――ベストセラー作家・湊かなえが、デビュー15周年を記念して書き下ろした『人間標本』。「親の子殺し」をテーマにした衝撃作を、実写ドラマとして映像に見事昇華させた名匠・廣木隆一。俳優陣、スタッフ、そして監督の廣木自身も、懸命に原作に向き合った。「すごく綺麗な静止画の点が集まってできた、滑らかな曲線のような映像が流れてきているよう」と原作者・湊がその画(え)の美しさを絶賛する、監督・廣木の磨き抜かれた審美眼が、物語に隠された救いようのない真実を突きつける。蝶(ちょう)の翅(はね)の表と裏は人間の表と裏———なぜ父は我が子を殺し“人間標本”にしたのか。何が彼を狂わせたのか。何をして何をしなければ惨劇は防げたのか。そして、もっとも大切にすべきは、信じるべきは何だったのか。――
廣木監督が撮ってくださるんだ!と期待でいっぱいでした(湊)
廣木:湊かなえさんが書かれた小説『人間標本』の実写ドラマ化の企画をAmazonさんから聞き、「ぜひやらせてください」とお願いしました。
湊:『人間標本』の単行本が2023年12月に発売されて、本当にそのすぐあとでした。Amazonさんのほうから、廣木隆一監督でドラマ化したいというご相談をいただき、私も「ぜひ」とお応えしました。
廣木:僕が湊さんの原作の映像化に初めて関わったのは、2022年に公開された映画「母性」でした。
湊:はい。それで、廣木監督と一緒にカナダのバンクーバー国際映画祭に参加させていただいたり、尾道映画祭でも対談させていただいたり。
廣木:そうでしたね。湊さんの故郷・尾道の映画祭にもご一緒しましたよね。
湊:そういったときにいつも私は、「廣木監督は、“人物の廣木”として有名ですが、“背景の廣木”でもあるんです!」って、力説しているんです。廣木監督になら、まだ見せていない姿とか、秘められたポテンシャルを引き出してもらえると「廣木監督に撮ってほしい」とおっしゃる役者の方がたくさんいらっしゃるということもあって、廣木監督は人物描写が高く評価されているのだと思うのですが、私は映画「母性」を拝見して、役者の方も素晴らしいけれど、なんて綺麗な背景なんだろうって。どこで一時停止しても1枚の均整の取れた絵画になっている、その画(え)の美しさに感動したんです。

廣木:ありがとうございます。
湊:『人間標本』が映像化されたときに、森の中に展示された“人間の標本”が、貧相で安っぽかったり、ウケ狙いのようなものになっていたら、一気にしらけて、作品全体が崩れてしまう。だから、あの廣木監督が『人間標本』を撮ってくださるんだ!と思ったら期待でいっぱいで、「もう、何とぞ、何とぞお願いします!」といった感じでした。
廣木:ただ、僕にとっては本当に大きなチャレンジでした。前回の「母性」は母と娘でしたが、今回は父と息子、さらに一族の話でもある。親として、子として、人、芸術家、追求者として、登場人物それぞれの複雑な背景と心情、そしてアート、さらには蝶(ちょう)の世界……。人物描写だけでもダメだし、アートだけでも、蝶だけでもダメ、全部がきちんとそろって、小説『人間標本』だから、これらすべてを本当に描き切ることができるだろうかと、とても不安でした。でもだからこそ惹(ひ)かれたし、この素晴らしい湊さんがうみだした物語の映像化に挑戦したいと思いました。

「たたずまいに役柄が見える」———役を体現した役者たちの力
廣木:キャスティングは、プロデューサー陣と相談し進めていきました。主人公・榊史朗(西島秀俊)の息子・至(いたる)役の市川染五郎さんは現代劇ドラマ初出演でしたが、歌舞伎役者として幼い頃から芝居に接していて、役に対する独特の仕込み方のようなものを感じましたし、本当にストレートに、素直にお芝居をしてくれたので、僕としてはとてもやりやすかったです。それはほかの役者のみなさんも同じでした。僕は、役者さんをガチガチに型にはめるような監督ではなく、ある程度、本人の素の部分も入れながら芝居をつくりあげていくほうなので、染五郎さんの誠実で、真っ直ぐなところが、至役にはとても合っていたと思います。

