音楽や絵本、音楽会、教育を横断する物語プロジェクト「星をならべるソラ」が2026年4月10日、始動した。起業家で音楽プロデューサーの麻生要一氏が、作家・アーティストYO&ASO、音楽プロデューサーyoasoPとして原作と統括を担い、全文無料公開という形で世に送り出した。

物語は、夜空の星を正しい場所に並べ続けてきた主人公ソラが、自ら生み出した存在に役割を奪われ、居場所を失ったと感じるところから始まる。正しさを守ってきたはずなのに必要とされなくなる感覚を背景に、ソラは夜空の外へ踏み出し、まだ誰も見つけていない光と出会う。役割や正解から外れたとき、人は何者でいられるのかという問いを描く内容だ。

本作はAIと人間の対立を描くものではない。生成AIと音楽制作を続けてきた麻生氏自身の実感をもとに、自分が生み出したものに超えられたときの喪失感や、正しさに縛られる痛みを物語として提示する。答えを示さず、読者それぞれが問いを抱え続けることを意図している点が特徴である。
形式は絵本版と短編小説版の二層構造だ。絵本版は言葉を極力削ぎ落とし、感情と余白を残した構成で、0歳から手に取れる内容とした。短編小説版は全十五章と結からなる約20000字で、絵本では触れられなかった倫理や大人の葛藤を言語化している。いずれも公式サイトで全文を公開している。

音楽面では、主題歌「僕を超えていく君と」をyoasoP名義で制作し、各種配信サービスでの正式配信を予定する。体験型の展開として、5月10日に京都市下京区のWAKASA&CO.舞台STAGEで0歳から参加できる演奏参加型コンサートを、7月2日には朗読と生演奏を組み合わせた音楽会を開催する。7月公演はIVS 2026 KYOTOのサイドイベントとして行われる予定だ。
運営は一般社団法人日本カルチュアプレナー協会を中心に、音楽公演を担うオトギボックス、教育探究を担うFROGSなどが製作委員会を構成する。一社完結ではなく、企業や学校、個人が参加できる共同体として、教育活用や人材育成、表現活動など多様な関わり方を想定している。問いを共有する場として、物語を社会に開いていく考えである。