バーチャル・ライン・スタジオ株式会社(本社:東京都調布市、代表取締役社長:田中正)は4月21日、映像素材から人物の高品質なノーマルマップを自動生成できるスタンドアローン型AIツール「Vista Normal(ビスタ・ノーマル)」の販売を開始した。本ツールは、株式会社デジタル・フロンティア(本社:東京都渋谷区)および株式会社空き家総合研究所のシステム開発部門「空き家総研VRラボ」(本社:大阪府八尾市)と共同で開発された。
「Vista Normal」は、PNG形式の画像シーケンスを解析し、AIによって人物のノーマルマップを自動生成するツールである。生成されたノーマルマップを用いることで、ノンリニア編集ソフトやDCCツール上で立体的なライティング効果を加えることが可能となる。スタンドアローン型のため、クラウドにデータをアップロードせずにローカル環境のみで完結できる点も特徴だ。
販売はクリエイター向けECサイト「BOOTH」にて行われており、フルHD対応のLite版(9,800円・税込)と4K対応のFull版(49,800円・税込)の2種類が用意されている。製品の紹介映像もYouTube上で公開されている。
共同開発に携わったバーチャル・ライン・スタジオは、日活調布撮影所内に拠点を構え、バーチャルスタジオの運営やデジタルコンテンツの制作などを手がける映像制作会社。デジタル・フロンティアは、円谷フィールズホールディングスのグループ会社であり、「今際の国のアリス」「竜とそばかすの姫」「GANTZ:O」などの映像作品で知られる国内有数の3DCGプロダクションである。また、空き家総研VRラボを擁する空き家総合研究所は、空き家の再生事業などを展開する一方、VR技術を活用したソリューション開発にも力を入れている。
今後は、「Vista Normal」のさらなる機能拡張も予定されており、映像制作における新たな表現手法として注目されている。