「Webデザイナーになりたいけれど、何から学べばいいのか分からない」
「プロのWebデザイナーになるために必要なものは何なのか」
などなど、未経験者にとっては分からないことばかりです。
美大卒じゃないから、美術専門的な教育を受けていないから…と不安になっている方も多いと思いますが、Webデザイナーにとって必要なものは他にもたくさんあります。それらは意外と日々の生活に繋がる要素も。
そこで、今回は2022年4月28日に行われた“未経験からWebデザイナーになるには vol.1 〜Webデザイナーになるための必要条件〜”のイベントレポートをお届け。これから業界の知識やスキルを身につけていきたい方は必見です!
- 講座概要
- 登壇者紹介
- Webデザイナーになるために
- 入門編:Webデザイン業界で働く前に
- 初級編:Webデザイナーに最低限必要な3つの要素
- 中級~編:”プロ”のWebデザイナーに共通していること
- Webデザイナーとして幅を広げるには?
- 質問コーナー
- まとめ
【ダイジェスト動画】でポイントをチェック!
【この記事で得られる学び】
- 未経験者がWebデザイナーになるために押さえておきたいポイント
- プロのWebデザイナーが持っているスキル
- Webデザイナーとして幅を持たせるために必要な要素
講座概要
Webサービスの普及とともに需要が高まっているWebデザイナー。コロナ禍の影響もあり、Webデザイナーを目指す未経験者も増えてきています。
Webデザイナーになるためにはソフトが使えたり、デザインスキルを持ったりすることも大切ではありますが、それ以前に知っておきたいことも。Webデザイナーになるための基本について説明します。
登壇者紹介
内田 祐生(うちだ さちお)氏
design fleet inc. 代表取締役/ディレクター、デザイナー、ライター、インストラクター
1969年東京都大田区生まれ。神奈川県横浜市在住。
大学は文学部国文学科へ進み、近代文学を専攻。在学中、出版や編集への興味からエディトリアルデザインへの興味が強くなり、後に専門学校でデザインを学ぶ。DTP制作会社から雑誌出版社編集部を経て、1999年にデザイン事務所のdesign fleet inc./有限会社デザインフリートを開業。
現在はデザイン(印刷/Web)のディレクションや制作、執筆活動の他、クリエイティブ系の専門学校で講師も務める。

Webデザイナーになるために
未経験者がWebデザイナーになるためには「センスが必要なのか?」とよく聞かれますが、PCやネットに詳しいか、Webデザインを全体的なビジネス(商売)として考えられるかどうかが大切です。
そして、どうしても避けることができないのは、コーディングという作業。PCの前でソースコードを入力していく作業は多くのWebデザイナーが行っていることです。
<Webデザイナーになるための必要条件>
・PC・ネットの専門的な知識と、実務能力がある
・コーディングが苦手ではない
・Webデザインをビジネスとして深く考えることができる
この3つが基本です。ここからはキャリアの段階に合わせて、必要なスキル・考え方を整理してみます。
入門編:Web業界で働く前に
まずは「Web業界で働くための前提条件」についてです。
<Web業界で働くための前提条件>
・パソコンスキルがある
・インターネットとWebの仕組みを知っている
・情報収集が正しくできる
パソコンの基本操作はもちろん、新しいソフトも嫌にならずにどんどんやっていける人が向いています。かたや、情報整理や分析などでよく使うExcelなど、事務作業に必要なオフィス系アプリケーションもパソコンスキルのひとつ。
また、プログラマーやエンジニアが作業しやすいように渡さなければならないので、インターネットとWebの仕組みを把握することも必要です。
ここで、私自身が特に力を入れてお話したいのは、情報収集が正しくできるかどうか。インターネット上の情報はすぐ早くに分かる即時性が大きなメリットですが、書籍とは異なり第三者の修正が入っていないので、衝撃的な内容であればあるほど爆発的に拡散しやすくなります。だからこそ、Web業界で働く側はそのことを理解し、すぐに飛びつかない、冷静に判断することが大切です。
特に、注意しておきたいのが「フィルターバブル」(※求めている情報にフィルターがかけられた状態で集まってしまい、自分が思う通りの世界に見えてしまうこと)で、私自身も気をつけています。情報に踊らされないように、反対意見も調べたり、他の情報もチェックしたり。情報収集を正しくするために、複数のメディアを比較しましょう。
自分が登録したウェブメディアの更新情報がまとめられて表示される。Webメディアごとの傾向があるので、複数比較するときに便利。
初級編:Webデザイナーに最低限必要な3つ要素
続いては「Webデザイナーに最低限必要なこと」です。
<Webデザイナーに最低限必要なこと>
・Webサイトの目的を理解できる
・情報を整理することができる
・コーディングができる
クライアント側にも言えることですが、Webデザインをする前にサイトの「目的」を理解しておく必要があります。なぜなら目的によって作法やデザインが異なるからです。
例えば、クライアントから「何案か持ってきてください」と言われた場合、まったく違うものを3つ用意するのはナンセンス。そこでどういう目的で作るのかしっかりと聞けるようになるのが理想です。
そして、最近はスピード感を求められることがあるので、情報を収集するだけでなく、しっかりと整理しておかなければなりません。情報の分類、仕訳、管理、プライオリティが重要になり、情報を整理しておけば必要なときに必要な情報が引き出せるでしょう。