湊:至はグイグイ出ていくような性格ではないのですが、自分の意志がしっかりあり、父親に対する想いがあり、芸術に対する気持ちがありという役で、染五郎さんに初めてお会いした瞬間に、「あ、至だな」って感じました。特別なにか表情をつくったり、多くを語らなくても、きちんと意志を持って存在しているという、たたずまいに役柄が見える。素晴らしいなと思いました。本当に、もうそこにいるだけで至。
廣木:うん、そうですね。そういった存在感がありましたね。西島さん演じる父親と至が一緒に蝶の調査旅行に行くシーンがあるのですが、湊さんの原作ではブラジルでしたが、ロケの利便性を考え、台湾に設定を変更しました。
湊:だからドラマでは蝶の設定も原作とは違うんですけど、蝶専門の生物学者の先生に、同じ特徴を持った台湾にいる種類の蝶とうまく置き換えていただいているんです。

廣木:台湾での西島さんと染五郎さんの親子のシーンは、映像化においても大切な場面のひとつなのですが、蝶の採取に山に入ったり、マーケット(市場)に行ったり、西島さんと染五郎さんもリラックスした様子で。台湾のスタッフさんに参加してもらっての撮影でしたが、みなさんまだ若いのに、本当に一生懸命やってくれて、「こういう場所はどうですか?」「こんなところもありますよ」って、いろんなアイデアを出してくれました。とても温かい雰囲気のなかで撮影できて、西島さんも染五郎さんも自然に溶け込めた感じで、よかったと思います。
湊:蝶もたくさん採れたそうですね?
廣木:そうそう(笑)。特別な仕掛けをしたわけでもないのに、渓谷に行く前の畑でたくさん採れたんです。

湊:一之瀬留美役の宮沢りえさんの存在も大きかったなって思います。留美はこの物語のキーパーソンなんですけど、とてつもない狂気を持った人間なのに、「ここまでやる人はいないだろう」ってだれにも感じさせない。それどころか、「留美が一線を超える気持ちもなんかわかる」って思わせてくれる。
廣木:そうなんですよね。出演シーンは限られていますが、すべてにおいて圧倒的でした。天才画家である彼女がキャンバスをナイフで切り裂く場面は、こんな宮沢さん見たことないって感じたほど、鬼気迫る姿でした。宮沢さんは、留美という人間に宿る狂気について相当考えていたと思います。

あえて一番注力した点をあげるなら、“人間の標本”でしょうか(廣木)
廣木:実は撮影中も手応えを感じたことはほとんどなくて、ずっと手探り状態でした。あえて一番注力した点をあげるなら、やはり先ほど湊さんもお話しされていた、“人間の標本”でしょうか。ゼロからあの完成形に到達するまで、少年役の役者さんたちには、3、4回、3Dスキャンや型取りをお願いしましたし、本当に紆余曲折、試行錯誤の連続でした。
湊:ドラマが始まってすぐに、森の中に置かれた少年たちの“標本”が登場して、一気にドラマに引きずり込まれる。ものすごい衝撃でした。“標本”の色味や造形であったりは小説で書いているのですが、読んだみなさんが同じものを思い浮かべられるか、あのクオリティを想像できるかってこともありますし、小説では標本にしたあと死体はもう埋めていて、世間が知るのは写真でのみってことになっているんです。それが実物となって、自分が思い描くものなんて到底追いつかないような、美しくも残酷な“人間の標本”がダーン!と映される。ドラマの冒頭で心を掴まれるし、あのインパクトは映像ならでは、このドラマならではだと思います。しかも本当に美しい原生の森で、川も流れていて、よくこんな場所を見つけたなって。

廣木:そう、かなり探したんですよ。作品の準備は夏頃から進めていたんですが、森の“標本”のシーンは春を待って撮影しました。木漏れ日が注ぐ新緑の美しい森に、さらに花を植えたり、CGで足したりして、至上の楽園のような世界をつくりだしたつもりです。
湊:私がうかがわせていただいたのが、まさに森の中に“標本”が飾られている衝撃の冒頭シーンの撮影の日で、現場に行ったら、もう“標本”が置かれてあって。役者さんご本人じゃなくて3Dプリントで精巧につくられた造形だったのですが、でも本当に人間みたいで、それがパッと見えて、「は! すごい!」って。
廣木:(笑)。

