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日本経済新聞社グループの日経広告研究所は、『広告白書2025-26年版』を9月19日に発売した。全国の書店およびオンライン書店で購入可能で、価格は税込5,500円である。

同書は、デジタル化が加速する社会において広告やマーケティングの役割が大きく変化している現状を背景に編集された。利用者が自ら情報を選び取る時代となり、広告は単なる情報伝達にとどまらず、企業が生活者との信頼を築く戦略的機能へと発展している。本書では、この転換期における広告の意味と役割を問い直し、広告戦略立案に資する知見を整理している。

内容は、多様化する生活者の情報行動やSNS利用の実態、新しい広告コミュニケーション手法、組織の在り方、主要メディアの現状、さらにはクリエイティブの潮流や広告賞の動向まで幅広く網羅している。広告研究や法規、データも豊富に掲載され、経営層や研究者をはじめ実務の最前線で活かせる構成となっている。

特に注目されるのは、広告を「接点設計」ではなく「関係設計」として捉える視点である。企業と生活者が共に場をつくり、信頼を基盤にした関係性を築くことが新たな潮流となっている。また、部門を超えた統合型コミュニケーションや、テレビ・新聞・ネットといったメディアの再定義も重要テーマとして取り上げられている。

本書は最新調査と事例をもとに、広告の進化と構造的変化を体系的にまとめた定番書であり、図書館や企業資料室に加え、広告・マーケティングの実務に携わる人々の「羅針盤」としての役割が期待されている。

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