日本のポップカルチャーの最前線を担うイラストレーターやデザイナー計162名が一堂に会する大規模展示会が、阪神梅田本店で開催される。期間は2025年6月18日から23日まで。これは、大阪の街を舞台にアートとデザインを発信するイベント「Osaka Art & Design 2025」の公式プログラムの一環として行われるもので、イラスト文化の“今”と“未来”を紹介する企画展となる。

会場では、「ILLUSTRATORS EXPO」と「ILLUST. POSTER EXPO」という2つの展示が同時開催される。「ILLUSTRATORS EXPO」では、ゲーム、アニメ、書籍、広告など幅広いジャンルで活躍する人気イラストレーター129名によるオリジナル作品を展示。第一線の実力派から注目の若手まで、多彩な作家による最新の表現が一堂に会する。ジャンルを横断する作品群を通して、イラストレーションが持つ多様な魅力と可能性を感じられる構成となっている。

一方、「ILLUST. POSTER EXPO」では、イラストレーターとグラフィックデザイナーがタッグを組み、“未来の博覧会”をテーマに制作したポスター全20作品を展示。作品は、紙質や印刷技法にまでこだわって制作されており、ビジュアル表現としての完成度の高さも見どころのひとつだ。印刷会社のショウエイやフラットラボの協力のもと、特殊印刷や多様な紙の使用がなされ、ポスターそのものがアートとして成立している。

今回の展示会では、展示図録やオリジナルグッズの販売も行われる。図録には全149点の展示作品が収録され、税込2,800円で販売予定。また、参加アーティストによるグッズも多数取り揃えられ、来場者が作品世界をより身近に楽しめるようになっている。

さらに、「ILLUST. POSTER EXPO」は、サントリーの「TAG LIVE LABEL」ともコラボレーションを展開。参加タッグが手がけたオリジナルデザインのラベル缶が全20種、会場内の自動販売機で販売されるほか、イベントに先立って6月9日からは全国100台の自動販売機でも先行販売が開始される。

展示のメインビジュアルは、デザイナーの有馬トモユキ氏とイラストレーターのパンチ氏が担当。ポップカルチャーのダイナミズムを象徴する印象的なビジュアルは、会場内の装飾としても用いられ、訪れる人々を作品世界へと引き込む。

また、展示会場では協賛企業による印刷技術や製紙技術の紹介ブースも設けられ、実際の制作現場で用いられている資材や手法を学べる貴重な機会となっている。イラストやデザインに関わる専門家のみならず、ファンにとっても学びと発見のある空間となるだろう。

本展は、イラストレーションを中心に据えた日本のポップカルチャーの今を映し出すとともに、次代を担うクリエイターたちの可能性を提示する場として注目されている。アートやデザインの未来に関心のある人にとって、見逃せないイベントとなりそうだ。