湊:監督の横に座らせてもらって、一緒にモニターを見させてもらったんですが、標本と背景との美しさがカチッと合っていて、標本の背景に続く、蝶の王国の入り口が見える!って、もうなんか異世界に迷い込んだような感じになりました。
廣木:本当にスタッフの力です。今回スタッフには、これ以上ないんじゃないかってぐらい頑張ってもらいました。美術はJOYARTの丸尾知行さん率いるチーム、特殊造形・メイクの宗理起也さん、美術監修の清川あさみさんのチームが標本の制作に携わってくださったのですが、みんなその世界のプロフェッショナルですから、僕はひたすらスタッフを信じ、頼み続けるという(笑)。

原作者、そして映像化を担う監督として
湊:映像化には口出しはしない、それが原作者としての私の基本的な姿勢です。なぜなら、私はプロの小説家だけどプロの映像監督ではないから。何事もプロにお任せするのが一番なので、こういうふうに撮ってくださいとか、そういったことはお伝えしないようにしています。ですが、脚本は確認させてもらっていて、脚本を読めば、「あれ、物語の解釈が違う方向を向いてるぞ」とか、「内容が入れ替わっていたり、組み変わっていたりするけれど、ちゃんと同じ方向に向いてるな」ってわかりますし、同じ方向を向けていると感じられたときは、いい予感がします。今回は、最初にもお話しした通り、まず廣木監督だということで信頼があり、脚本を読ませてもらったら、本当に原作を大事にしてくださっているし、映像としての面白さも追求されていて、とても楽しみでした。で、完成したドラマを観たら、もう止められない! 次、次って、全5話一気に観てしまいました。
廣木:光栄です。原作があるものに対しては、原作が持っているよさを大切にしようって思いがすごくあるんです。だから僕は原作には大いに寄り添います。
湊:やさしい。
廣木:突き放してばっかりのときもありますけど(笑)。たまに、映像化されたものが原作から逸脱しちゃっていることもあって、それはおかしいって僕は思うし、もし奇をてらったことをやる場合は事前に相談しますけど、でもそれだったら違うものを、自分のオリジナルでやればいいじゃないかって思っちゃいますよね。

湊:確かにときどき作品に自分の思想を乗せて別の物語につくり替えようとするクリエイターの方がいて、だったらご自身の思想だけでつくるべきではないですかって。物語のなかにあるものから共感できるところを取って、映像として再構築してくれるというのが、原作者としては一番幸せな形なんじゃないかなって思います。
廣木:今回も湊さんの書かれた『人間標本』に寄り添い、ワンシーンワンシーンしっかり撮っていって、それを積み重ね、みなさんの気持ちを揺らせたらって。逆にそれしか僕にはできなかった。本当にチャレンジでしたね。やっぱりすごい小説なので。あまりに圧倒的で、最初は正直、寄り添うもなにも、ガーンってやられちゃいましたから。あんまりガーンとか強く言うとね・・・・・・
湊:なんか私が、これでおまかせします!って、廣木監督に原作を丸投げしたみたいな感じで(笑)。
廣木:そういうことではない(笑)。湊さんはけっしてそんな人ではないです。でも今回一番寄り添ったのは……クロアゲハかな。
湊:(笑)。原作に寄り添い、役者さんにも寄り添い、そして。
廣木:本当に、基本的に蝶には寄ってますよ。それぞれの蝶の特徴を、例えば、無毒の蝶が身を守るために有毒の蝶に擬態するとか、美しい翅(はね)の裏側にこそ本当の特徴が隠されているとか、人間の本質をそのままではなく、蝶によって見せていくという。そういったところも、湊さんの原作の素晴らしいところですし、僕としては、どんどん蝶にも惹(ひ)かれていったんですよね。

