営業に従事するも「もっと効果の高いバナー広告のクリエイティブを自らの手で作りたい」とデザイナーに転身した宮崎さん。
企業のコーポレートサイト制作から“売れる”ウェブページを制作したいと同社に転職したデザイナーの高倉彩乃さん。
若い二人の成長意欲は“ファンコミュニケーションズ”という場でどんどん掻き立てられていきます。

そんな二人のキャリアに対する想いや、入社後どのように成長を遂げていったのか、それぞれのキャリアストーリーをご紹介します。

株式会社ファンコミュニケーションズ ADプラットフォーム事業部 コミュニケーションデザイン部 クリエイティブチーム 宮崎温子(写真右)
2013年、株式会社ファンコミュニケーションズに中途入社。アドネットワークサービス「nend」の営業を2年ほど担当したのち、クリエイティブ制作を始め、現在はデザイナーとして主にゲームアプリなどのバナーや動画の制作を行っている。二児の母で、産休・育休を2度取得し復帰。
株式会社ファンコミュニケーションズ A8事業部クリエイティブチーム WEBデザイナー 高倉彩乃 (写真左)
2017年、株式会社ファンコミュニケーションズに中途入社。WEBデザイナーとしてアフィリエイトサービス「A8.net」内のコンテンツ制作や、Webサイト制作、バナー制作などを担当。デザインからコーディングまでを行う。そのほか、自社ポイントサービスの広告デザインや、他社ランディングページの企画構成・制作も手掛ける。

“広告”という未知の分野で湧きあがった挑戦意欲

――まずは前職についてと転職の理由について教えてください。宮崎さんはなぜ転職しようと思われましたか?

宮崎 前職は学習塾で営業事務をしていたのですが、書類の作成や集計のほか、パートさんの研修、受験合宿の生徒の監督業務など、幅広い範囲の仕事をこなしていました。楽しかったのですが、営業に近い位置にいながら直接売上に関わる仕事をしたことはなかったため、営業も一度経験してみたいと思い、転職しようと思ったんです。

求人を探して出会ったのがファンコミュニケーションズでした。以前から「A8.net」やアフィリエイトについては知っていたので、面接を受け、入社しました。

――事務職から営業職を希望するとはすごくチャレンジ精神が旺盛ですね。選んだ業界もインターネットと、宮崎さんのキャリアの意欲の高さを感じます。

宮崎 当時は23歳で「何でもチャレンジしてみよう」という気持ちが強かったです。入社後はアドネットワークサービス「nend」の担当となり、2年ほど出稿されるお客様向けの営業と広告の運用業務に携わりました。

当時は、広告主様にご準備いただいた広告クリエイティブのみを配信していたのですが、「nendをより活用いただくためにもクリエイティブを作成していこう」という話が部内で上がりました。クリエイティブ制作に興味があったため、未経験ながらも周囲や会社に相談したところ、制作メンバーに営業兼務で加えてもらえることになりました。

――営業から制作とは、全く異なる分野への挑戦意欲が湧いたわけですね。

宮崎 もともと絵を描くことは好きだったのですが、デザインもアプリケーションの操作も経験はゼロ。営業をしながらPhotoshopでのバナー制作の勉強をしました。nendが動画広告に対応してからは、バナー制作に加えて動画の制作もするようになりました。

バナー制作以上に専門的な知識が必要なのですが、経験の長い先輩方に指導、フォローしてもらえる体制なので、ありがたいことに未経験でも思い切ってチャレンジできています。私のように営業からクリエイティブ系の職種になるというのは、一般的には珍しいかもしれませんが、他にも未経験から転身して活躍しているメンバーも何人もいます。

――高倉さんはどのような経緯で入社されたのですか。

高倉 私は前職が広告代理店で、企業のウェブサイトを制作していました。

ファンコミュニケーションズを知ったきっかけは、友人がアフィリエイトを始め、自分でもやってみたいと「A8.net」に登録したこと。そこでランディングページ(LP)や広告バナーを目にして、すごくおもしろいと思ったんです。

私はそれまでコーポレートサイトを制作することが多かったので、売れることを考えてデザインしたことがありませんでした。しかしLPや広告バナーは、売れることを意識して、人の感情にダイレクトに訴えかけるデザインになっている。そんなデザインを手掛けてみたいと思い、ファンコミュニケーションズへ転職を決めました。

現在は、バナーのほかに「A8.net」のページ内にある特集やキャンペーンなどのコンテンツのデザイン、コーディングなどを主に担当しています。それに加え、新たなプロジェクトとして、クライアントのLPの制作にも挑戦し始めています。

――新しく立ち上がったプロジェクトという新鮮な環境での仕事はやりがいがありそうですね。

高倉 そうですね。実はこのLP制作は、私が担当する前から行われていたのですが、
クライアントのやりとりや、満足度をどう上げていくか、デザイナーの業務効率など、たくさんの懸念点があり、一時受注を中止していた時期がありました。

ですが、バナー制作などで売れるデザインを考えているうちにどんどん欲が出て、「ページそのものもつくってみたい」と改めて思うようになったのをきっかけに、
チームの先輩と一緒に、懸念点を一つ一つクリアできるように、プロジェクトとして本格的な提案を始めました。

――ご自身が立ち上げに関わったとはすごいですね。高倉さんの仕事への高い意欲が、やりたい仕事ができる“場”を作ったのですね。

高倉 先輩の話に乗っかったという側面もありますが(笑)。
クライアントに提案するための資料は先輩のアドバイスを受けながら一生懸命作りました。

このプロジェクトの最大の目的は、A8.netへの登録数を増やすこと。
資料にはプロジェクトを継続して運営していくための予算やサービス料金の設定、売上げ等のKPIの指標をきちんと盛り込みました。そのために市場をリサーチして予算を試算したりと、初めてのことで大変でしたが、いつでもできることでもないので、貴重な経験になったと思います。

売上げはまだまだこれからですが、今年4月からサービスメニューや料金が改訂になったので、これを機にますます頑張りたいと思います。

“こんなデザインができるようになりたい!”という意欲の原動力はクライアントの喜びの声

――お二人が感じる“仕事の醍醐味”はどんなところですか?

