京都駅ビル開発株式会社は、2025年10月14日から11月3日まで開催される「第1回京都駅ビル芸術祭（ゲイジュツ ノ エキ 2025／GNE）」の詳細を発表した。テーマは「伝統と現代のマッシュアップ」。全26組のアーティストが参加し、アート、音楽、食、体験型イベントなど多彩な企画が展開される。
今回の芸術祭では、京友禅職人と日本画家姉妹による「猿亀酔戯画」や、ステンシルアーティストHYKRXと老舗かづら清による「Contrast」など、京都の伝統工芸と現代アートが共鳴する新作が披露される。立命館大学アート・リサーチセンターとの協働による「婦女人相十品2025」、デジタルとアナログを融合させたDAICHI MIURAの「PLAYER ONE」など、異分野コラボも注目を集める。
また、京都以外の地域と連携した作品展示も特徴だ。佐賀県「和多屋別荘」で発表された三上真輝のランタンアート「鳥獣戯画〜お宮参り図〜」が京都で初公開される。さらに、「BIWAKOビエンナーレ」出展作家・田中誠人の「Childhood」が特別展示されるほか、鎌倉の仏師・奥西希生による「立体六道輪廻図」下絵も登場し、古都同士の文化交流を象徴する。
フードエリアでは、「麺屋猪一」「フォションホテル京都」「鮨さきがけ」「月桂冠」などが参加し、それぞれ芸術祭限定メニューを提供。国産素材を使用したブリュレアイスや創作バーガー、新感覚の日本酒など、ここでしか味わえない食のコラボが楽しめる。
期間中はステージイベントや体験型プログラムも多彩だ。オープニングセレモニーではモデルSHIHOや能楽師宇髙竜成らが共演し、アートと表現の対話を繰り広げる。ダイハツ「コペン」とアーティストKAZ OOMORIによるライブペインティング、傳統芸能と交響楽団の共演「雅響」なども予定されている。
体験型コンテンツとして、京都駅大階段を舞台にした「PAC-MAN Sound Vision」や、仁和寺・桂春院での特別ツアー、数珠作りワークショップなどが行われる。また、来場者が願いを書いて参加するアートプロジェクト「Wishes on the Wall」は、会期後に貴船神社でお焚き上げされる予定だ。
さらに、JR西日本の会員サービス「WESTER」アプリと連動したキャンペーンも実施される。対象店舗での決済やチェックインで抽選に参加でき、最大1万ポイントが当たる。京都ポルタやホテルグランヴィア京都、ジェイアール京都伊勢丹なども対象となる。
芸術、食、伝統、デジタルが交わる京都駅ビル芸術祭は、駅を舞台にした新たな文化発信拠点の誕生を予感させるイベントとなりそうだ。
