マンガ原作の縦型ショートドラマが、原作売上に大きな波及効果をもたらしている。ショートドラマアプリ「SWIPEDRAMA(スワドラ)」で配信されたtaskey原作の3作品が、配信開始から最大403%の売上増を記録し、原作への関心を一気に高めている。

映像化されたのは『ぬらりひょんの棲む家』『10000いいねのカラダ─3年抱かれていない、私─』『狂育ママ・サエコ─この子のためなら─』の3作品。いずれも1〜2分で完結する縦型ドラマとして再構成され、テンポの良い展開と高い映像クオリティにより、スマートフォンユーザーの関心を引きつけている。従来のテレビドラマやアニメと異なり、SNS時代に即した短尺・縦型というフォーマットは、ユーザーの没入体験を“読む”から“観る”へと自然に拡張し、SNSでのシェアや共感によって原作の販売にも直接的な影響を与えている。

SWIPEDRAMAは、19作品中ほぼすべてを自社で脚本・撮影・編集する内製体制を構築しており、国内では随一とされるショートドラマの制作クオリティを誇る。特に、SNS上で「続きが気になる」構成を意識したシナリオ設計は、視聴後に原作へと導く動線として機能し、IPコンテンツの“第二波”を引き起こす仕組みとして注目されている。

この取り組みは、従来のメディアミックスとは異なるスピード感と親和性を持ち、作品の映像化と同時に原作売上の底上げを実現する新たなIP展開モデルとして、出版社や作家からの関心も高まっている。taskeyとのコラボは好評を博しており、第4弾・第5弾の制作も進行中だ。今後は国内だけでなく、東南アジアや韓国など海外展開も見据え、日本のマンガを縦型ショートドラマという形で世界に届ける構想もある。

taskeyはスマホ特化型のエンタメアプリ「peep(ピープ)」を運営し、Webtoonやノベルなど2500以上の作品を展開。2021年には自社スタジオ「taskey STUDIO」を設立し、縦スクロールに最適化されたカラー漫画や原作開発を進めている。

SWIPEDRAMAは、今後も「読んで、観て、語りたくなる」作品を創出するため、出版社や作家との連携を拡大しながら、“読む×観る”の新たな物語消費の形をさらに押し広げていく考えだ。

この新たな取り組みに関心を持つ出版社やクリエイターに向けては、SWIPEDRAMAが直接の問い合わせを受け付けている。マンガや小説原作の映像展開に可能性を感じる関係者にとって、今後の展開から目が離せない。