宮崎 効果の良いクリエイティブを作れたとしても、ある程度配信するとユーザーには飽きられてしまいます。効果を維持させるためにコンスタントに制作を繰り返すことと、営業側での運用が大事なのですが、この連携が円滑なのが強みだと思います。

クリエイティブチームでも制作するだけでなく、営業側での運用状況や広告主様の要望を可能な限り吸い上げ、求められていることに対して最大限の価値を出すことがでるよう業務に努めています。
また、リサーチやデータ分析も重ねながら、当たりやすいクリエイティブ制作にしっかり時間をかけるようにしていますが、それが結果として成果を出した時、広告主から喜びの声があった時にやりがいを感じます。

クリエイティブのチームは現在13名で制作業務を行なっていますが、それぞれが持つ価値観で作られたバナーや動画を見ると、自分の価値観にはないものが表現されており、新鮮でとても勉強になります。自分の中だけでデザインを完結するのは表現に限界があるので、他の人の表現方法を吸収して、自分の表現の幅を広げられるよう努力しています。

高倉 LPの制作がキャリアアップに繋がっているなと実感しています。LPの制作に専念できる環境があるので、プロジェクトを立ち上げて良かったなと思いますね。

ただ、ここに至るまでには、簡単なバナー制作からはじまり、特集記事のヘッダーバナーなど、A8.netというサービスのトーン&マナーに沿ったデザインが出来るようになるためひたすらバナーを作り続けた時期がありました。

バナーという限られたサイズの中でユーザーの目を引くための細かいデザインの配慮が出来るようになるまで、やや苦労もしました(笑)。
先輩の厳しい指導も受けながら、ようやくデザインのコツがつかめるようになると、さらに「どうすれば売れるのか、何が引きになるのか」自分なりの提案をのせたデザイン表現ができるようになり、スキルアップしてモノづくりの自由度も広がったなと思いますね。

――お二人とも御社で初めて広告という成果を求められるクリエイティブづくりという経験をして、それまでと比べて仕事の考え方や価値観が変わり、責任も増えたのではないかなと思うのですが、いかがですか?

宮崎 たしかにその側面もありますが、先ほども少しお話しさせていただいた通り、クリエイティブも大事ではあるものの、それだけで完結、あるいは価値を発揮できるわけではありません。上手くいったときも、いかなかった時も、何がよかったのか、何がいけなかったのか、すぐに改善点を探し、次の施策を考えるようにしています。

高倉 私の部署もそうです。もしも、あるバナーの売上が芳しくなかった場合、結果を出すためにはどう改善すればいいのかを営業担当に相談し、クライアントに改善提案をしてもらったりします。
クリエイティブを作って終わり、ではないので、クライアントも含めてチーム一丸となって成果にコミットしていきましょう、というスタンスでやっています。

――クライアントの喜びの声に素直に応え続けることが、「もっとこんなモノづくりをしたい」という意欲につながり、自然とスキルアップにもつながっているんじゃないかなと思いました。
今後の抱負について教えてください。

宮崎 私はデザインに関してはまだ知識不足なことがたくさんあるので、業務を通して周りからどんどん吸収していきたいです。新しいことにチャレンジすることに対して、会社が背中を押してくれる環境なので、それに甘えさせていただいて、お客様の課題を解決できるクリエイティブ制作を通して、自分のキャリアを少しずつ積み上げていきたいです。

高倉 今はデザイナーですが、ゆくゆくはプロジェクト全体をマネジメントするアートディレクターになりたいと思っています。ディレクションを担当する部署を横目で見ていて、企画やコンセプトを立てるのが楽しそうだと感じたことがきっかけなのですが、自分で考えた企画をデザインに落とし込めれば、もう何でもできると思うんです。今はそのために、コツコツとキャリアを積み重ねていこうと考え、取り組んでいます。

会社プロフィール


当社グループは、「世界最大の成功報酬型アドネットワーク企業グループを目指す」という経営ビジョンのもと、インターネット上の成功報酬型アドネットワークサービスを中心に、自社媒体運営、広告代理業等のインターネット広告関連事業を展開しています。

私たちは、提供サービスの対応デバイスを拡張しながら、国内だけでなく海外市場についてもアドネットワークを拡大し、これらの環境の変化の中でも常に、広告主、アフィリエイトサイト/アプリ制作者(メディア)、消費者の3者間に、最大最適なWin-Win-Winの関係を実現する成功報酬型アドネットワークを構築していきたいと考えています。

■ 社名  :株式会社ファンコミュニケーションズ
■ 所在地 :東京都渋谷区渋谷1-1-8青山ダイヤモンドビル
■ 設立  :1999年10月1日
■ 代表者 :代表取締役社長 柳澤 安慶
■ 事業内容:アドネットワーク事業
■ URL:https://www.fancs.com/

インタビュー・テキスト: 三ツ井 香菜(YOSCA)/撮影:TAKASHI KISHINAMI/編集:岩淵留美子(CREATIVEVILLAGE編集部)