同業界に転職した場合、驚くほど世間が狭いことを実感することが多いのではないでしょうか。
特にゲーム業界は、人脈の構築や技術を持った知人の情報共有など、横のつながりも重要です。そこから新しい仕事につながるケースも珍しくありません。
ゲーム業界での転職を考えている場合、新しい職場へスムーズに入職するためにも、円満退職は必須ともいえるでしょう。
ここでは、円満退職する際にどういった準備をしたら良いのか解説します。
また、転職エージェントを使って転職活動を円滑、かつ有利に進める方法も詳しく紹介していきますので、興味のある方はぜひ参考にしてみてください。

円満に退職することの重要性

退職届

他の業界でもそうですが、ゲーム業界でも転職をする場合、可能な限り円満退職をすることが重要だといえるでしょう。会社を退職したあとも人間関係は続いていきます。

転職先の上司が、以前在籍していた会社の人間と仕事をしたことがある、といった可能性はゼロではありません。特にゲーム業界は他の業界と比べて、企業の数も限られており、経験者優先で採用活動を行う関係上、どうしても狭い業界になりがちな側面があります。
ここで、円満退職した際のメリットを確認しておきましょう。

退職するまで円滑に進めることを心がける

後任者への引継ぎがスムーズにいかないと、転職先に連絡がくる可能性もあります。
また、退職に関する事務的な処理が長引くことで転職先への入社日が変更になるなど、今後のスケジュールにも影響が出てしまうこともあるでしょう。

円満退職の場合は、有給休暇の消化や事務的な手続きの処理、後任への引継ぎなども円滑に進められるため、周囲との人間関係が良い状態で退職することができます。

上司・同僚が大事な人脈になる

ゲーム業界は狭い世界のため、退職の際に職場の人間関係でしこりを残すと、その結果今の仕事もやりにくくなる、周囲に敵を作ってしまう、といったことにもなりかねません。
横のつながりや人脈が響いてくるゲーム業界では、人間関係を大切にすることで、新たな人脈が生まれる可能性もあります。

例えば、以前の会社の同僚が「今こういったことができる人を探している」という相談を受けた際、あなたを思い浮かべてつないでくれる、という場面があるかもしれません。
また、円満退職により協力者を作ることができれば、貴重な情報を得られる可能性もあります。
退職した会社の人間関係を大切にすることで人脈も広がり、その横のつながりが自分自身の財産となってくれるでしょう。

転職活動にも影響がでる

転職活動を進めるなかで円満退職であることを伝えると「この会社でも問題を起こすことなく、周囲の人間と協力して仕事を進められる」と判断され、良い印象を持ってもらえます。
不義理のまま辞めてしまうと狭い業界のため、前の会社でどういった形で退職をしたのか思わぬところで知られてしまうかもしれません。応募した企業が退職した職場に連絡を取る可能性もあるため注意しましょう。

とはいえ、会社がブラック企業であったり、パワーハラスメントを受けたりしている、といった場合はもちろんこの限りではありません。

今働いているゲーム会社・業界を退職するための準備

退職すると決めたら、少しずつ準備を進めていきましょう。退職を告げるタイミング、業務の引継ぎや残務処理、有給休暇の消化といったことを細かくスケジューリングしておくと、スムーズに退職、転職へと進められます。

ここでは、退職までの大まかな流れを見ていきましょう。

転職活動をして次の職場を確保する

転職活動をする際には、求職準備期間も含めた全体のスケジュールを組んでおくことが大切です。
会社に在籍しながら求職すれば、収入が途切れて焦り、転職先を妥協してしまうといったことがなく、余裕を持って次の職場を探せます。
転職先から内定をもらった場合、入社予定日は2~3ヵ月後 に設定をするとよいでしょう。

全体のスケジュールをしっかりと組むことで、繁忙期を避けることができますし、引継ぎや有給休暇の消化など、自分自身の権利を使い切ることができます。

上司への相談をする

内定が決まったら、すみやかに上司に相談をしましょう。
会社の就業規則にもよりますが、上司から人事担当に交渉するため、退職の意向は遅くと も1ヵ月半前から2ヵ月前には切り出しておくのが一般的です。
引き止められるのを避けるためにも、退職理由は個人的なものにするとよいでしょう。トラブルにならないよう、退職の意思をはっきりと伝えることが大切です。

残務整理や引継ぎを行なう

後任の担当者や上司、部下に担当業務を引継ぎましょう。自分自身は慣れているものでも、後任者にとっては初めての業務であることも考えられます。
引継ぎ書やマニュアルは、端的で誰が見てもわかるものを作成することが大切です。後任者が業務遂行に困らないよう、あらかじめ準備しておきましょう。丁寧な引継ぎを行ない、業務の滞りを減らすことが、円満退職にもつながります。

退職後に何度も会社に足を運ぶのも気まずいものです。提出書類や、会社に返却するものはしっかりと確認し、何かあった場合のために、上司や後任者に自分の連絡先を伝えておくとよいでしょう。

転職エージェントを使うメリット・デメリット

面接するビジネスマン

転職活動を始めたいけれど方法がわからない、希望する仕事が見つからない、といった場合、転職エージェントを活用するのも一つの手です。
転職エージェントは、自分の希望やキャリアに合った求人を紹介してくれます。
また、個人では把握しきれないような求人件数を持っていますので、利用するメリットが大きく、円滑に転職活動を進めることができるでしょう。
ここでは転職エージェントを使う際の、メリットとデメリットを紹介します。

転職をするうえで安心できるメリットが多い

転職エージェントは、無料でアドバイスをもらいながら転職活動を進められる点が魅力です。また、正社員なのかフリーランス希望なのか、といった自分のワークスタイルに合わせることができ、スキルやキャリア相談も気軽に行なえます。

外部には募集が出ておらず、会員登録しないと見られない求人に応募できるため、選択肢を増やせるのもメリットです。
応募書類や履歴書の添削などでもアドバイスを受けられるため、選考通過率を高められます。企業との調整を代行してくれるといった点も、心強いでしょう。

プロ視点での丁寧なアドバイスやサポートを受けられるため、不安を感じやすい転職活動で、大きなサポートとなってくれます。

計画どおりに進みにくいデメリットもある

転職エージェントでは、登録したあとに担当者と面談や相談などがあるため、実際の求職活動に進むまでに時間がかかります。
また、応募できる企業が限られている場合があり、希望する求人に応募できないケースもあるでしょう。

便利な反面、やはりデメリットも存在します。転職エージェントを利用する際、自分が希望する求人に応募できないケースがあることは、頭の隅に置いておくとよいでしょう。

会社とは円満に退職、はゲーム業界でも同じ

ゲーム業界は横のつながりが多く、今後もどのような付き合いがあるかわかりません。転職したあとのためにも、退職に向けてきちんとした根回しや丁寧な残務処理を行ない、今後の人間関係まで見据えて退職することができればベストです。