芸術、創造を、究極に求めるがゆえの狂気
湊:小説家としてまだ狂気に陥ったことはありませんが、もしそうなってしまったら、それは、引きどきだと思っています。留美は引きどきに引けなかった。自分の全盛期とか、自分が思う自分自身の最高潮のときにいつまでもしがみついてしまった。だから狂気に突き進んでしまった。人は変わるんだと、そういったことをきちんと認識しながら、そのときどきの表現に向き合っていかないといけない。小説家としての引きどきも考えながら活動しなきゃいけないな、なんて思ったり(笑)。
廣木:えー!
湊:ある1点のときの自分に固執してしまうと、そこに執着を持ってしまって、結局、その執着が狂気になるんだと思います。小説『人間標本』も、この時期はこういうものが書けていた。でも数年後は、そのマインドはないかもしれないし、そういう発想が出てこないかもしれない。だからこそ、いまの自分に何ができるかってことを、そのときどきごとにを、きちんと見極めていかないといけないと思っています。
廣木:僕も狂気まではないですね。撮影中はカオス的なことはよくありますけど、一線を越えそうになったらもちろん止めますよ。作品にもよりますが、撮影は集団行動ですから逸しやすいんです。だから監督は、極めて普通、ニュートラルでいないといけないと思っています。

湊:小説家としての引き際を見極めなくてはとお話ししましたが、監督はもう撮れないと思ったことはありますか?
廣木:もう仕事は来ないなと思ったことはありました。毎日、朝起きてパチンコやって、帰ってきてっていう生活を繰り返していました。もう監督デビューはしていたんですけど、自分で言うのもなんですが、ひどい映画を撮ってしまって。その後、自分で考えた企画が通って、予算も少なかったし、条件的には厳しかったんですが、なんとか実現して、それが評価されて元気になりましたけど、1年かかりましたよ。でも監督をやめたいと思ったことはないです。この道しかないと決めていましたし。僕はピンク映画出身なんですけど、ピンク映画時代の師匠の監督に、「3年助監督やって監督になれなかったらやめたほうがいいよ」って言われていたから、じゃあ3年は頑張ろうかなと。ちょうど3年目に監督になりました。
湊:私は毎回、これを書き終えたらやめる、やめるって担当編集の方に言ってるんですよ(笑)。
廣木:そうなんですね(笑)。
湊:でもなぜ書き続いているのかというと、オファーをいただくから。
廣木:それ、正しいです。
湊:私の小説を読みたいという人がいて、書きませんか?と言ってくださる方がいるので、書いています。そうすると、書けないとか、アイデアが出てこないとか言っている場合じゃないんです、これは仕事なので。ただ、毎回やめたいって言ってはいるんですけど、1本書き終わったらやっぱり楽しくて。登山と一緒で、登っているときはしんどくて、もう二度とこんなことしない、なんで山になんか登り始めちゃったんだろうって後悔しかないんですけど、頂上に立って素晴らしい景色を見て、下山したときに一番思うんです、「次、どこの山に行こう!」って。それの繰り返しなんじゃないかなと思います。
廣木:うん、そうかもしれない。ただ僕は、つくってからからももっとしんどいですけどね(笑)。

観るたびに捉え方が変わる、緻密につくり上げられた圧巻のクオリティ
湊:先ほど、ドラマ全5話を一気に観てしまいましたって言いましたけど、本当に観始めたら止められなくて、そのまま2サイクル目に突入してしまったという。冒頭に“標本”の登場シーンがあって、そのあと、父親・史朗役の西島さんが、「“人間標本”は私の作品です」と笑顔で警察に出頭してきます。小説でも、2回目、さらに繰り返して読んだときに、史朗の表情や口調に対する印象の変化や、真相を知ったからこそ新たに見えてくるものがあるのですが、ドラマを観て打ちのめされました。西島さんがにこやかに出頭してくるところが、最初は一線を超えてしまった不気味な笑みを浮かべた異常者にしか見えなかったのに、5話まで観て、1話に戻ると、史朗がどれだけの思いを抱えてここに来たんだろうって。西島さんの演技は変わってないし、映像も同じなのに、結末を知って観たらこんなに違って見えるのかって、<もう2サイクル目からはあの冒頭場面だけで涙があふれてくる。西島さんの観る人の気持ちを映し出してくださる演技も、本当に素晴らしいと思いました。

