映像機器メーカーのInsta360は11月12日、Leicaと共同開発したアクションカメラ「Insta360 Ace Pro 2」向けに、3種類の新ビデオグラフィーキットを発表した。いずれもクリエイターの実際の撮影スタイルを基に設計され、スピーディーなセットアップや個性的な映像表現を可能にする内容となっている。発表はドイツ・ライカ本社で行われ、トップクリエイターが新製品を体験するイベントも開催された。
Insta360の共同創設者でマーケティングVPのマックス・リヒター氏は、「ライカとの協力でアクションカメラの定義を刷新した。スリリングな撮影だけでなく、本格的な写真表現のためのツールとして進化した」と語った。同社とライカの提携は5年にわたって続き、世界のクリエイターコミュニティとともに発展を続けている。
3種類のキットはいずれもAce Pro 2を中心に構成され、用途や作風に合わせて選べる。若いクリエイター向けの「ポケットプリンターキット」(税込95,500円)は、世界初のアクションカメラ専用携帯プリンターを同梱。撮影したその場でライカのウォーターマーク付き写真を印刷できるなど、軽快な制作体験を提供する。
「プロシューターキット」(98,000円)は、映画のようなルックにこだわる映像作家のための構成だ。シネマティックレンズとブラックミストフィルターを備え、シンプルでありながら高品位な描写を実現する。コンパクトな構成で、携帯性と操作性の両立を追求している。
最上位の「フルプロシューターキット」(127,800円)は、シネマティック、クローズアップ、超広角の3種類のレンズと2種のフィルターを含み、あらゆる撮影環境に対応する。ライカのカラープロファイルを活かし、被写体ごとに異なる映像表現を可能にする仕様だ。
さらに、ファームウェアの最新アップデート(v1.2)も提供開始され、既存のAce Pro 2ユーザーも新機能を利用できる。新しいカラー設定「ライカエターナル」や「ライカB&Wハイコントラスト」などが追加され、撮影の幅を一段と広げる内容となっている。
Insta360は、これらの製品によって「Ace Pro 2」をアクションカメラの枠を超えたプラットフォームへ進化させる狙いを示す。ストリート撮影から映像制作まで、次の世代の表現者を支えるツールとして位置づけている。キットはすべてInsta360公式ストア限定で販売中である。


