運営したのは、中洲でスナック物件を専門に扱う有限会社若松地所(本社・福岡市博多区、代表取締役・柴田芳孝)。築約50年のキャバレー跡を再活用し、7軒のスナックが並ぶ小規模な横丁として再生した。各店舗はカウンター7席、約3坪のミニマル設計で、内装と設備をリース制とし新規参入のハードルを下げた。共有設備を導入することで省スペース化と合理化を実現し、店主同士が支え合う新しいコミュニティが生まれている。

デザイン面では、群青色のアーチ状エントランスや曲がりくねった通路など、洞窟のような没入感を演出。懐かしさと新しさを融合させた空間が、人と人の距離を自然に縮めている。老朽化や後継者不足が進む中洲の現状に対し、都市再生と文化継承を兼ね備えた社会デザインとして注目を集めた。

若松地所の柴田代表は「スナック文化を次の世代に繋げることが目的だった。昭和のノスタルジーに留まらず、現代の感性で再構築した」と語る。
「NEOスナック街 窟」は2024年10月にオープンし、福岡・中洲の新たな文化拠点として話題を呼んでいる。

なお、同施設は世界三大デザイン賞の一つとされるドイツ「iF DESIGN AWARD 2026」のファイナリストにも選出されている。

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