FM AICHI（名古屋FM80.7MHz／豊橋FM81.3MHz）が主催する「FM AICHI ラジオCMコンテスト2025」で、全国から寄せられた3032件の応募の中からグランプリと各賞が決定した。特別審査員を務めた株式会社東北新社の中島信也氏による厳正な審査の結果、最優秀作品「中止案」が選ばれた。結果はFM AICHI公式サイト内の特設ページで音声付きで公開されている。
グランプリを受賞したのは、愛知県在住の脇川一也さんによる「中止案」。課題テーマは「下呂温泉 水明館に泊まりたくなるようなCM」で、戦国時代の武将・織田信長が温泉を前に決断を下すというユーモラスで壮大な構成が評価された。中島氏は「いまだに戦争がある現代に、温泉がもたらす平和という夢を感じさせた」と講評した。
学生賞には、林音琴さん（愛知県）の「今日もおうち日和」が選ばれた。「賃貸検索サイト『ニッショー.jp』を利用したくなるCM」というテーマで、母子の温かな会話が印象的な作品である。
このほか、協賛企業10社による審査で選ばれた「協賛企業賞」10作品も発表された。土屋憲佑さんの「一気見」（ニッショーコミュニケーションズ賞）や、兼綱秀明さんの「きっとどこかに」（八神製作所賞）などが並び、それぞれの企業テーマに合わせた創意あふれる作品が表彰された。
グランプリ受賞者には賞金10万円と賞状、学生賞および協賛企業賞受賞者には賞金2万円と賞状が授与される。受賞作品は、11月以降FM AICHIの放送内で実際のラジオCMとして放送される予定だ。また、最終審査まで残った5作品も「ファイナリスト」として特設サイトで公開中である。
今回のコンテストは、年齢や経験を問わず参加できる全国規模の企画として開催され、広告表現の可能性を広げる場となった。中島氏は「聴取者の耳を引きつけ、短時間で印象を残す力が求められる」と総評し、応募者と演者への感謝を述べた。