ノート、タスク、スケジュールなどが1箇所にまとめられる。必要な情報を必要なときにチェックできる便利なアプリ。
中級~編:プロのWebデザイナーに共通していること
最後は、プロとして一人前のWebデザイナーが持っているスキルや考え方をお話します。
<プロとしてのWebデザイナー>
・スケジュールやコストなどビジネスとして理解できる
・様々な職種の人達とスムーズに連携できる
・目的に応じたデザイン、トレンドに合わせたデザインができる
“このソフトが使えなければいけない”というよりも、クライアントや一緒に働く人達中で、全体を把握できる視野の広さや気配りができるかが大事だと感じます。ただWebサイトをデザインするだけでなく、クライアントの予算感やコストにも目を向けるなどWebデザイナーも経済の中で働いていると意識しなければなりません。
私は紙媒体のグラフィックからWeb業界に足を踏み入れましたが、クライアントの予算感は時代ごとに変化しており、最近は工数や関わる人数などによってすり合わせが行われるケースがほとんど。必要なものにしっかりとお金をかけるという現実的な考え方になっています。
つまり、課せられた目標をいかに効率よく達成できるかどうかに、プロのWebデザイナーとしての力が試されるということ。
また、プロのWebデザイナーは、様々な職種の人達とスムーズに連携でき、トレンドを把握しているという共通点もあります。やり取りしやすく、状況をしっかりと伝える人が仕事を得ているので、丁寧と速さ、確実さもプロとして必要な要素になるでしょう。
そして、その要素を手に入れるためには、新しい情報をどんどん仕入れ整理し、自分の引き出しをたくさん作っておくことも重要ポイント。この業界に何年もいると、自然と自分の得意ジャンルが出てくるようになるので、自分しかない得意分野を作るのも良いでしょう。
・アプデ(UPDE) https://upde.jp/info/
Webデザイナー/クリエイター向けの最新情報まとめアンテナ。業界では有名なWeb制作のサイトをピックアップしている
・Web担当者Forum http://webtan.impress.co.jp
企業Webサイトとマーケティングの実践情報サイト。Webサイト関連の総合的な情報リソース
Webデザイナーとして幅を広げるには?
「もっとWebデザイナーとしての幅を広げたい!」という方は、文章・イラスト・写真・映像といった“Webサイトの要素に必要なもの”に注目してみてください。
例えば、VTuberやゲームなどWebデザイン以外に関わる要素がたくさんあります。特に、最近Web業界でも話題になっているのが、インターネット上の仮想空間でユーザーがアバターを使い交流する「メタバース」。今まで使っていたSNSがメタバースに移行するのではないかと考えられています。
また、視覚伝達表現だけでなく、前職や経歴もWebデザイナーの幅が広がるポイントです。私自身もまず簡単な広告関連会社にバイトとして働き、そこから少しずつ幅が広がっていきました。未経験だからこそ、小さな経験から次に繋がることもあるので、まずは事務所お手伝いをしたり、関連分野に触れてみたりしてみるのも良いかと思います。
ちなみに、参考書籍を探している方は以下のポイントに注目しながら自分に合ったものを選んでみてください。
・実例をやってみる本、同じものを作る本(未経験者におすすめ)
・トレンドを重視した本
・教科書のような本
・分厚い本、辞典(書籍よりも電子辞書のほうがいい)
自分が何を求めているのか、目的を絞って選びましょう。
質疑応答
皆さんから頂いた質問にお答えしたものを、いくつか紹介します。
Q.美術専門的な教育を受けていない人でもWebデザイナーになれるのでしょうか?
A.美大卒だから、美大専門的な教育を受けていないからというのは関係ありません。それよりも、ノウハウを知っているか、実際にやってみたことがあるかが大事です。
Q.将来クリエイティブディレクターを目指していますが、Webデザイナーはそのキャリアにプラスになりますか?
A.私個人としてクリエイティブディレクターは、デザイナー・アートディレクターなど上級職に位置付けられているように感じます。もちろんWebデザインの要素はプラスになりますが、それよりも映像にも詳しかったり、ビジネス全体として考えていたりするなど、幅広い知識や見解を習得されたほうがプラスになると思います。
Q.コーディング学習は独学でできますか?
A.ネットで検索していただけると、Webサイト上で入力画面にコードを打って出力するサービスがあります。そこで、コーディングを理解することは可能ですが、それが直接仕事に繋がるかどうかはちょっと変わってきます。例えば、Webデザイン事務所で働くなら、コーディングを理解した上で実際にWebサイトを作ってみるなど実践する手順が必要かと思います。
まとめ
WebデザイナーになるためにはネットやPCの基礎知識はもちろん、世の中の状況やトレンドなどもしっかりと押さえておくことが大切です。刻々と変化しているWeb業界だからこそ、ただWebをデザインするだけでなく、自分の引き出しを増やすことが自分の強みとなります。
まずは、今回紹介した参考サイトを覗いたり、書籍を読んだりと、自分でできることからスタートしてみてください。未経験者であってもできるところから積み重ねていったものが、プロのWebデザイナーへと繋がります。
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