廣木:そうですね、おっしゃる通りです。それを狙って、一番最初にあのシーンから撮り始めましたから。西島さんは見事に応えてくれて、まだ撮影が始まったばかりの、緊張感や手探り感、押し殺した思いのようなものも、絶妙の違和感となってあらわれていると思います。
湊:観るたびにこんなに捉え方が変わるっていう、そんな素晴らしい体験をみなさんにもしてほしいです。
廣木:何度も観ることができるというのも、配信ドラマならではですよね。
湊:いろんな答え合わせもできますしね。だって冷静に考えたら、殺す必要はないんですよ、史朗は至を。ちゃんと確認するとか、話しをするとか、息子を殺さないですむ方法はいくらでもあった。でもだからこそ、究極の選択に史朗を向かわせるために、父と息子を会わせないようにしたり、短期間にタイムリミットを定めたり、あらゆる手段で史朗の退路を断っていったんです。で、起きてしまった最悪な状況のなかでの救いがほしくて、最後に至のあのメッセージを書きました。なぜこんなことになってしまったのか、どうすればあの父と息子を救えたのか・・・・・・むしろ救いがないからこそ、みなさんに救いを見出してほしい、つくり出してもらえるんじゃないかと思っています。とにかく開始10分で、「あ、いま、自分はすごいものを観てるな」って感じましたし、自信を持って観てくださいって言える作品です。あとはもうどれだけの方々がそれに応じてくださるか(笑)。つくり手としてやっぱり数字は大切ですよね。
廣木:ははは(笑)。そうです、数字です。
湊:反響も気にはなりますが、もうね、星より視聴者数(笑)。だって、観てくれる人がいるからこそ星もつくし、分母が大きければ評価がばらつくのは当たり前。
廣木:とにかくたくさんの方に観ていただきたいというのがまず一番です。
湊:Prime Videoをひらいたら、ランキング1位のところに「人間標本」っていつも出ていてほしいですよね。
廣木:そのとおりです。観るみなさんに委ねたいので、多くを語ることはしたくないのですが、完成した作品を観て、僕自身めちゃくちゃいろんなことを思いました。それにいまでも蝶のことが気になるというか、よく見るとね、蝶っていっぱいいるんですよ。庭やいろんなとこにいて、歩いているとうしろからついてきて、「おー、ヤバい、ヤバい」なんて、フッと止まるとスーと行っちゃう(笑)。いまも蝶に囚われています。

ヘアメイク(湊かなえ氏):Storm(LINX)
湊かなえ(みなと・かなえ):1973年広島県因島市(現・尾道市)生まれ。2007年に「聖職者」で小説推理新人賞を受賞。翌年、同作を収録した『告白』で小説家デビュー。同著は、09年本屋大賞を受賞した。「告白」は2010年に中島哲也監督で映画化され、第34回日本アカデミー賞最優秀作品賞をはじめ4冠に輝く。12年「望郷、海の星」(『望郷』収録)で日本推理作家協会賞(短編部門)、16年『ユートピア』で山本周五郎賞を受賞。18年『贖罪』がエドガー賞ベスト・ペーパーバック・オリジナル部門にノミネートされた。そのほかの著書に、『少女』『Nのために』『夜行観覧車』『高校入試』『物語のおわり』『山女日記』『絶唱』『リバース』『ポイズンドーター・ホーリーマザー』『未来』『ブロードキャスト』『落日』『カケラ』『ドキュメント』『C線上のアリア』、最新作『暁星』(2025年11月27日発売)など。いまもっとも映像化が待たれる作家のひとりである。


山中で発見された6人の美しい少年の遺体。自首したのは有名大学教授で蝶研究の権威・榊史朗だった。幼少期から蝶の標本づくりを通し、「美を永遠に留める」執念に取りつかれた男は、最愛の息子までも標本に変えてしまう。蝶に魅せられた史朗は、なぜ事件を起こしたのか。その狂気の犯行の真相は、複数の視点によって新たな真実へと姿を変えていく……。
出演:西島秀俊 市川染五郎/伊東蒼/荒木飛羽 山中柔太朗 黒崎煌代 松本怜生 秋谷郁甫/宮沢りえ
原作:湊かなえ『人間標本』(角川文庫/KADOKAWA刊)
監督:廣木隆一
美術監修・アートディレクター:清川あさみ
主題歌:mono²「愛情」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
製作:Amazon MGMスタジオ
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2025年12月19日(金)より、全5話一挙世界独占配信中
作品ページ:https://www.amazon.co.jp/dp/B0FWX9LPYQ
インタビュー・テキスト:永瀬由佳



