松屋銀座は開店100周年を記念し、日本デザインコミッティー主催による特別展「Tsu-tsu-mu展 世界をやさしく繋ぐデザインの作法」を9月26日から10月13日まで同店8階イベントスクエアで開催する。テーマは「包む」。単にパッケージや伝統的な包装技術にとどまらず、自然物や日常の風景、日本の折形、現代プロダクトや建築に至るまで、あらゆる事象に潜む「包む」概念をケアの視点から多角的に捉え直す内容となる。

会場では7つのテーマを設定し、約90点の作品や事例が展示される。例えば自然界に見られる卵や鳥の巣、食文化におけるおにぎりやシュークリームの「包む」構造、日本の折形や先端プロダクト、さらには建築に至るまで幅広く紹介される。展覧会のディレクターを務めるのはグラフィックデザイナーの色部義昭氏で、会場構成や図録編集も手掛けた。

見どころの一つとして、建築家・隈研吾氏によるモバイル茶室《浮庵》が登場する。ヘリウムガス入りのバルーンに「スーパーオーガンザ」という布をかけることで宙に浮かぶ構造を実現し、内部を柔らかく包み込む独自の空間体験を提供する。また、デザイナー小泉誠氏が空間設計を手がけたオフィシャルブックカフェ「Tsu-tsu-mu Café by OGAKI BOOKSTORE」も期間限定でオープン。滋賀の和菓子店「菓心おおすが」とコラボレーションした限定の「Tsu-tsu-muどら焼き」も販売される。

展示には深澤直人氏や原研哉氏、佐藤卓氏、隈研吾氏ら、第一線で活躍するクリエイターの作品が並ぶ。さらに「クリエーターたちのTsu-tsu-mu学」と題し、8人のデザインコミッティーメンバーへのインタビュー映像も公開される。折形研究のワークショップや新しい包み方を提案する「HOW TO WRAP_」による体験イベントも予定されており、来場者が実際に「包む」行為に触れる機会が提供される。

日本デザインコミッティーは1953年に設立され、優れたデザインの紹介や「デザインギャラリー1953」の運営などを通じて日本のデザイン文化を支えてきた。松屋銀座7階「デザインコレクション」もその活動の一環として70周年を迎えており、現在も約700点の生活用品を展示販売している。

開催時間は午前11時から午後8時、最終日のみ午後5時まで。入場料は一般2000円(前売1800円)、高校生1500円(同1300円)、小中学生1000円(同800円)。チケットはローソンチケットで販売されている。